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どのように取り組む? 中学校技術・家庭科、高校家庭科における「食育」指導

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○ 題材名 「 わたしの自慢の朝食をつくろう 」( 第1時)


1 本時の学習指導

 

(1) 目標

 

○ 自分の朝食を振り返り、既習内容を生かした課題を設定することができる。(工夫・創造)

   ○ 朝食の大切さについて理解する。                          (知識・理解)

   

(2) 指導の工夫

    @「食べる力」(「食育」で身に付けたい力)の具体的な目標
 

 「 朝食をとることの重要性を理解する」

 「 自分の健康を考えて、安全な食べ物をバランスよく食べることができる」

を学習目標として、指導計画の中に具体的に示す。

 

A中・高の系統性を踏まえて更に定着を図る学習事項

     「食事の役割を知る」

を学習事項として位置付け、更なる定着を図る。

     B実践的・体験的な学習活動の一層の充実を図る手立て
 

・   「ウェビング法」を用いて既習内容を把握させる。

・ 朝食調べやこれまでの学習から、各自の学習課題を設定させる。

    C学んだことを生かす場の工夫
 

・ これまでの既習内容を想起させ、「朝食づくり」につなげる。

 

(3) 展開

 
過程
生徒の学習活動 教師の指導・支援   
評価とその支援
課題の把握

1 これまでの食生活の学習に関

  する内容を確認する。

 <生徒が書いたウェビング図>

2 朝食調べから気付いたことを

  ワークシートに記入する。

<生徒のワークシートより>
   ・野菜がとれていない

・洋食が多い。


 

3 なぜ、朝食が必要かを考え

  る。  

<朝食が必要な理由>

◆午前中の活動を支えるエネルギー
      源となる

◆脳に栄養補給し、頭をすっきりさせる

◆体温を上げ、体が活動できる状態に

 する

体のリズムを付ける

4 本時の学習課題を確認する。

朝食づくりのグループの課題を決めよう。

○  「ウェビング法」を用い、これ

  までの学習内容を想起させ、

  本時の学習へとつなぐ。


 

 

 

 

 

○  1週間分の朝食調べから、特

  に欠食、食事内容(一汁三菜)

  や食文化(和食)に関 する気付

  きを記入させることにより、課題

  への意識を高める。
 

○ 朝食摂取による体温の変化

  や学習への影響等をグラフを

  活用し視覚的にとらえさせるこ

  とにより、朝食の重要性を理解

  させる。

 

 

○  黒板に今後6時間分の学習

  の流れを掲示することにより、

   見通しをもたせる。

【知識・理解ア】
朝食が大切な理由を3つ言える。
〈確認テスト〉
※支援…資料を確認させる。

課題解決の準備

実践

5 各自で朝食づくりを通して、更

 に学習したい課題を考える。

<生徒が考えた課題>

    ・「健康」  ・「環境」

   ・「旬」    ・「栄養」

6 課題ごとにグループを作り

  (5人程度)、グループの具体的

  な課題を決定する。

<各グループが設定した課題>

・エネルギー・カルシウムたっ

 ぷり朝食

・背を伸ばす朝食

・ 旬の食材を使った朝食

・手軽に作れるスピード朝食

・エコクッキング朝食

  

7 グループの課題に必要な既習

 内容を確認する。

○ 「栄養のバランスのとれた朝

  食」は共通課題であることを確

  認し、他の学習内容から更に

  課題を加えることを伝える。

 

○ 人数がそろわない場合は、

  2つの課題を合わせてよいこ

   とを伝え、一人一人の課題が

   解決していけるように配慮す

   る。 

   

       <授業中の板書>

○ 課題に沿った朝食の献立を

  作成するために、活用する既習

  内容を、ウェビング図を用いて

  確認するよう指示する。

 【工夫・創造ア】
朝食調べや、既習内容から自分の課題を設定することができる。〈ワークシート〉
※支援…朝食調べの視点やウェビング図をヒントにさせる。
評価

実践化
  8 家庭での「朝食づくり調査」の

 項目を確認し、次時への見通し

 をもつ。

  ○ 次時までに家庭で「朝食づく

   り調査」を行うように指示する。

  その際、グループの課題に沿っ

  て調査項目を増やしてよいこと

  を伝える。

 
※ 資料等

指導案(本時)【PDF】

ワークシート【PDF】 朝食づくり調査【PDF】

2 授業を終えて

中・高の系統性について

  ○ 朝食の重要性をグラフを活用し視覚的に伝えたことにより、理解が深まっていた。

実践的・体験的な学習活動の充実について

  ○ ウェビング図は初めてだったため、戸惑ったようであった。そのため、これまでのワークシート

      や教科書を参考にするようアドバイスを行った。 しかし、既習内容を確認する手立てとしては

      有効であったように思う。

   ○ グループの具体的な課題は短時間で決めることができていた。

 
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最終更新日: 2009-03-26