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平成24・25年度 佐賀県教育センタープロジェクト研究 
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教育職員向けアンケートの質問別集計 |
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ア |
授業を担当するクラスの中に、発達障害の診断のある生徒はいますか。 |
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「発達障害の診断のある生徒の有無」について、全体の約15%(18人)の教育職員が「いる」と回答し、全体の約85%(106人)の教育職員が「いない」と回答しています。また、各学校の回答でも、同一学校内で「いる」「いない」の回答に分かれていました。このことから、診断のある生徒の有無についての校内での共通理解が十分でないことが考えられます。 |
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イ
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授業を担当するクラスの中に、発達障害の診断はないが発達障害の特性のありそうな生徒はいますか。 |
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「発達障害の特性がありそうな生徒の有無」については、約38%(47人)の教育職員が「いる」と回答し、約62%(76人)の教育職員が「いない」と回答しています。質問1(授業を担当するクラスの中に、発達障害の診断のある生徒はいますか。)の結果と比較すると、「いる」の回答の数値が約23%上がっていることから、特性への専門的な見方ではないものの「特性がありそうだ」という意識で生徒を理解していると思われます。60%以上(76人)の教育職員が「いない」と回答をしていることについては、生徒のどんな様子が発達障害の特性なのかという見立てについての専門性に関する情報を得る機会や校内での共通理解が必要であると思われます。 |
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ウ |
【特別な配慮を要する生徒】の様子で気になることはどんなところですか。 |
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この質問については、質問1(授業を担当するクラスの中に、発達障害の診断のある生徒はいますか。)または質問2(授業を担当するクラスの中に、発達障害の診断はないが発達障害の特性のありそうな生徒はいますか。)において「いる」と回答した65名の教育職員が複数回答しました。また、「気になる様子」については、「学習に関する項目」と「生活に関する項目」を質問しました。回答の結果から、「学習に関する項目」、「生活に関する項目」のどちらに対しても回答があり、担当している教育職員は、生徒の学習・生活両面で「気になる」という意識があることがうかがえます。
中でも回答数の多い項目を見ると、「注意・集中」「聞く」「話す」「物の管理」「衝動性」「課題への取組」など、学習に関する項目について多く挙げられていました。 |
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エ
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教育職員が【特別な配慮を要する生徒】を含む生徒全体に対して、支援をどの程度行っていますか。 |
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質問4(「教師が【特別な配慮を要する生徒】を含む生徒全体に対して、支援をどの程度行っていますか。」)の結果を基に、各支援項目に支援の内容説明と高等学校で実際に行われている学習の支援や支援に対する教師の意識についてまとめました。「支援の説明」では、生徒の苦手さの様子と具体的な支援内容を説明し、「実際の学習の支援等について」では、プロジェクト研究委員の教育職員や当教育センターの所員に実際の様子を聞き知り得た情報から、高等学校での実際の支援例を紹介しています。 |
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質問1 ノートに書き写す量を減らすなど調節をする |
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支援の説明 |
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実際の学習の支援等について |
○ |
板書を時間内に書き写すことが苦手な生徒への支援 |
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・
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ワークシートを使って、言葉や数字を書き込めるようにしている。
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※ |
図や絵を板書の中に取り入れたり、板書の図と同じワークシートを用意して書き込ませ、ノートに貼らせたりすることで、書き写す量を調節することができる。 |
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・ |
ポイントになる言葉を穴埋めしたり、マーカーで線を引くなどして、書き写す量を少なくしている。ワークシートの余白のスペースに、書き込めるようにしている。 |
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質問2 黒板やワークシートでは、要点やキーワードなどに印を付けて提示する |
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支援の説明 |
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実際の学習の支援等について |
○ |
学習の大事なポイントがどこなのかを見ることが苦手な生徒への支援 |
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・ |
チョークの色を使い分けて、要点やキーワードを意識できるようにしている。 |
※ |
生徒が大事なポイントや例の場所が分かるように教師が印を付けて板書したり、要点となる大事な箇所に下線を引いたりすることで、生徒は要点やキーワードを意識できるようになり、内容を理解しやすくなる。 |
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・ |
括弧の形を、《 》にしたり( )にしたりするなどして、要点を意識できるようにしている。 |
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質問4 字を書いたり、計算したりするときに、マス目のあるノートや用紙を使用する |
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支援の説明 |
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実際の学習の支援等について |
○ |
後で見返したときに分かるように整理して書くことが苦手な生徒への支援 |
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・
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ノート選択は、本人に任せている。マス目のノートや用紙の使用について、紹介している。
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※ |
字を書いたり計算したりするときに、マス目のあるノートや用紙など、自分に合ったノート類を選択して使用することで、書いた文字や数字が見やすくなり、整理して書くことができるようになる。 |
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・ |
個別に紹介したり、ノートを見て困っていると思われる生徒に紹介したりしている。 |
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質問5 作文や小論文を書くときには、写真などの視覚的な手掛かりを用意する |
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支援の説明 |
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実際の学習の支援等について |
○ |
作文や小論文など文章を書くときに、書く内容や文章の組み立てを考えることが苦手な生徒への支援
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・
