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どのように取り組む?中学校技術・家庭科、高校家庭科における「食育」指導

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○ 中学校技術・家庭科における生徒のアンケート結果

         (授業実施クラス32名 事前−平成20年7月、事後−平成20年11月)

「食べる力」の育成について

 

授業後には、90%近くの生徒が、安全で栄養のバランスの取れた食事を心掛けるようになったと回答しています(図1)。

具体的には、朝食の内容も少しずつ品数が増え(図2)、購入するときに気を付けることにおいても、「原材料」「産地」「季節のもの」「安全性」「栄養表示」が増えています(図3)。

    <図1 健康で安全な食事について>

生徒の感想として、

○ 楽しかったので、健康や栄養のバランスに気を付けるようになった。

○ それまでは、適当(何も意識せず)に食べていたけど、きちんと考えて食べるようになった。

○ 面白かったので、もっと勉強したいと思った。

などの感想がありました。

これらのことから、授業を通して、「安全な食べ物を栄養バランスよく食べることができる」という「食べる力」が身に付いたと考えます。

                       <図2 朝食の内容について>
                   <図3 購入の視点について>
      
指導方法の工夫について
 (1) 中・高の系統性について
  高等学校での学習につなげるために、中学校での学習事項の定着を図る必要性から、本題材を実施しましたが、繰り返し学習したことで、更に知識や技術が身に付いたと約70%が回答しています(図4)。
      <図4 反復性のある学習について>
 (2) 実践的・体験的な学習活動について
   実践的・体験的な活動の一つである調理実習については、ほぼ全員が「実践に役に立った」と回答しています(図5)。また、献立作成についても約80%が「実践に役立った」と回答しています(図6)。

生徒の感想として、

○ 僕の好きな調理実習があったので、楽しく

 活動できた。

○ この授業で作った朝ごはんを1人で作れ

   るようになってよかったと思う。

などがあり、特に調理実習については、生徒の家庭での実践のモデルとなっていたようです。

       <図5 調理実習について> 
       <図6 献立作成について>  
 (3) 学んだことを生かす場について(グループ発表)
  約70%がグループ発表(グループの中から交代で他のグループに出向いて行う)は、学習内容を理解するために役立ったと回答しています(図7)。日ごろ発表をする機会が少ない生徒も発表用の台本を準備したことにより、自分たちの朝食について堂々と伝えることができていました。生徒の感想の中にも、「発表のときが一番楽しかった」というものがありました。
      <図7 グループ発表について>  
 (4) ワークシートについて
  1枚ポートフォリオ形式のワークシートを試みました。前時までに学んだことをすぐにワークシートで確認できるため、学習がスムーズに流れ、約70%が「学習したことを確認するために役立った」と回答しています(図8)。また、このワークシート全体が、中学校での食に関する学習のまとめの役割も果たしていました。
      <図8 ワークシートについて>
 

 



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最終更新日: 2009-03-26