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どのように取り組む? 中学校技術・家庭科、高校家庭科における「食育」指導

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○ 題材名 「 わたしの自慢の朝食をつくろう 」( 第4・5時)   


1 本時の学習指導     場所:調理室 

 (1) 目標

○ 安全と衛生に心掛け、調理実習に取り組もうとする。            (関心・意欲・態度)

○ テーマに沿った朝食を作ることができる。                         (技能)

○ 実習を基に、説明用の資料を作成することができる。                 (技能)

 

 (2) 指導の工夫

    @「食べる力」(「食育」で身に付けたい力)の具体的な目標

「人と一緒に楽しく食べることができる」

「自分の健康を考えて、安全な食べ物をバランスよく食べることができる」

「食べ物に感謝して大切に食べることができる」

を学習目標として、指導計画の中に具体的に示す。

A 中・高の系統性を踏まえて更に定着を図る学習事項

   「基礎的な日常食の調理ができる」

を学習事項として位置付け、更なる定着を図る。

   B実践的・体験的な学習活動の充実

・  課題に沿った献立の調理実習を行わせる。

・ 調理実習を基に説明用資料を作成させる。

   C学んだことを生かす場
  ・ 調理実習を基に説明用資料を作成する場を設定する。
   

 (3) 展開

過程
生徒の学習活動
教師の指導・支援
評価とその支援
課題の把握

1 調理実習でのねらいを確認する。

 

2 本時の学習課題を確認する。

朝食を作り、グループで考えた朝食のよさを確かめよう。

○  グループで考えた献立が適当か

   どうか確認するための実習である

   ことを伝える。

○  調理時間が30分であることを確

  認し、時間内に調理を終えるため

  一人一人の活動やグループの協

  力を促す。

 
課題解決の準備

実践

3 実習計画表を基に実習手順、仕

 事担を確認する。

4 調理実習を行う。
    ・ 調理する。

    <調理実習の様子>

 ・ 他グループの献立を確認し、気

   付きをメモする。

<生徒の気付き(例)>
・みそ汁の具に旬の食材がたくさん入っていた。
・洗うのが楽そうだった。
・スピードも見た目もよかった。
・ちりめんじゃこをおにぎりに入れている ところがよかった。     

  

 ・ 試食する。

  ・ 後片付けをする。

 

5 説明用資料を作成する。

     
 

 <資料(レシピ)作成の様子>

○  実習計画表に従い実習させるこ

  とにより、時間内に安全に留意して

  調理できるよう配慮する。

○  机間指導により、各グループの

  調理の進度を調整する。

○ 調理についての既習内容を想

  起させるとともに、実習のねらいを

  確認しながら作業を進めるように

  促す。

 

○  次時の他グループへのアドバイ

  スのために、実物を見た気付きを

  メモさせておく。

    <気付きをメモしている様子>

○ 資料作成用にデジタルカメラで

 朝食献立の写真を撮影させてお

 く。

 

○  実習時の朝食献立の写真を用

  い、説明用資料を作ることにより、

  発表内容が視覚的にとらえられるよ

  うにする。

○  工夫点をキーワード的にまとめ

  ることで、発表内容のポイントを把

  握させる。

【関心・意欲・態度イ】
安全と衛生に心掛け、意欲的に調理実習に取り組んでいる。〈観察〉
※支援…机間指導によりアドバイスを行う。


【技能ア】
基本的な調理操作ができる。〈観察〉
※支援…これまでの実習を想起させ、机間指導によりアドバイスを行う。


【技能イ】
実習を基に説明用資料を作成することができる。
〈説明用資料・ワークシート〉
※支援…完成例を参考にさせるとともに、既習内容を確認させる。

評価

実践化
   6 発表内容を確認する。

7 次週の学習内容を知る。

○  グループ内の発表の順番や手

  順を確認しておく。

○  次時は、グループ別発表を行

  い、それを基に各自の「わたしの

  自慢の朝食」を考えることを伝え

  る。

 
※ 資料等
  指導案(本時)【PDF】    
     

2 授業を終えて

  中・高の系統性について

   ○ 調理実習は手際よく行うことができ、30分で次の活動に進むことができていた。

実践的・体験的な学習活動について

   ○ 生徒の感想として

    ・ うまく作れて、思っていたよりとてもおいしかった。

    ・ 朝食を短時間で作ることの大変さを知ることができた。

      ・ 旬の食材を使って、30分でもきちんとできたのでよかった。

      ・ 洗い物が少なく、エコ・クッキングにつながった。

      ・ 彩りがよく栄養のバランスがとれていたと思う。

  • などがあり、実習したことで達成感を味わい、 確かな理解へとつながったようである。

   ○ 発表資料は、ワークシートを確認しながら作業を進めることができたため、短時間で作成すること

     ができていた。

   ○ 次時の他のグループへのアドバイスを容易にするため、他のグループが調理した実物を見て気付

   きをメモする時間を設定したが、そのことは自分の献立を工夫する際のポイントとしてもに生かすこと

     ができたようである。

 
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最終更新日: 2009-03-25