▲上へ

児童生徒が安心できる人間関係づくり   〜がばいシートを使って〜

ホーム がばいシート 研究概要 実践事例 支援案 研究のまとめ 研究事業トップ

○ 用語集 五十音順に並んでいます

 
ア行 アサーション・トレーニング アサーションとは、「相手の立場や権利を侵すことなく、自分の意見、感情、権利を抑圧せず適切に表現する行動」である。単に自己表現の技術というよりは、自分と相手のどちらも尊重する態度である。したがって、アサーション・トレーニングとは、自己の感情や意見を、相手を傷付けずに表現できるようトレーニングすることである。
     
カ行 「Q−U」
(楽しい学校生活を送るためのアンケート)
河村茂雄氏が開発した心理テストで、やる気のあるクラスをつくるためのアンケート(学校生活意欲尺度)と、「いごこちのよいクラスにするためのアンケート(学級満足度尺度)」からできている。
  共感的人間理解 「生徒指導の三機能」の一つで、相互に人間として無条件に尊重し合う態度で、ありのままに自分を語り、共感的に理解し合う人間関係である。
 


構成的グループ・エンカウンター(SGE)

ふれあい体験と自己発見をねらいとしている。枠を与えて(構成的)その範囲内でエンカウンター(心と心のふれあい)をする方法である。枠があるため、表現しやすく、プロのカウンセラーではない学級担任などでも実施しやすい。
  コミュニケーション・スキル・トレーニング 対人コミュニケーションの技能の改善を目指して行われる訓練の総称である。自分の思考や感情を言語的、非言語的メッセージに託して相手に伝える過程と、相手のメッセージから相手の思考や感情を読み解く過程があり、通常は発達過程で自然に学習するが、その学習が不足していたり誤っていたりする場合、トレーニングが必要となる。
  コラージュ(療法) コラージュとは美術の技法の一つで、切りはり絵のことである。これを心理療法に導入したものがコラージュ療法で、雑誌などから心ひかれた写真やイラスト・文字などを切り抜き、好きなように台紙にはるものと、あらかじめ切り抜き箱に入れておき、そこから選んではる方法がある。言葉によるカウンセリングが難しい場合に効果的である。
     
サ行 自己開示 自分の感情、価値観・考え、自分のしたことや生い立ちなどの行動を、身構えないで語ることである。このことによって、ふれあいが促進され、人との間に人間的な交流が生まれる。学校における教師自身の自己開示は、自己満足や自慢ではなく、教師自身がどのような人かを伝えることによって、児童生徒がほっとして自分のことを語りやすくなることを目的とする。
  自己決定 「生徒指導の三機能」の一つで、児童生徒が自らの行動を決断し、実行し、責任をもつことで、その経験を通して自己指導能力の育成が図られる。
  自己肯定感 「ありのままの自分でいいんだ」など、自分の存在や価値を肯定する感覚や感情のことである。これが高まると、自分に自信がもて、自分以外の人を受け入れ、支え合えるようになる。自尊感情、セルフエスティームと同義。
  自己存在感 「生徒指導の三機能」の一つで、その人に代わる人が存在しない、かけがえのない存在であるという意味で、児童生徒が他者とのかかわりの中でそれが見い出せるとき、生き生きと活動できる。
  自己有用感 他者との関係の中で、「自分は役に立っている」など、自分の存在を価値あるものと受け止められる感覚のこと。これがあれば、他者とのかかわり合いを否定せず、他者との関係を保ち続けるように努力できると考える。
  自尊感情 「自分は自分でよい」「自分にはできる」などの自分の価値や有能さについての感覚や感情のことである。これが低いと、人をうらやんだり、依存的になったり、自分を責めたりする。あるいは、劣等感などを隠すために、逆にごう慢になったり、攻撃的になったりする。これが高まると、自分に自信がもて、自分以外の人を受け入れ、支え合えるようになる。自己肯定感、セルフエスティームと同義。
  ストレス・マネジメント ストレスの阻止・軽減、または予防のために、具体的に対応策を考え、段階的に取り組んでいくことである。ストレスをすべてなくすことではなく、ストレスの程度が一定の幅で納まり、安心して生活できるように自己コントロールできるようになることを目的とする。
  生徒指導の三機能 学校教育のあらゆる指導領域において、児童生徒に@「自己決定」の場やA「自己存在感」を与えること、B児童生徒の「共感的人間関係」を育成することをいう。
  セルフエスティーム 「自分を好きである」「自分は大切である」「自分に自信をもっている」 など、自分の価値や有能さについての感覚や感情のことである。これが高まると、自分に自信がもて、自分以外の人を受け入れ、支え合えるようになる。自己肯定感、自尊感情と同義。
  ソーシャルスキル・トレーニング(SST) ソーシャルスキルとは、人づきあいを円滑に運ぶための様々な行動のことで、学習によって習得されるものである。ソーシャルスキル・トレーニングは、そのスキルを段階的に身に付けさせるものである。学校教育では、集団不適応問題の予防や、発達障害などの対人関係上の問題の援助などで導入されている。
     