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作文や小論文を書くときには、段落構成などの書き方について、ワークシートなどで視覚的な支援をしている。
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※ |
教師が書く内容や組み立てが視覚的に分かるように、ワークシートを用意したり板書で図示したりすることで、生徒が書こうとする内容のイメージをもつことができ、読む人に伝わりやすい文章を書くことができるようになる。 |
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・
・ |
内容によっては、イメージが膨らみやすいように写真や絵などを準備している。
写真などは出さずに、作文の構成だけを視覚支援することもある。 |
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質問6 話をするときには、具体的に話す |
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支援の説明 |
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実際の学習の支援等について |
○
※
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教師の話の中で、正しく言葉の意味を理解することが苦手な生徒への支援
教師が話をするときに、できるだけ具体的な説明を取り入れて話すことで話の内容のイメージをもてるようになり、正しく教師の話を理解することができるようになる。 |
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・
・
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抽象的で曖昧な表現は、生徒は理解しにくい。難解な表現に対しては、具体例を挙げたり、平易な表現に言い換えたりして、理解しやすくなるように心掛けている。
朝のホームルームで連絡をするときには、「いつ」「どこで」「どのように」などを具体的に話すようにしている。
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質問7 短い言葉で要点を伝えてから、全体の話をする |
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支援の説明 |
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実際の学習の支援等について |
○ |
要点を捉えて正しく話を聞くことが苦手な生徒への支援 |
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・
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教科によって、授業の導入の段階に大事なポイントや要点を伝えてから全体的な話をする。
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※ |
教師が話をするときには、事前に短い言葉で要点を伝えてから、全体の話をすることで、話の内容のイメージや見通しをもつことができ、正しく話の内容を理解することができるようになる。 |
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・
・
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ホームルームの連絡のときに、先に伝えたいことを話したり、強調して言ったりする。
全体的な指導の場で話すときに、短く話をするように心掛けている。 |
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質問8 話をするときには、ゆっくり話す |
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支援の説明 |
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実際の学習の支援等について |
○ |
教師の話のスピードに合わせて話を聞くことが苦手な生徒への支援
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・
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新しい内容や大事なところはゆっくり話すなど、話すスピードに緩急を付けている。
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※ |
教師が話をするときには、できるだけゆっくり話すことで、生徒は言葉を聞き取りやすくなり、話の内容を理解することができるようになる。 |
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・
・
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生徒は、苦手意識が強い教科は話すスピードが速いと感じているので、意識してゆっくり話している。
実習のときには、実際に手本を見せながらゆっくり説明している。 |
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質問9 話をするときには、はっきりと話す |
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支援の説明 |
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実際の学習の支援等について |
○ |
話の内容や指示などを聞き間違いをせず、正しく聞くことが苦手な生徒への支援 |
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・
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曖昧で不明瞭な表現は、理解がしやすくなるよう簡潔で平易な表現を意識している。
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※ |
教師が話をするときにはっきり話すことで、生徒は教師の指示や説明の言葉を間違えずに聞き、内容の理解ができるようになる。 |
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・ |
聞き間違いしやすそうな言葉は、短く区切ってはっきり発音するようにしている。 |
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質問10 話をするときには、繰り返して話す |
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支援の説明 |
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実際の学習の支援等について |
○ |
話の内容や指示などを聞き漏らさず聞くことが苦手な生徒への支援 |
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・ |
ホームルームのときに、一日の予定や次の日の準備等について繰り返して話している。 |
※ |
教師が話をするときには、大事なことを繰り返して話すことで、生徒は聞き間違えたり、聞き漏らしたりした言葉や話の内容を確認し、内容の理解ができるようになる。 |
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・ |
授業で重要なポイントは、何度か繰り返すようにしている。 |
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質問12 話の内容や重要なポイントが理解できているかどうか、適宜確認する |
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支援の説明 |
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実際の学習の支援等について |
○ |
話の内容や指示を正しく聞いて理解することが苦手な生徒への支援 |
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・
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言葉での説明の後に、質問したり確認したりする。
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※ |
話の内容や重要なポイントが理解できているかを適宜確認することで、生徒の理解の具合を知ることができる。そして、不十分なときには再度伝えることで、内容の理解ができるようになる。 |
