今年度の研究から、学習の系統性を意識することの大切さを感じました。しかし、今回の検証授業においては、授業を行った単元を中心に前後の単元における学習を関係付けることで終わってしまいました。年間指導計画を立てる段階で、1年間の学習を見通すとともに学年間の系統性を明らかにすることが必要であると考えます。さらに、今後は、新学習指導要領が示すように、小・中のつながりについても意識しながら学習を進めることが大切になると考えます。
言語活動を活動のみで終わらせないために、また、言語活動をスムーズに行わせるために、条件を明確にしたり、適切なモデルを示したりすることの大切さを感じました。今後は、そのためのより深い教材研究が必要になってくると思います。また、振り返りにおいては、単に自己評価をさせるだけでなく、授業で身に付いた力を整理させるようなワークシートの工夫などが課題であると考えます。
知識・技能を活用することは、本来無意識のうちに行っていることです。やがて無意識化していくためにも、学習においては、まずは知識・技能を活用することについて意識化させることがスタートになると思います。そのために学習計画をどう立てるかは大切なことになってきます。全員で計画を立てることから始めて、徐々に個人の計画へと進めていくことが考えられます。また、途中までは全員同じ計画のもとに、ゴールは個人で決定するなど、段階に応じて進めることも可能であると考えます。いずれにしても、教師がその学習を通して身に付けさせたい力を明確にしておくことが必要です。
研究2年次については、「活用力に培う国語科学習の在り方」についての研究をすすめるに当たっての中・長期的な目標とともに短期的な目標も設定し、児童生徒の知識・技能の習得にかかわって即効性が期待できる手立てについても検討を進めていく必要があると考えています。 |