第一次 しまもようの見える土地(6時目)
「地層のでき方」の学習へのデジタルコンテンツ利用について
この「地層のでき方」の学習場面では,地層がしまもように見える理由や化石を手がかりに,実験や調べ活動によって児童自身が学習を進めていきます。特に堆積実験を行うことによって,粒の大きさによる沈み方・積もり方の違いについてははっきりと理解できると考えます。ただ,地層ができる際の「時間的スケールの大きさ」「空間的スケールの広がり」といった概念は,なかなかイメージできにくいものと思われます。
ここでは,流されてきたものが小石・すな・ねんどに分かれて積もるようすや,積もったものがしまもように見える理由を考えるといった内容を,FLASHアニメーションを通して学習するとともに,「地球年表」を用いることで,前述の「時間的スケールの大きさ」「空間的スケールの広がり」といった概念もイメージしやすくなるものと考えます。
指導の実際
1 本時の目標(6/16)
「地層はどのようにしてできたのか」について,構成しているものとその積み重なり方をデジタルコンテンツを通して調べ,理解することができる。
2 本時の展開
段階 | 児童の活動 | 教師の指導と支援(○は主な発問) | |||||||
導 入 |
1 前時の学習内容を想起する。
![]() (title-scene:導入) |
○地層がどのようにしてできたのか,児童の予想を確認する。 |
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展 開 |
(scene-1:長い間雨が降った) 2 地球全体の歴史から、時間的なスケールの大きさをとらえる。<地球年表> (出典) 46億年の地球の歴史を1年にたとえたら・・・ ![]() 3 川の上流・中流・下流,それぞれのはたらきを考える。 (worksheet2-1) (scene-2:川の流れと堆積) 4 小石(れき)・すな・どろ(ねん土)と,積もる場所が分かれる理由を考える。 (worksheet2-2) デジタルコンテンツを用いた学習 ![]() FLASHアニメでとらえよう ![]() 児童のワークシート記入例6 ![]() 児童のワークシート記入例7 ![]() (scene-3:土地の変化選択) 5 海面が上がったり下がったりすることで,積み重なり方にどんな違いが出てくるかを考える。 (scene-4・5:土地の隆起・沈降) ![]() (scene-6:まとめ) 6 しまもようができる理由を,自分の言葉で説明する。 (worksheet2-3) ![]()
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○「雨が降って・・・」とありましたが,そのスケールの大きさを地球年表で見てみましょう。 ○川の上流・中流・下流はそれぞれどんなはたらきがありましたか? ![]() ○小石(れき)・すな・どろ(ねん土)に分かれて積もるのはなぜでしょう? ・粒の大きさによって,積もる場所(沈み方)が違うことに気付かせる。
○でも,そのままではずっと同じ場所に積もるから,しまもようはできないよね。 ○土地が持ち上がったり,沈んだりすることにより,海面の高さが変わるから,積み重なり方が変わるんだね。 ・しまもようができるためには,土地の隆起・沈降により,海面の高さが変化し,積み重なり方が変わることが必要であることに気付かせる。 ・何人かの児童に発表させ,全体で確認することで,より理解を深めさせる。
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7 化石のでき方について,アニメーション で確かめる。<fossil.html> ![]() 次時の課題を考えよう ![]() |
・次時の調べ学習のもとになる程度に押さえる。 |
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ま と め |
8 次時の内容を知る。 |
・「地層のモデル実験グループ」と「化石のでき方調べグループ」に分かれ,活動を行うことを知らせる。 |
本時を振り返って
本時へのデジタルコンテンツ導入の成果 | 今後の課題 |
・流れる水のはたらきにより,運ばれた小石・すな・ねんどが積もるようすがアニメーションによりとらえやすかったという児童が多く見られた。 ・土地の変化(隆起・沈降)は,児童にとってイメージできにくい内容であると思われるが、アニメーションにより視覚的にとらえることができていたようだ。 |
・堆積実験例のビデオを収録し,実験の準備や方法、結果の確認ができるようにしていきたい。 |
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