日常生活や社会との関連を図る問題は良好。
導き出した自分の考えを文章やグラフで表現する問題に課題
[中学3年生 大問2の(3)]
○ 問題の概要

○ 解答状況
正答率は84.2であり、「十分達成」の期待正答率60.0に対して24.2ポイント上回った。生徒の身の回りにある電気ポットとテーブルタップに関する問題であり、学習した内容を日常生活との経験と関連付けて答えることができたため正答率も高かったと考えられる。
○ 指導法改善の手立て
新学習指導要領にも示されているように、日常生活や社会との関連を図る力をより一層高めるため、科学技術が日常生活や社会を豊かにしていること、安全性の向上に役立っていることについて授業で扱うことは、理科を学習する意義や有用性を実感させ、自然事象に対する関心を高めるのに有効な取り組みであると考える。
[中学3年生 大問5の(4)]
○ 問題の概要

○ 解答状況
正答率は32.1であり、「おおむね達成」の期待正答率40.0に対して7.9ポイント下回った。また無解答率は28.9と高かった。日々の授業において、「何のためにこの実験を行うのか」「どのような結果になるのか」について、自分の言葉で表現する場面を取り入れた学習活動が十分に行われていなかったためであると考える。
○ 指導法改善の手立て
導き出した自分の考えを文章やグラフで表現する力を育成するための手立てとして、次の3つの活動を取り入れた取り組みが考えられる。
①観察や実験の計画や検証方法を発表し自分の考えを深める活動
②観察や実験の結果を図、表、グラフに表して考察し、レポートにまとめる活動
③学習内容と関連する身近な事象について、科学的な知識や技能を活用して説明する活動
また、無解答率を減少させるための取り組みとして、観察・実験の「予想」や「考察」、「この実験で何が明らかとなって何が課題として残ったのか」等について、授業の中で生徒自身に自分の言葉を使って文章で表現させることを徹底することが重要であると考えられる。
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