他者に対する広い心を育てる道徳の時間を提案します。

2 研究の実際
 
(3) 授業実践 第3次
                 
1 主題名
 
 「広い心」 内容項目2−(5)
 
2 資料名
 
 「自分らしさ−松井秀喜」 (出典 明日をひらく 東京書籍) 
 
3 資料について
 
 本資料「自分らしさ−松井秀喜」は、松井秀喜の小学校時代と巨人時代にプロ野球選手として活躍したときのエピソードを資料化したものです。資料は大きく3つの場面で構成されています。1つ目は、三冠王のタイトルをつかみかけていた時に、打率部門で争っていたライバル選手が凡退して打率が下がるのを防ぐために、最後の数試合打席に立ちませんでした。ライバル選手に批判する声がある中、松井秀喜はライバル選手の立場で発言を行っている場面です。2つ目は、小学校1年生のときに、肌の色が違うというだけで、友達がいじめられているときに、かばっている場面です。3つ目は、試合中にデッドボールや敬遠をされる状況において、相手の立場で発言を行っている場面です。他者の立場や考えを認め、他者を尊重することの大切さを考えるのに適した資料であると考えます。
4 本時のねらい
 人にはいろいろなものの見方や考え方があることを理解させ、相手の立場や考えを尊重しようとする態度を育てる。
 
5 展開 (形成的な評価:、●達成不十分な生徒への指導、◎中心発問、○主な発問)

学習活動
主な発問と生徒の反応
指導上の留意点

 1 アンケートの結果を知る。  ○このアンケート結果を見て、思うこ
   とはありますか。

・ある

・ない

  ・友達と意見が対立したことがあり
    ますかのアンケート結果を提示
   し、 説明をすることで、自分の行

 動を振り返らせる。
        (アンケート結果はこちら)


 2 松井秀喜さんを知る。  ○この写真の人の名前を知っていま
  すか。

・松井秀喜さん

・知らない。

  ・「松井秀喜さんについて知ってい
   ることは何ですか」を追発問する。

・松井秀喜さんが野球選手だった
   ことを確認し、プロフィールを紹介
   する。

 3 資料「自分らしさ−松井秀
  喜」を聞き、考える。
















  「グループでの話合いの様子」
 ○一番心に残ったところは、どんなと
  ころですか。

・三冠王になれなかったところ。

・ボールが当たったところ。

・敬遠のところ。

・いじめところ。

  ・事前に準備していた場面を黒板
   に提示する。
 ○ライバルチームの好打者が、打率
  部門でトップを取るために、最後の
  数試合はほとんど打席に立たなか
  ったことを、あなたはどう思います
  か。

・ちょっといや。

・ずる賢い。

・悲しい。

  ・ライバルチームの選手が打席に
   立たないことのメリットや三冠王
   を取ることの難しさ、打率部門で
   のトップを取ることの大切さを説
   明した後、発問する。
  ◎松井秀喜さんが人との関わりで
  大切にしているところは、どんなと
  ころだろう。

・人の行動や発言を見たり聞いたり
   する。

・相手の立場や気持ちを考えた上
   で行動する。

・他人の行動や人格を頭から否定
   しない。

   ・ワークシートに書かせてから、グ
  ループで考えを交流させる。
   ・司会者、発表者を決めることを伝
   える。

相手の立場や考えを尊重していることを、ワークシートに書いている。
●心に残った場面を振り返り、書くように声掛けをする。

・グループごとに発表をさせ、考
   えを広める。

終末  4 本時の感想を書く。

○松井秀喜さんの生き方を学んで、
  相手の立場を尊重することの大切
  さが分かりましたか。これからどん
  な場面で、相手の考えを尊重でき
  ると思いますか。

   ・発表をさせて、考えを共有させる。
  
 
6 評価の観点
 
  人にはいろいろなものの見方や考え方があることを理解し、相手の立場や考えを尊重しようとする態度を育むことがで
きたか。
 

 
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