学校におけるソーシャルスキル・トレーニングに関する活動プログラムを提案します!

2 研究の実際

(3) ソーシャルスキル・トレーニングに関する活動プログラム

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ウ 授業の展開案

小・中・高等学校別の「12の基本スキル」の活動プログラムを提案します。小学校の授業の展開案については、低学年、高学年でアレンジができるように中学年を対象として作成しています。ただし、中学年では取り組まない「Kトラブルの解決策を考える」については、高学年対象の展開案を作成しています。
展開案を作成するに当たって、小・中・高等学校それぞれに児童生徒の発達の段階に合わせた展開を工夫しています。
小学校
中学校
高等学校
「やってみる」過程やチャレンジ週間の中でゲーム的な要素を取り入れた活動を仕組み、楽しく人と関わることができるような工夫をしています。
定着化のためのチャレンジ週間を朝の会等で取り組むチャレンジ1と日常生活の中で取り組むチャレンジ2の2段階で設定しています。
中学生には動機付けが大切です。そこで、授業の始めに「なぜこのスキルを学習する必要があるのか」を分かりやすく説明しています。
「やってみる」過程に構成的グループエンカウンターの要素を取り入れ、ロールプレイングに向けて生徒の気持ちをほぐすことができるように展開を工夫しています。
高校生には学習への動機付けが大切です。「わかる」過程で日常の生活場面を振り返り、そのスキルを学習する意義と、活用する場面を想起させる工夫をしています。
定着化のためのチャレンジ週間を設定できない場合の取り組み方を提案しています。
モデリングやロールプレイングには、日常生活の中によくある場面を設定しています。場合によっては現実の問題と重なって、児童生徒が傷付くことがあるかもしれません。そのようなことがないように、シナリオの内容等に十分配慮する必要があります。シナリオなどをアレンジする場合は場面のアレンジ例を参考にしてください。
開案・ワークシート等一覧
 
12の基本スキル
活動プログラムのねらいの例
@ あいさつ
あいさつの意義や大切さを理解する
ポイントを使ってあいさつができる
A 自己紹介
自己紹介の意義や大切さを理解する
ポイントを使って自己紹介ができる
B 上手な聴き方
上手な聴き方の意義や大切さを理解する
ポイントを使って話を聴くことができる
C 質問する
質問することの意義や大切さを理解する
ポイントを使って質問することができる
D 仲間の誘い方
仲間を誘うことの意義や大切さを理解する
ポイントを使って誘うことができる
E 仲間の入り方
仲間に入ることの意義や大切さを理解する
ポイントを使って仲間に入ることができる
F あたたかい
言葉かけ
あたたかい言葉かけの意義や大切さを理解する
ポイントを使ってあたたかい言葉かけができる
G 気持ちを
わかって
働きかける
共感することの意義や大切さを理解する
ポイントを使って共感できる
H やさしい
頼み方
やさしく頼むことの意義や大切さを理解する
ポイントを使って頼むことができる
I 上手な断り方
上手に断ることの意義や大切さを理解する
ポイントを使って断ることができる
J 自分を
大切にする
自分を大切にすることの意義や大切さを理解する
ポイントを使って自分を大切にすることができる
K トラブルの
解決策を
考える
トラブル解決のための手順を理解する
ワークシート・振り返りシート・チャレンジシートなどはダウンロードしてご利用ください。学級の実態に応じてアレンジすることができます。
ソーシャルスキル・トレーニングは学級の実態に合わせて取り組むことが大切です。学級の実態によっては校種や学年にとらわれずに取り組む場合も考えられます。他校種の展開案なども参考にしてください。
展開案・ワークシート等の表記は、「12の基本スキル」の表記に基づいています。

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