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児童生徒が安心できる人間関係づくり   〜がばいシートを使って〜

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○支援案作成の手順

  「がばいシート」の実施  
      ★「がばいシート」利用の手順は こちら  
    【例】  
          ○△中学校 2年■組 36名 5月某日実施  
       
  実態把握  
   

集計表の見方を参考に児童生徒の実態把握をする。
  ★「集団(学級、部)の雰囲気」「友達との関係」「自己存在感」「授業への意欲」「教師との関係」の
     5つの観点別に見る。
  ★教師との差が大きい観点別の平均点、男女別の平均点、観点別の結果、気になる児童生徒の個人の結果 など

   にも注目する。
   ★児童生徒の日ごろの状態も併せて考える。         

   
    【例】  
        「友達との関係」ではほとんどの生徒が3(少し思う)または4(そう思う)という回答であったが、「学級の雰囲気」や
   「教師との関係」においては生徒間の差が大きく開いていた。日ごろの生徒の状態と併せて考えると、少人数での
      友人関係はできているが、固定化した友人としか、かかわれていないと思われる。
 
       
  ねらい・目標の設定  
      ★2の実態把握を踏まえて目標設定をする。   
    【例】  
        学級において互いに認め合う活動を行い、生徒の自己理解と自己受容を促進するとともに、仲間とかかわることや仲間に
    受け入れられる心地よさを実感できるようにする。
 
       
  支援計画、支援案の作成および支援の実施  
      

★3のねらいや目標を達成するために、適切と思われる支援を、支援のポイント支援案リンク集、実践事例等を参考にして

 決定し、実施する。 

 
    【例】  
       仲間への関心を高めたり、助け合ったりできるような活動を増やす。
   また、信頼体験をねらいとした、構成的グループ・エンカウンターを取り入れた授業を計画する。 
                                   →《参考》支援のポイント「集団の雰囲気」
 
   
授業計画
内   容
参 考 資 料
1時間目
   描画法(スクリブル、スクイグル)を用いたエクササイズ        
2時間目
   描画法(スクイグル)を用いたエクササイズ      ↓指導案へ                            
3時間目

構成的グループ・エンカウンター(他己紹介、先生とビンゴ)を使った

エクササイズ

実践事例(小学校)
 
   


 
   

《第2時間目の指導案》

(1) 本時の目標

     描画法(スクイグル)を用いた友だちとのかかわりを通して、自分の思いや気持ちを意識し、コミュニケーションを
       とることができる。

(2) 本時の展開

 
   
過程
生徒の活動と反応
教師の支援
導入
◆あらかじめ指定した座席に着席しておく。
◆6コマのスクイグルのやり方を理解する。
○前回の授業の振り返りシート等を引用しながら振り返る。
○本時の活動について説明する。
○絵を描く活動を通して友達とかかわること、自分の思いや気持ち
  を大事にすること、ルールがあることを押さえる。
活動
◆スクイグルをする。
  ・ 枠をとり、6分割の線を引く。
  ・ 交互に線を書き、絵を仕上げる。
◆6つの絵を使って、簡単なストーリーを作る。

◆座席が近くの人と4人組になって向かい合い、
  絵を見せ合いながら、ストーリーを紹介し合う。

◆振り返りシートを書く。
※ 画用紙とクレパス、サインペンを配る。 
○絵を描く場所や方向は自由であること、1コマ2〜3分程度を目安に絵を描くように伝える。
○話し合いができていないところには、様子を見ながら声をかける。「何の絵を描いたのか」「主人公を何にするのか」など。
○相互にかかわる場面を多くするために質問や絵の説明、感想を言い合うように促す。
○完成したストーリーを全体の場でいくつか発表させる。
○それぞれの場面での自分の思いや気持ちを大事にすることやマイナスの気持ちも正直に書いてよいことを伝える。前回と今回の相手に対する気持ちの変化についても意識させる。
○ストーリーを作るまでの活動の様子について、交わされていた会話を取り上げて紹介する。教師はその時の気持ちを言葉にして生徒に返すように努める。
振り
返り
◆感想を発表する。 ○授業の感想を発表させ、教師自身の感想を付け加えたり、フォロー
したりする。温かい雰囲気で終わるようにする。
○次時の予告をする。
 
       
  集団の変容の分析・考察  
      ★2回目の「がばいシート」を実施し、1回目との数値の変化や児童生徒の変容を考察し、必要があれば支援案を修正する。  
    【例】  
        ○△中学校 2年■組 36名 10月某日 朝の会の時間に実施  
        生徒達は継続して同じ2人組で活動することで、徐々に安心感が生じリラックスして活動できるようになってきた。

  2回目の「がばいシート」の 結果も「自己存在感」「学級の雰囲気」の平均点が1ポイントずつ上昇している。
    少しずつではあるが自己理解や他者理解が進んでいるようだ。
      しかし、自分の内面に意識を向けることや言語を使って自分の内面を表現することは、抵抗を感じているところもある。
     また、「教師との関係」はほとんど変化がない。

 
       
  支援案の修正  
      ★5の分析・考察をもとに、支援のポイント支援案リンク集、実践事例等を参考に計画を立て、支援を修正・再計画する。  
    【例】  
        言語を多く用いたエクササイズや思いや感情を伝え、深めていく活動は難しいと感じている生徒が多いので、非言語の活動
   を取り入れたエクササイズを中心に取り入れる。グループ内での生徒相互のかかわり方を再確認し、新しいグルーピングを
   試みる。                                                         →《参考》支援のポイント「友達との関係」
   授業の中での教師の効果的なかかわり方やシェアリング活動を充実させたい。 →《参考》支援案リンク集「教師との関係」
 
    《授業計画》  
   
授業計画
内   容
参 考 資 料
4時間目
構成的グループ・エンカウンター(アドジャン)を使ったエクササイズ 支援案リンク集「友達との関係」
5時間目
構成的グループ・エンカウンター( 人間コピー )を使ったエクササイズ 支援案リンク集「友達との関係」
 
   

※修正した支援案を実施した後も、随時「がばいシート」を御利用ください

                                                                                                                                     

 
       

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最終更新日: 2009-03-26