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 活用する力をはぐくむ授業を考える際、まず、学習の題材をどのようなものにするかが大切です。下記のポイントに気を付けて学習の題材を工夫し、活用する力をはぐくむ授業づくりを進めることで、児童生徒が主体的に学習し、算数・数学をいろいろな場面で活用しようという態度が育つと考えます。もちろん、すべての条件を網羅することはできませんが、日ごろから、こうした条件を十分意識して、児童生徒を夢中にさせる題材を工夫する必要があります。
 また、問題解決的な授業を取り入れ、既習事項を使って問題を解決しようとする経験を多くさせることが、算数・数学を活用しようという態度をはぐくむことになります。そのためには、既習事項の習熟度をしっかりつかんで、レディネス調整をしておく必要があります。また、算数的活動や数学的活動を行い、児童生徒に自分の考えをしっかりもたせることも大切です。
授業づくりのポイント
1 問題を工夫する
(1) 実生活に近い問題
(2) 他の単元と結び付けて考えさせる問題
(3) 条件不足や条件過多の問題
(4) オープンエンドの視点をもった問題
2 児童生徒の算数的活動、数学的活動を大切にする
3 問題解決的な授業を心掛ける
4 既習事項のレディネスを調整する
 授業の中で、下記のポイントを児童生徒に意識させることが大切です。まず、見通す場面で既習事項が使えないか考えさせます。まとめる場面でも、本時の学習で使った既習事項は何かを振り返らせます。さらに、深め広げる場面で、本時で学習した内容を日常生活で使うことを考えさせたり、例を紹介したりします。既習事項を活用することを児童生徒一人一人に意識させる指導を積み重ねることで、新たな問題に取り組む場面や、他教科の学習、日常の生活の中で、自分が身に付けた算数・数学の知識や方法が役に立てられないかと常に考える児童生徒を育てることにつながると考えます。
 また、授業の中で意識的に書く活動を取り入れることも必要と考えます。書くことで、自分の考えを整理したり、気付きや考え方を蓄積したりできると思います。書くことは、筋道を立てて考える力を育てる上でも欠かせません。
指導のポイント
 見通す場面で、既習事項が利用できないか、問い掛ける
 まとめる場面で、活用した学習内容を振り返る
 深め広げる場面で、これまでの学習内容や考え方が生活の場面で活用できないか、また、活用されている場面はないか考えさせる
 自分の思考過程を整理するために、書く活動を取り入れる

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