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・ |
ノートやワークシートの様子を見て確認したり、作業の様子を見ながら確認したりする。 |
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質問13 発表のときには、事前に発表内容を提示し原稿を書いておいてから発表させるようにする |
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支援の説明 |
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実際の学習の支援等について |
○ |
頭の中で自分の考えをまとめてから発表することが苦手な生徒への支援
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・
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講演会の謝辞や学習のプレゼンテーションでは、事前に話す内容を書かせるようにしている。
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※ |
生徒が事前に話す内容を紙に書くことで、話す内容が整理でき、書いたことを基に発表することができる安心感がもて、相手に分かりやすく伝えることができるようになる。 |
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・ |
授業で書かせていても、読もうとしない生徒もいる。そのときは、教師が代読をするなどして生徒の考えを紹介している。 |
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質問14 ペアやグループ学習などの時間を設ける |
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支援の説明 |
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実際の学習の支援等について |
○ |
クラスのみんなの前で発表することが苦手な生徒への支援 |
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・
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実習や実験やグループ発表など、教科の内容によって取り組んでいる。
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※ |
少人数のグループ活動を取り入れることで、小集団の中で自分の考えを話す経験ができ、人前で話すことへの抵抗感を少なくすることができる。 |
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・
・
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生徒の中には、グループになると入れない生徒もいるので、生徒の様子を見て取り入れている。
全体で発表するときには、グループ全体で役割分担をして行っている。 |
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質問15 グループ学習が進みやすいように、グループ編成を行う |
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支援の説明 |
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実際の学習の支援等について |
○ |
自分の考えを相手に話すことが苦手な生徒への支援 |
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・
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文化祭に向けた活動などでは、人間関係を考慮した活動しやすいグループ編成を行っている。
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※ |
生徒が活動しやすいグループを編成することで、自分の考えを話すことへの抵抗を少なくすることができる。 |
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・
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グループ学習の取り入れやすさは、教科で違っている。実験・実習・実技等で、取り入れている。
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質問16 生徒が話そうとしていることを適切な言葉で言い換えたり、補ったりする |
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支援の説明 |
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実際の学習の支援等について |
○ |
話の途中で言葉につまらずに話すことが苦手な生徒への支援 |
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・
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内容理解のために選択肢を与えたり,話がつながるようなヒントを出して聞き返したりする。
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※ |
生徒が話の途中で言葉に詰まったときに話そうとしていることを教師が代弁することで、生徒は話したいことを表現する方法が分かり、話すことへの抵抗感を少なくすることができる。 |
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・ |
相談場面では、生徒理解のために代弁して確認する。 |
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質問17 生徒の話をじっくりと聞き、生徒が話した内容についてそのポイントを整理して本人に確認する |
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支援の説明 |
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実際の学習の支援等について |
○ |
話の内容をまとまりよく話すことが苦手な生徒への支援 |
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・
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授業で生徒が自分の考えを発表をするときに、話したことを確認するようにしている。
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※ |
生徒の話を聞き、教師が話の内容を整理して本人に確認することで、生徒は相手に伝わりやすい表現の方法を知り、自分の考えを話しやすくすることができる。 |
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・ |
相談の中では、じっくり聞こうとし、生徒理解のために確認することがある。個別に対応したり、時間を十分に掛けて関ったりするときに活用している。 |
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質問18 生徒が答えやすいように、いくかの選択肢を示したり、実物や写真や絵などを用意したりする |
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支援の説明 |
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実際の学習の支援等について |
○ |
話を言葉に詰まらずに話すことが苦手な生徒への支援 |
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・
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学習内容の復習や確認をする際に写真を取り入れている。
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※ |
生徒が答えやすいように選択肢を示したり、実物や絵などを用意したりすることで、話したい内容のイメージがもちやすくなり、自分の考えを相手に話しやすくすることができる。 |
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・ |
生徒が、「発表が苦手」ということを伝えたときに、選択肢を与えて答えさせるようにしている。また、答えにくそうなときは、適宜ヒントを与えながら、答えを導くようにしている。 |
