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小・中学校の連携を図る特別支援教育の充実に向けて

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○ 中1生活・学習アンケートの全体的考察
アンケート結果から考えられる中学1年生の全体的な姿

 

中学校に入学し、1学期を過ごした時期に実施したアンケートから、次のような中学1年生の姿が見られた。

中学1年生は、学校生活をとても楽しみにしている。新しい友達を増やしたいと思ったり、新しい教科や教科担任制に期待したりしている。このように満足感や期待感を抱きながら学校生活を送っている一方で、新しい環境において緊張をしたり、疲れを感じたりもしている。時には、体調の不良を感じ、登校する意欲が低下することもある。

学習に関しては、勉強をしようという高い意欲をもっている。個々においては、学習をする際に様々な苦手さを感じているが、自分なりにがんばろうという意欲を抱いている。ただ、テストや高校受験への不安を感じている生徒も多い。

友達関係においても、積極的に友達をつくりたいと思っている。ただ、自分の気持ちを伝えることや言いたいことを分かるように話すことに苦手さを感じることもあり、意欲的にかかわろうとする気持ちに反して、気持ちや言いたいことをうまく伝えられないこともある。

アンケート結果から考えられる中学1年生の姿 【生活面】

(1)

中学校生活に楽しみを感じている。
 中学校の生活において、多くの生徒が何らかの楽しみを見いだしている。新しい環境での生活や友達関係など様々な変化がある中でも、学校生活への期待と意欲がうかがえる。
(2)
中学校の生活に緊張や疲れを感じている。
 中学校の生活において、多くの生徒が生活の中で緊張や疲れを感じている。また、その緊張や疲れを帰宅後にも感じている生徒がいる。中には、頭痛や腹痛等の体調の不良を感じており、そのために登校への意欲が低下している生徒もいる。
(3)
家族からの期待に負担を感じている。
 中学生になったことで家族から「もう中学生だから」「勉強しなさい」と言われることに負担を感じている生徒がいる。また、家庭で自由に過ごす時間が少なくなったと大部分の生徒が感じている。
 
アンケート結果から考えられる中学1年生の姿 【学習面】

(1)

学習意欲が高い。
 中学校の学習において、多くの生徒が中学生になり勉強するように努力をしようと思っている。教科によって先生が替わることで学習の理解が深まると感じている。学習に前向きに取り組もうとする姿勢がうかがえる。
(2)
テストや高校受験に不安を抱えている。
  多くの生徒が、学習の成果を評価されるテストに不安を感じている。また、高校受験に不安を感じている生徒も多い。
(3)
学習にかかわる能力に苦手さがある。
 学習にかかわる能力(読む、書く、聞く、話す等)において、全部または一部に対して苦手さを感じている生徒がいる。そのため、授業中に板書を書き写したり、先生の説明を聞いたり、問題を読んで答えたり、数の計算をしたりする際に、苦労することがある。「話や説明を聞くこと」「聞いたことを覚えておくこと」「文章を読むこと」「読んで答えること」の苦手さが、多くの学習活動に影響を及ぼすこともある。

 

 

アンケート結果から考えられる中学1年生の姿 【対人関係】

(1)

友達づくりへの意欲がある。
 多くの生徒が、中学生になり新しい友達を増やしたいと感じている。違う小学校の友達を増やしたり、新たに友達関係を深めたりしたいと思っており、進んで交友関係を広げようとしている。
(2)
気持ちを伝えることや説明することの苦手さがある。
 大部分の生徒は、友達と一緒に活動したり遊んだりすることを得意としている。しかし、それを苦手と感じる生徒の多くは、気持ちを伝えることや言いたいことを相手に分かるように話すことに苦手さを感じている。
(3)
担任に理解されていると感じるほど担任との関係を求める。
 学級担任が自分のことをよく分かってくれていると感じており、困ったときに担任に相談を持ちかけることがある。一方で、自分が理解されていないと感じ、困ったときでも担任に相談したくないと思っている生徒もいる。

 

 

 



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最終更新日: 2010-03-23