「児童生徒一人一人が居心地のよさを感じる学級集団づくり」について提案します!

               
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ウ 中学校(学年)における実践
認められているという思いを高めることを目指した学年での取組
 
成果と課題
 
 
(エ) 成果と課題
● 成果
学年所属の教師が、アンケート結果を踏まえて生徒についての日常観察での気付きを出し合い、共通の生徒理解を基に共通の目標をもつことができました。その上で具体的な対応策を検討し、チームとして取り組んだことは、生徒一人一人が居心地のよさを感じる学級集団づくりをしていく上で有効でした。
リレーションの確立に向けて、生徒の認められているという思いを高めることを目指して意図的に計画した授業を、全学級で実施することができました。行事に関連付けて計画した授業の実施に際しては、事前に役割分担をして、準備物を作成したり、授業中の教師の役割を決めたり、授業に参加できなかった生徒へのフォローを教育相談担当と協力して行ったりして、連携しながら取り組むことができました。その結果、「頼りにされることや役に立っていると感じることがある」「よさやがんばりを認めてくれる」という生徒の意識を向上させることができました。互いに肯定的な印象を伝え合う構成的グループエンカウンターを、グループ構成を変えたり人数を増やしたりしながら繰り返し実施したことは、生徒同士のリレーションを高めるために有効であったと考えます。
アンケートを利用することで、より客観的に学年の生徒のよさや課題について考えることができました。また、学年所属の教師や教育相談担当が生徒の情報を共有したことで、抽出した配慮の必要な生徒に、それぞれの立場で細やかに対応することができました。
● 課題
学年所属の教師は、検討会の場だけでなく日常的に生徒についての情報交換を行いました。ルールの確立に向けて、その都度対応策を検討し、学校生活の細かい部分まで、連携して取り組みました。その結果、「ルールが守られ、みんなが安心して過ごしている」という生徒の意識を向上させることが出来ました。生徒の意識は、教師の日常的で細かい対応の積み重ねで高められる部分が大きいため、 継続して根気強く取り組んでいく必要があります。
学年として共通の授業を実施する際には、計画において、「授業で使う準備物は誰が用意するか」などの細かいところまで役割分担をすることが必要です。その際に、授業に参加しない生徒や場面を想定して、授業内容やグループ構成を考え、誰がどのように対応するかまでを含めて計画しておく必要があります。
構成的グループエンカウンターを選ぶ際には、生徒が傷付いたり嫌な思いをしたりしないように、学級の状態に合わせたエクササイズを選ぶ必要があります。また、学年で取組をする場合にも、より慎重にエクササイズを選ぶ必要があります。
 
 
         
         
         
         

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