児童生徒が安心できる人間関係づくり   〜がばいシートを使って〜

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○ 研究のまとめ

   研究の成果
   
(1) 「安心できる人間関係づくりに関する意識調査」の実施・分析
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県内の小・中・高等学校の児童生徒が、学校で安心できると感じる具体的な状況や場面を、把握することができました。
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意識調査の結果、児童生徒が学校で安心できると感じる具体的な状況や場面について、各学年に共通するものと、発達段階に伴って、違いが見られるものとが明らかになりました。
(2)
集団の状態を把握するためのシート「がばいシート」の開発とそのメリット
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上記の意識調査の結果を参考に、学級や部活動といった、児童生徒が所属する集団及び個人の状態を、5つの観点から把握するシートを作成しました。
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「がばいシート」を活用することによって、以下のようなメリットがあることが明らかになりました。

  質問項目が多くなく、短時間で回答でき、その結果から、児童生徒の客観的な理解ができる。
   アンケートの結果を入力シートに入力する(入力は、だれでも簡単にできる)だけで、集団や個人の状態がグラフや表で表され、一目で把握できる。
  集計結果がシンプルに表されるので、分析しやすく、支援の方向性やポイントが明らかになる。
  学級の様子、部活動の様子、個人の様子、観点別分析、結果の比較など、集計結果を提示するシート(集計シート)の内容が充実している。
  個人の様子を見る集計シートでは、学級の平均点との比較によっても、個人の状態を把握することができる。また、中学校・高等学校においては、学級での様子と部活動での様子をグラフで比較することができ、個への支援を考える際に役立つ。
  アンケート項目の合計得点が100点満点で表記されるため、2回目以降と比較して、得点の変化が分かりやすく、100点を目標にすることで、また、前回の結果より高い得点を目指すことで支援への意欲が高まる。
   学年会や校内研修(教育相談の研修会)等で、コンピュータなどで集計結果を見ながら、みんなで話し合うことができる。
  学年全体で、また、学校全体で「がばいシート」を用いて児童生徒を理解することによって、職員間の共通理解を図り、支援を実施することができる。
(3) 支援案の充実
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校種別の「実践事例集」の作成や「支援案作成の手順」の提示により、「がばいシート」の結果をどのように分析し、支援を考えたらよいかを分かりやすくしました。
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「支援のポイント」や「支援案リンク集(県外の教育センター等の研究物など)」といった、支援のヒントになるものを充実させ、5つの観点ごとに整理し提示することで、支援案を見付けやすくしました。
   今後の課題
   
(1) 「がばいシート」の結果を、より客観的に分析する方法の工夫
(2) 「がばいシート」の活用を促す広報活動の在り方の検討
(3) 個人の様子を把握するシートを用いての個別支援の手立ての検討

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最終更新日: 2009-03-24