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将来を見据える子どもが育つ!キャリア教育のすゝめ

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学習指導案    中学校第2学年 道徳の時間
1 主題名
 自己の向上と個性の伸長    1−(5)
 自ら考え、判断し誠実な生き方  1−(3)
2 資料名
「和夫の決断」 (『生徒の心にひびく道徳の授業(中学教育 11月号増刊)』 佐藤元の資料一部改小学館 平成14年11月)
3  主題設定の理由
4 本時で重点を置いたキャリア諸能力
選択能力 「自己の個性や興味・関心等に基づいて、よりよい選択をしようとする。」
「選択の意味や判断・決定の過程、結果には責任が伴うことなどを理解する。」

1-(3) 自立の精神を重んじ、自主的に考え、誠実に実行してその結果に責任をもつ。(自主・自律と責任)
5 大単元における位置付け
 本時は、大単元「職場体験学習」の終末に当たり、これまで学んできたことを基にして進路計画を立て、それを実行に移していくとともに、進路計画を更によりよいものにしていこうとするスタートの時期となる。その時期に本時を設定することで、より道徳的実践力がはぐくまれ、さらに、進路計画を実行、改善していく中で道徳的実践がなされ、道徳性を高めていくとこができると考えている。
6 本時
(1) ねらい
 ・ 自らの長所や個性を考え、目標をもって生きていこうとする態度を養う。
(2) 展開

学習活動 主な発問等 指導上の留意点 評価(方法)
【キャリア諸能力】






















































1 職場体験学習のことを想起する。

2 資料を読んで、内容を整理し考える。
(1) 和夫はどうすべきかを考える。



(2) グループになり話し合う。
































3 考えを整理し、意見を発表する。









4 授業の感想を書く。



5 教師の話を聞く。
○ 職場体験学習で、事業所の方と進路のことでどんなお話をしましたか。


○ 和夫は農業高校に進学すべきでしょうか、宮大工への道を進むべきで しょうか。その理由も書いてください。
○ 短冊黒板に「農業高校」か「宮大工」かの意思表示をしてネームプレートを貼り、理由を発表してください。友達の発表が終わったら、質問したり意見交換をしたりして話し合ってみましょう。


























○ グループで出た意見を発表してください。
○ 友達の意見を聞いたり、話し合ったりしたことを参考にして、もう一度ネームプレートをはりましょう。





○ 今日の授業で考えたことを書いてください。(どういうことを考えたか発表してください。)
・ 本時の学習を身近な問題としてとらえられるようにする。


・ 和夫のかっとう状況を明らかにする。
・ 和夫が農業にも魅力を感じていることを押さえておく。
・ なかなか判断できない生徒には「自分だったらどうするか」など、補助発問をする。
・ 各グループに短冊黒板と名前を書いたネームカード(付せん紙2色:ピンク・黄色)を配布する。
・ どちらに進むべきか、ネームカード(ピンク)をはらせ、意思表示させる。各班の短冊黒板を黒板に提示する。
・ 自分の意見を言い、友達の意見に対して、質問させる。友達の意見を聞き、自分の考えを深めていくよう机間指導をする。
・ 意見交換がうまく進まず、話し合いが滞っている班には、話し合いの柱を提示して進めさせる。



・ もう一度ネームプレートをはらせ、意思表示させる。考えが変わった生徒は、ピンクのネームカードを外し、黄色のネームカードをはる。
・ 気持ちが変わった生徒にも発表させる。気持ちの変化を重視するのではなく、考えた過程を重視したい。


・ 目標をもって生きていくことが、自分を表現し、自分を成長させる生き方につながることを話す。大いに悩み、人の意見を聞いて、よく考えることの意義について話す。





自分なりの理由を明らかにし、判断することができる。(ワークシート・観察)
【選択能力】


































話合いの中で出てきた意見や友達の意見を聞き、自分の考えを深め、判断することができる。(ネームカード・観察)
【選択能力】
指導案【PDF】 資料等【PDF】
7 生徒の様子・感想
・自分の夢を大切にしたいという考えが多かったが、自分を育ててくれた両親に対する孝行心を訴える生徒もいた。
・自分が選択した方についての理由もしっかり発表できていた。(発表・観察)

・「高校進学のことだけでなく、将来のことを考えていかなければ」という感想も多かった。

・グループでの話し合いでは、質問したり自分の意見を言ったりして、友人の意見によく耳を傾け、考えを深めていた。(観察・ワークシート)

・全員に意思表示させ、黒板に掲示することで課題意識が高まった。
8 考察
・進路決定について、自己の個性や興味・関心等にもとづいて、自分で考え、自分の意思で決定していくものと考える生徒が多くなってきた。今回の授業で、進路決定を迫られる主人公のことを、自分のこととして真剣に受け止め、能動的な態度で授業に臨むことができた。また、友だちの意見を聞いて心が揺らいだ生徒もおり、話し合い活動は有効であった。

・将来の夢や職業を思い描き、自分の職業や仕事への関心、意欲を高めることに効果的だったと考える。「進路決定の時期はまだまだ先だ」という考えの生徒が多かったが、「自分たちにも進路選択・決定の時が来るんだ」という意識が高まった。

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最終更新日:2009-03-02