ハ行 ピア・サポート 仲間や同僚同士の社会的支援のことをいう。例えば、普段は教育される存在としての子どもたちが自分たち同士でも教え合い、助け合うような関係をもつようになることである。支援し合えるようになるには、「促進的な対人スキル」、「仲間能力」を育てることが必要である。
     
ラ行 ライフスキル教育 ライフスキルとは、健康に生きていくために必要な技術のことをいう。ライフスキル教育は、健康に関する知識の習得だけでなく、健康行動を実践化することをねらいとしている。ライフスキルとして、セルフエスティーム(自尊心)の維持、意思決定スキル、自己主張コミュニケーション、目標設定スキル、ストレス・マネジメントの5つのスキルが取り上げられている。
  リフレーミング 枠組み(フレーム)でとらえられている物事を、枠組みをはずして、違う枠組みで見ること。その人がもっている枠組み(フレーム)を変えると、その反応や行動が変わる。言い換えると、その人にかかわる事柄で、問題とされ、否定的なものとされていることをその人のリソース( 役立つ内的資源 )に変えるための働き掛けである。
  リラクセーション 身体的には過度に緊張している部分を緩めることであり、心理的には、興奮を鎮めて安静になることである。身体感覚への受動的注意集中、自己暗示、腹式深呼吸、リラクセーションと関連したイメージの想起、筋肉を意図的に緊張させてから緩める方法などがある。
  ロール・プレイング(ロールプレイ) モレノによって創始されたサイコドラマ(心理劇)から発展した技法で、現実に近いある場面を設定し、ある役割を自発的・即興的に演じることで、これまでの自分の在り方や相手との関係を振り返り、自分では気付かなかった自己の発見や、問題の解決を目的としている。     
  ロール・レタリング 役割交換書簡法とも言う。自分から相手に手紙を書き、その後、相手の立場や気持ちになって自分に手紙を書くという、自己カウンセリングの一つである。自分自身が、自己と他者というように立場(役割)を変えながら手紙のやりとりをすることによって、相手の気持ちや立場を思いやる、あるいは自分の心に抱えている矛盾やジレンマに気付く機会をつくり、自分で自分の問題を解決する力を促進するのがねらいである。

                                                                                        
  このページの説明は、下記の文献等の記述を参考に、作成しました。   
  『現代カウンセリング事典』            國部康孝 監修 2001年   金子書房
  『生活体験や人間関係を豊かなものとする生徒指導−中学校・高等学校編』 1988年     文部省
  『エンカウンターで学校が変わる』         國部康孝 監修  片野智治 編集 1996年   図書文化
  『学級作りのためのQ−U入門』        河村茂雄  2006年      図書文化
  『ロール・レタリング 役割交換書簡法』  杉田峰康 監修  春口徳雄 著 1987年     創元社
  『リフレーミング』                    リチャード・バンドラー、ジョン・グリンダー 著
                                                  吉本武史、越川弘吉 訳
1988年   星和書店
  『ピア・サポートではじめる学校づくり』実践導入編    滝 充 編著 2002年   金子書房

                                                                                                         


Copyright(C) 2009 SAGA Prefectural Education Center. All Rights Reserved.
最終更新日: 2009-03-30