基礎的・基本的な知識・技能を活用することに課題がある。
[小学5年生 大問10]
○ 問題の概要
○ 解答状況
「おおむね達成」の期待正答率50.0に対して、正答率は5.3であり、44.7ポイント下回った。問題場面や言葉の式と式を関連付けて、正しく( )を付けることができなかったことが要因であると考えられる。
○ 指導改善の手立て
数量の関係を四則の混合した式や( )を用いた式に表したり、そのような式を読み取ったりして、式のよさが分かるようにするとともに、式を適切に用いることができるようにすることが大切である。そこで、問題場面と図示されたものを関連付けて考えさせるために、図示されたものに分かっている情報を付加するなどして理解を助けるように指導することが考えられる。また、言葉の式と図示されたものを関連付けていく指導も継続的に行う必要がある。さらに、式に( )が付いたときの計算方法について振り返らせるとともに、( )を付けた式が題意と対応しているかを確かめさせるような指導を行うことも大切である。
[小学5年生 大問14]
○ 問題の概要
○ 解答状況
「おおむね達成」の期待正答率45.0に対して、正答率は14.6であり、30.4ポイント下回った。また、無解答率も26.3と高い状況であり、問題の意味を正確に捉えられなかったことや計算を段階的に行うことができなったことが要因であると考えられる。
○ 指導改善の手立て
掲示板の横の長さと画用紙の縦の長さ、及び横の長さを基にして1つの間を求める問題であった。また、情報過多の問題場面から必要な情報を選択して解決を図らせる問題であった。このように問題場面を把握し、解決するには、どの情報が必要なのかを考えて問題解決に取り組ませることが必要である。また、式が多くなるような場合も、何を求めるための式なのかを言葉と結び付けて解決していく態度を養うことも大切である。さらに、問題文から分かった情報を図にかき入れるなどの活動を取り入れながら式を立てる際の手掛かりにさせていくなどの指導も大切である。
[小学6年生 A問題 大問5の(3)]
○ 問題の概要
○ 解答状況
「おおむね達成」の期待正答率50.0に対して、正答率は26.3であり、23.7ポイント下回った。表の中から必要な数値を取り出して割合を求めることができなかったことが要因であると考えられる。
○ 指導改善の手立て
割合を求めさせるには、基準量と比較量の関係を関係図などを通して考えさせることが必要である。また、2つ以上の事象の大きさを比べるときには、量で比べる場合と割合で比べる場合があることを理解させ、目的に応じて適切に使い分けることができるように指導することが大切である。
[中学1年生 大問16の(2)]
○ 問題の概要
○ 解答状況
「おおむね達成」の期待正答率45.0に対して、正答率は24.5であり、20.5ポイント下回った。中学2年生と中学3年生の生徒数を比較量として基準量を求めて中学1年生の生徒数を求めたり、比を活用して中学1年生の生徒数を求めることができなかったことが要因であると考えられる。
○ 指導改善の手立て
この問題では、割合と比較量から基準量を求めるという構成であるため、児童が苦手とするものである。しかし、表からどの情報を使うことができるかを考えさせ、関係図などを通して式を立てるときの手掛かりとなるように指導を続けることが必要である。また、中学2年生と中学3年生を合わせた生徒数が60%であるという情報から中学1年生は40%に当たるということも考えることができるように図などから判断できるように指導していくことも大切である。 |