本研究では,生徒の知的好奇心を喚起させる体験的な学習活動を組み入れた教材を開発することにより,生徒の学ぶ意欲を高め,主体的な態度や実践力をはぐくみたいと考えました。「知的好奇心」とは,生徒の「分かりたい」「できるようになりたい」という学習への意欲から,「実際にやってみたい」「外国人と話してみたい」という実践への意欲までらせん状に高まっていく「学ぶことが楽しい」と感じる心ととらえています。限られた時間の中で知的好奇心を喚起させるためには,生徒が手軽に取り組める教材が必要です。生徒は身近な課題を体験することで,達成感や成就感を味わい,学習した知識や技能を生かして「実際にやってみたい」という実践への意欲がもてると考えました。
中学校家庭においては,特に消費生活と環境に関連付けた衣生活・住生活に関して短時間で取り組むことができる体験的な学習の教材を開発しました。実際に体験することで知識や技能が身に付き,「家庭でもやってみたい」という実践への意欲が高まり,実生活において生かしていくという態度を育てることができると考えました。
高等学校商業の「ビジネス基礎」においては,中学校までに学んだ英語を基礎として,苦手意識を解消し,興味関心を高めるためにコンピュータを活用した教材を開発しました。生徒にとって実生活の場面を取り入れた英語学習を行えば,実践への意欲につながり,英語を通してビジネスの理解力と実践力が高まると考えました。
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