活用力に培う国語科学習の在り方

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4 参考資料

(1) 新学習指導要領 ―言語活動(例)一覧―

 
〜(前略)〜基礎的・基本的な知識・技能を活用して課題を探究することのできる国語の能力を身に付けることに資するよう、実生活の様々な場面における言語活動を具体的に内容に示す。〜(後略)〜
 
中央教育審議会答申における国語科の改善の基本方針より

(3)言語活動の充実

「話すこと・聞くこと」、「書くこと」及び「読むこと」の各領域においては、基礎的・基本的な知識・技能を活用して課題を探究することのできる国語の能力を身に付けることができるよう、内容の(2)に日常生活に必要とされる記録、説明、報告、紹介、感想、討論などの言語活動を具体的に例示している。学校や児童の実態に応じて、様々な言語活動を工夫し、その充実を図っていくことが重要である。なお、例示のため、これらのすべてを行わなければならないものではなく、それ以外の言語活動を取り上げることも考えられる。

 

新学習指導要領解説 国語編 3国語科改訂の要点より
以上のようなねらいで、新学習指導要領では、言語活動を通して各領域の指導事項を指導することを一層明確にしています。下に、「新学習指導要領解説 国語編」における言語活動(例)の具体的な活動例を抜粋してまとめています。
 
印刷がされる方はPDFのほうを選んでください。
 

各領域の言語活動(例)に出てくる活動例を見ていくと、以下のようなことが分かります。

 @ それぞれの領域において、同じような活動例が学年・校種を貫いて例示されている。

 A 学年別に3つの領域を見たときに、1つの活動例がそれぞれにかかわっているときがある。

@については、同じ活動例ですが、各学年の指導事項に沿った活動を展開する必要があります。

同じ活動であっても、学年によって身に付けさせる力が違うので、「この言語活動で○○の力を活用

させて定着を図る」という明確な意識が必要になります。(例えば、【話すこと聞くこと】の説明や報告

にかかわる言語活動のスピーチ)

Aについては、同じ活動例ですが、それぞれの領域のねらいがあるので、「その活動を行えば領域

またいだ指導ができる」と考えるのは各領域の指導事項を確認してからにしましょう。

例えば、小学5・6年生の活動例であるリーフレットは、

・【話すこと・聞くこと】では資料を提示しながら説明や報告をするために必要な言語活動、

・【書くこと】では事物を多くの人に伝えるための書き方を学ぶための言語活動、

・【読むこと】では読んだ本のあらすじや感じたことなどを紹介するために行う言語活動

ということになります。

それぞれの活動でねらうものを理解した上で、1年間のカリキュラムを構成していきましょう。

そうすることで、それぞれの領域をうまく関連させながらそれぞれの領域の指導事項の定着を図る

ことも可能になってきます。

言語活動を通して、基礎的・基本的な知識・技能の定着を図ることが一番のねらいであり、身に付け

るべき力を明らかにして授業を構成していくことが大切になってきます。


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最終更新日: 2009-03-29