教育用デジタルコンテンツの活用 − 地層の学習は,アニメーションでイメージ化!


理科C区分への導入の有用性 

 理科の学習においては,「課題発見」「課題解決」の学習過程を経験する中で,「野外に出掛け地域の自然に親しむ活動を多く取り入れるとともに,自然環境を大切にする心やよりよい環境をつくろうとする態度」を育むことが大切なねらいであると考えます。そのため実際の授業場面でも,実験や観察などの体験活動を通して,「自分の周りの環境に関心をもつ」「新たな課題を発見する」などの経験が必要となるものと考えます。
  
  しかしながら,3年生の「日なたと日陰」,4年生の「月や星」「水の変化」,5年生の「天気の観察と予報」「流れる水の働き」,そして,6年生の「土地のつくりと変化」など,小学校理科C区分の単元は,その時間的・空間的スケールの広がりから,「実際に見たり,体験したりすることが難しい」「概念として抽象的でイメージ化しにくい」などが課題として挙げることができると思います。そのため,少しでも児童の理解が深まるようにと,視覚教材や映像教材を取り入れたりするなどの工夫が必要とされる単元でもあります。ところが,ややもすると教師側からの一方的な資料の提示が強調されてしまい,「課題を追究する」「新たな課題を見つける」といった,児童自身の主体的な学習に結びつかない場合も見受けられてきたのではないでしょうか。 
  そこで,C区分の単元「土地のつくりと変化」において,動画やアニメーション,シミュレーションなどのデジタルコンテンツを,学習活動の流れに沿って構成することを考えました。
  
  具体的には
  1 佐賀県内各地の露頭(地層が見られる場所)や化石などの静止画及び動画
  2 「地層のでき方」「化石のでき方」「地上で見られるわけ」のFLASHアニメーション
  3 授業にそのまま使えるリンク集
  4 コンテンツ内容に沿ったワークシート
 などです。
 
  動画やアニメーション,シミュレーションなどのデジタルコンテンツのもつ特性を生かすことにより,児童に具体的なイメージをもたせることができ,さらには「課題を追究する」「新たな課題を見つける」といった,児童自身の主体的な学習に結びつけることができると思われます。そして「自然の事物・現象により関心をもつ」ことから,将来実際に地層を目の前にした時のための「観察する力・類推する力」の基礎を養っていきたいと考えます。

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