技術・家庭科(家庭分野) 〜課題選択学習を取り入れた食生活指導の工夫〜
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研究の成果
 課題と自分とのかかわりを意識した生徒は,主体的な課題解決ができていました
 今回,生徒は,自分の生活実態や学習効果を期待して課題を選択している場合が多く見られました。そして,自分はなぜその課題を選ぶのか,それを解決していくよさをとらえた生徒は,課題意識をもって主体的に学習に取り組む姿が見られ,学習内容の達成においても良い結果を示しました。このことから,課題選択学習は生徒の学習意欲を高め,主体的に課題解決するという点では効果的な指導方法と考えます。
 また,生徒一人一人の意思を生かすためには,個人で課題選択させる方が有効と考えます。特に基礎的内容にかかわる学習においては,解決方法の違いを意図とした課題を設定し,個人で課題選択させていく方が望ましいと言えます。
 発展的な学習内容を含むような「課題分担型の学習」を行っていく場合は,成果を共有化する場面で各課題について学ぶことができるよう,各課題に取り組む人数の調整も必要になります。

 課題選択学習のポイントは,実態の把握と支援の手立て(課題ごと)を準備すること
 基礎的内容においても,発展的内容においても,生徒の実態を十分に把握したうえでの課題づくりと共に,事前の学習の中で課題意識を徐々に高めておくことが必要でした。また,課題解決の段階では,課題ごとに予想されるつまずきを考え,その手立てを準備することで生徒の学習を支えていくように心掛けました。
今後の課題
 今回の検証授業では,基礎的な学習の時間に,発展的な内容を意図とした課題も同時に提示しました。生徒によっては解決が困難な場合もみられ,発展的な課題では課題提示の際に配慮が必要と言えます。また,課題選択にかける時間を個に応じて確保することも大切でした。課題解決では,同じ課題のグループで情報交換をしながら学習できる環境を整えておく必要を感じました。
 今後は基礎的内容における効果的な課題づくりを工夫していくことで,生徒の主体的な学習態度と共に,課題解決の力を高めていきたいと考えます。
         検証授業の成果はこちらから  
参考文献
・「家庭科教育法〜中・高の授業づくり〜」2004年 建帛社 中間美砂子編著
・「家庭科における授業内容の検討と改善」
1998年 佐賀大学大学院教育学研究科 松本万寿美著 (研究の概要 ※1

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