携帯と情報モラル

単元名

携帯と情報モラル(5時間) 【(4)情報機器の発達と生活の変化 イ.情報化の進展が生活に及ぼす影響】

単元について

 ここでは、身の回りの情報技術とそれらが生活に及ぼす影響を具体的に調べて、情報化の進展が生活を充実させ、
便利にしてきたことを認識させるとともに、それに伴い生じてきた問題について触れる。
テーマを決めて情報通信ネットワークや新聞などから情報を収集して、調べた結果を発表したり、それを基に討議した
りする学習を取り入れるようにする。
情報の収集や調べた結果の発表に当たっては、生徒に情報の信頼性や信憑性、著作権の尊重などを意識させることに配慮する。

単元の目標

(1) 携帯電話の仕組みやその発達が生活に及ぼす影響に関心をもち,情報を生活に役立て主体的に活用
   しようとする。
(2) 身のまわりの事例などを基に携帯電話の発達が生活に及ぼす影響について考えるとともに情報の信頼性
   や信憑性,著作権の尊重について考えることができる。
(3) 携帯電話の発達が生活に及ぼす影響について,インターネットを用いて調べ,討議することができる。
(4) 携帯電話の生活に及ぼす影響を理解する。「ネチケット」,「著作権」,「個人情報の保護」について理解する。

単元の評価規準
  ア 関心・意欲・態度 イ 思考・判断 ウ 技能・表現 エ 知識・理解
内容のまとまりごとの評価規準 情報機器の発達とその仕組みや情報化の進展が生活に及ぼす影響に関心を持ち,情報や情報技術を生活に役立てて主体的に活用しようとする。 情報機器の発達の歴史と関連させて情報化の進展が生活に及ぼす影響について考えるとともに,情報を生活に役立て主体的に活用しようとする心構えについて考える。 情報機器の発達と生活の変化とのかかわりや,将来にわたって情報技術の活用能力を高めていくことの必要性について,情報通信ネットワークなどを活用して情報を収集し,その結果や検討内容を表現する。 情報機器の発達とその仕組みを理解するとともに,情報化の進展が生活に及ぼす影響や将来にわたって,情報技術の活用能力を高めていくことの必要性を理解している。
単元の評価規準 携帯電話の仕組みやその発達が生活に及ぼす影響に関心をもち,情報を生活に役立て主体的に活用しようとする。 身のまわりの事例などを基に携帯電話の発達が生活に及ぼす影響について考えるとともに情報の信頼性や信憑性,著作権の尊重について考える 携帯電話の発達が生活に及ぼす影響について,インターネットを用いて調べたり,討議したりする。 携帯電話の仕組みを理解するとともに将来にわたって,その発達が生活に及ぼす影響や情報に関する問題について具体的な対処法を身につける必要があることを理解している。

本時の目標

(1) 近年における携帯電話の普及率について触れ、携帯電話の必要性や利便性について考える。
(2) 携帯電話がどのようなシステムによって情報の受発信が行われているのかについて簡単な
   概略について理解する。
(3) 携帯電話が人間社会にどのような変化や影響を及ぼしているのかについて考える。
(4) 携帯電話が人間社会に及ぼす光と影の部分について理解し、影の部分においてどのような心がまえ
   や対処が必要なのかを理解する。

授業展開例 1限目 2限目 3限目 4限目 5限目
段階 学習内容 指導上の留意点 評価
導入
5分
携帯電話について学習することの必要性を知る。 4月のアンケート結果から所持率を教える。この際,持っていない生徒に配慮する。  
出会い系サイトなど社会問題している事案を取り上げ学習の必要性を感じさせる (関心・意欲・態度)
携帯電話のシステムや利便性について、自分から進んでまとめたり、確認しようとする。

(知識・理解)
携帯電話のシステムや利便性について、基礎的・基本的な知識を理解している。
展開
40分
携帯電話のシステムを知る。 ワークシート1(PDF)の図を参照し,システムを理解させる。

「ビット」「パケット」などCMで使用される用語についても説明を加える。

通信料金が高額であることに気づかせる。

携帯電話の利便性を知る。 機能面でインターネット,メール,写真,動画,音楽プレーヤー,ナビゲーション,辞典,キャッシュカードなどがあることに気づかせる。

主に使っている機能を出させる。

持っていない生徒に配慮する。

PCと比較させる。

まとめ
5分
携帯電話の光の部分を知る。    


ワークシート

 情報A 問題解決1             号 氏名           
 
目的:20年前は「情報化社会に向けて」というフレーズが聞かれ,それが10年前には「高度情報化社会に向けて」に変わった。そして,つい最近までは「高度情報社会の今」となった。さらに現在はADSLの普及によりブロードバンドの高速なインターネットが普及し,光通信も家庭レベルで使用されるなど情報社会は急速に進展している。今や社会生活に情報機器は不可欠なものとなったばかりか様々に生活様式を変えてきた。また同時に情報社会の与える影響もいいことばかりでなく,場合によっては人の命を奪ってしまう程,深刻な社会問題もでている。「情報科」の大きな目標の1つに「主体的に情報社会に参画する態度」があげられている。具体的には情報社会の影響を理解し,上手に情報社会を生きる方法を身につける土台を培うことではないかと思う。
 インターネットの経験はほぼ100%,電子メールもほぼ100%が使ったことがあるしかし,実際は家庭や学校など日常生活の中に直接的にはパソコンはそこまで浸透していない。むしろ身近な情報機器としては少数の生徒が活用しているにすぎない。
 身近な情報機器として圧倒的に「携帯電話」が生徒の中に浸透しており友人との伝達ばかりでなく友情を維持する手段ともなっている。4月時点で多いクラスで75%の所持率であった。それ故,携帯電話を介する事件に遭遇した例も多く「情報機器の影響」を学習させるにはもってこいの道具だといえる。
 2〜3年前,携帯電話のトラブルがあったり,また呼び出され金銭強要されたりと生徒指導上必ずと言っていいほど携帯電話が直接あるいは間接的に関わっていた。保護者の携帯電話の生徒への影響に関しての意識も学校のそれと大きくかけ離れており携帯電話は生徒指導では頭痛の種であった。ほとんどの学校が所持までも禁止していて見つけ次第没収し解約を保護者に申し入れる指導をしていた。しかし,生徒の所持率は減るどころかますます増加しつつあるようだ。また,事件もますます巧妙化してきているようだ。ただ単に禁止して傍観するだけではだめなレベルまで現在はあるのではないかと思う。
 携帯電話は技術的にも発展し「電話」の域を超えインターネットはもちろんメール,写真,動画,音楽プレーヤー,ナビゲーション,辞典,キャッシュカードなどの機能が加わった。携帯電話1つを学習することは「情報」を学習することと言い換えていいくらい奥が深い。
  正しく有意義に情報社会に参画するため「携帯電話」を取り上げ知識だけでなく,正しく使おうとする態度を育成できればいいと思う。

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