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第6学年の実践

1 単元名 名画のよさを伝える解説文を書こう
教材名  「『鳥獣戯画』を読む」 高畑 勲 作  「この絵、わたしはこう見る」   指導案のダウンロード(H23)
出  典 光村図書 6年  指導案(★別案)のダウンロード(H24)
【授業者の願い】
  本単元は、「筆者のものの見方を捉え、自分のものの見方を広げたり深めたりすること」と、「読みの学習で学んだことを生かして、絵から読み取ったことや感じたことを、絵を見る人に伝わるように表現を工夫して書くこと」をねらいとしている。「自分が選んだ絵の解説文を書く」という単元を貫く言語活動を設定し、自分のものの見方で絵を読む力と、読み取ったことを「評価を表す言葉」を用いて解説文に表す力を身に付けさせたい。 筆者が絵のよさを伝えるために用いている「評価を表す言葉」を、「読み取ったことや感じたことを表す表現」として読み取らせていくことで、それらの表現を解説文に生かすことができると思われる。
2 単元の目標
○絵に興味をもち、進んで教材文を読もうとしたり、絵から読み取ったことを伝え合おうとしたりすることができる。
○絵から読み取ったことや感じたことを、読み手に伝わるように 表現や構成を工夫して書くことができる。
○絵と文章を照らし合わせたり表現の仕方に着目したりして筆者のものの見方を捉えながら読み、自分のものの見方を広
  げたり深めたりすることができる。
○文章表現に着目して読み、語句と語句との関係を捉えることができる。
3 単元の評価規準
観点
評価規準
   ア 国語への
     関心・意欲・態度
1 絵に関心をもち、文章を読もうとしている。
2 絵から読み取ったことを進んで伝え合おうとしている。
   イ 書く能力 1 目的に合った絵を選び、自分のものの見方を整理している。      【B書くこと(1)ア】
2 表現や構成を工夫して解説文を書いている。                【B書くこと(1)ウ】
   ウ 読む能力 1 絵と文章を照らし合わせながら、筆者のものの見方や表現の工夫を読み取っている。
                                               【C読むこと(1)ウ】

2 絵から読み取ったことを基に考えを交流し合い、考えを広げたり深めたりしている。
                                                【C読むこと(1)オ】

エ 言語についての

  知識・理解・技能

1 文章表現に着目して読み、語句と語句の関係を捉えている。       
                      【伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項イ(オ)】    
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4 単元の計画(全9時間)
主な学習活動
指導目標 【 】は評価規準
略案とワーク
@ 絵の題名を想像し、友達の考えと比べながら絵の見方に関心をもつ。

教材文を読んで学習課題を設定し、「学習の手引き」を参考にしながら、学習計画を立てる。
絵について関心をもち、これからの学習の見通しをもつことができるようにする。
【ア-1】
A 絵と文章とを照らし合わせながら、筆者のものの見方を捉え、書かれていることを読み取る。
絵と文章とを照らし合わせながら、筆者のものの見方を読み取ることができるようにする
【ウ-1】
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ワークシート
(A3またはB4に拡大してください)
B 「鳥獣戯画」を筆者がどのように評価しているのかを読み取る。 筆者が使っている「読み取ったことや感じたことを表す表現」を整理し、筆者の表現の工夫を読み取ることができるようにする。
【ウ-1】
略案へGO!
ワークシート
(A3またはB4に拡大してください)
C 筆者の表現や構成の工夫を読み取る。 筆者の表現や構成の工夫を読み取ることができるようにする。
【ウ-1】
文章表現に着目し、語句と語句の関係を捉えることができるようにする。
【エ-1】
  D 絵を見て、自分なりの見方で絵を評価する。

他の文章の中から「読み取ったことや感じたことを表す表現」を見付ける。
絵を見て読み取ったことを基に絵を評価し、交流することで自分の考えを広げたり深めたりすることができるようにする。
【ウ-2】 

 

                                                     

本時の展開例
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ワークシート
(A3またはB4に拡大してください

本時(★別案)の展開例
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ワークシート
(★別案)
(A3またはB4に拡大してください)

E
自分が選んだ絵を自分なりの見方で読み取り、整理する。 目的に合った絵を選び、自分なりの見方を整理することができるようにする。
【イ-1】
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ワークシート
モデル文
F

G
絵から読み取ったことを書き出した表を基に、表現や構成の工夫を考える。

読み取ったこと、感じたことを文章に表す。
表現や構成を工夫して解説文を書くことができるようにする。
【イ-2】
文章表現に着目し、語句と語句の関係を捉えることができるようにする。
【エ-1】
H 完成した解説文を読み合い、感想を交流する。

学習の振り返りをする。
絵から読み取ったことを進んで伝え合うことができるようにする。
【ア-2】
略案へGO!
ワークシート
事後

※絵と解説文を全校児童が見られる場所に掲示する。 ※絵と完成した解説文を全校児童が見られる場所に掲示することで、児童に達成感を味わわせる。  

〈実践を終えて〉

言語活動について
「絵の解説文を書く」という言語活動は児童にとって初めての経験でしたが、文章や教科書以外の資料を使うという点で新鮮であり、また、図画工作科の学習である鑑賞の活動とも重なって、楽しんで学習することができました。
本時(5/9時間目)の学習は、児童が互いに評価語彙の使い方をアドバイスし合ったり表現の仕方を参考にし合ったりして、考えを交流しながら自分の考えを広げ深めることができ、「絵の解説文を書く」上で大変効果的でした。特に、なかなか自分の考えを表現できない児童にとっては、周りの意見を参考にして自分の考えをもつことができ、次の「書く活動」に生かすこともできました。
学習評価の進め方について
評価規準に対する児童の状況や具体例を詳しく明記することで、児童に付けたい力(ねらい)が明確になり、ポイントをしぼった指導をすることができました。また、客観的に評価をしたり、児童への支援を具体的に考えたりすることもできました。目標や評価規準は、学級の児童の実態に合わせて変わってくるので、児童の実態を的確に分析することの大切さを痛感しました。
1単位時間の評価場面に至るまでの学習活動において、形成的評価とそれに基づく支援を丁寧に行うことで、学習内容の定着が図られるように努めました。また、評価方法については、一つの方法だけでは偏ったり、本当の児童の姿が分からなかったりする場合があるので、複数の方法で多面的に評価する必要があると改めて感じました。
ICT利活用について
絵の評価をする際、電子黒板に絵の一部分だけを拡大して映し出したり、全体を見せたりすることによって、絵を評価する観点を変えることの必要性を児童に実感させることができると考えます。それによって、児童は、他の観点から絵を評価したり、同じ部分をもっと詳しく見て評価したりすることができ、それが、自分なりの見方で絵を読み取ること、絵を評価し解説文を書くこと、解説文を読み合って感想を交流することなど、一連の学習活動を充実させることへつながるものと考えます。


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