現代文を結びつけて学習する
心情をテーマにした古典教材の扱い方
<研究担当から>
 高等学校における古典の学習は,日本文化の特質を理解する態度を養うなど,生涯を通じて古典に親しみ,人生を豊かにする基盤を作るという重要な意味をもっています。
 現在,限られた古典(古文)の授業数の中で,主要な文学ジャンルから1〜3作品ずつを教材として取り上げていく方法が多く行われています。文学史のポイントを押さえられる利点がある一方,文学史体系が飲み込めていない生徒にとっては,作品が知識の断片となり,古典学習への意欲をもてなくなるおそれもあります。

 生徒に古典への関心をもたせ,理解を深めさせるには,文学史での体系付けだけを重視するのではなく,生徒自身に興味をもたせながら作品を読み進めさせるような工夫をすることが重要です。

 そこで本研究では,現代文を導入として使うことで,古典への関心を高めさせる単元を工夫しました。通常行われているジャンルや時代ではなく,愛などの共感しやすい心情に基づいて,教材を取り上げる授業を紹介します。

研究テーマ
古典(古文)への関心を広げ,理解を深めさせる指導方法の開発
―現代文を導入とし,人間の心情を踏まえた古典(古文)の単元開発―
研究の実際

項目 掲載内容
研究構想 構想  教科書採択教材一覧(資料)
単   元        
教材観など 計画など
関係授業 教材名 教材・ワークシート
1限目     (『電車男』)     ワーク1  
2限目 3限目   『好色五人女』-お七と吉三郎- 文学史 本文 ワーク1 ワーク2
4限目 5限目 6限目 『源氏物語』-桐壺- 文学史 本文 ワーク1 板書例
研究スタッフ
研究担当 坂田 慎一 (佐賀県教育センター所員)