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質問19 生徒が話しやすいように、「いつ」「だれが」「どこで」「どうした」という言葉を提示し、それに合わせて話をさせる |
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支援の説明 |
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実際の学習の支援等について |
○ |
話している途中で、言葉を思い浮かべながら、まとまりよく話すことが苦手な生徒への支援
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・
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教育相談や生徒指導的な場面の会話で,生徒の話をじっくり聞くときに使っている。
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※ |
生徒が言葉に詰まっているときには、聞き手が「いつ」「どこで」など、話題に沿って答えやすいような問い掛けをすることで、話す言葉が思い浮かびやすくなり、相手とのコミュニケーションが取りやすくなる。 |
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授業場面では、「いつ」「どこで」等の問い掛けが必要な場面は少ないが、生徒の話題に沿って質問するようにしている。 |
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質問20 教科書の文章を読む時間を長く確保する |
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支援の説明 |
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実際の学習の支援等について |
○ |
教科書の文章をすらすら読むことが苦手な生徒への支援 |
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教科によっては、授業の中で音読をする活動を入れている。
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※ |
教科書の文章を読む時間を長く確保することで、文章の中の文字や言葉を正しく読み、内容の理解ができるようになる。 |
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時間に余裕があるときには、長く時間を確保しながら正しく読めているか確認するようにしている。 |
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質問21 事前に音読することを伝え、家で練習できるようにする |
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支援の説明 |
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実際の学習の支援等について |
○ |
教科書の文章をすらすら読むことが苦手な生徒への支援 |
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・
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音読は大切な活動ではあるので、個人の考えに任せてはいるが言葉を掛けるようにしている。
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※ |
授業で教科書を音読する活動があるときには、生徒に事前に知らせ、家庭で練習するように言葉を掛けることで、練習する時間がもて、文章の中の漢字や言葉を正しく読むことができるようになる。 |
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英語でリーディングテストがあるときは、事前に知らせている。 |
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質問22 漢字にふりがなを付ける |
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支援の説明 |
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実際の学習の支援等について |
○ |
教科書の文章で、出てきた漢字を間違えずに読むことが苦手な生徒への支援
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専門的用語は難しいので、板書にもふりがなを付けている。
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※ |
読み間違いをしやすい漢字や専門的な用語の漢字にふりがなを付けることで、読み間違いが少なくなり、自分で文章や言葉を読むことができるようになる。 |
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・
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読めないときは、ふりがなを付けさせている。
読みが分からないと生徒が言ったときは、ふりがなを付けるようにしている。
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質問23 テストの問題や課題の量を生徒に合わせて調節する |
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支援の説明 |
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実際の学習の支援等について |
○ |
決められた時間や決められた期限内に、課題やテストの問題を終わらせることが苦手な生徒への支援 |
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・
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定期考査の範囲が多くなりそうなときは、学期の途中で、評価を行うテストをして、範囲が広くなり過ぎないようにしている。
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※ |
テストの問題や課題の量を生徒に合わせて調節することで、無理なく課題や問題に取り組みやすくなる。 |
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質問24 読み間違えやすい漢字や書き間違えやすい漢字に気を付けて、テストの問題を解くように声掛けをする |
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支援の説明 |
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実際の学習の支援等について |
○ |
文中の語句や問題文の指示を正確に読むことが苦手な生徒への支援 |
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・
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授業中、机間指導をするときに言葉を掛けるようにしている。
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※ |
読み間違いをしやすい語句や漢字について印を付けるように言葉を掛けることで、
指示や説明の大事な部分が分かり、指示通りに問題や課題に取り組みやすくなる。 |
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・ |
問題文に、アンダーラインや傍点など、強調する印をつけて注意を促すときがある。 |
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質問25 文章の大事なところを理解しやすいように、写真などの視覚的な手掛かりを用意する |
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支援の説明 |
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実際の学習の支援等について |
○ |
文章を読むだけで、理解をすることが苦手な生徒への支援
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・
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英語の授業で、挿絵を使っている。文章中の意味の難しい言葉について行うことがある。
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※ |
文章の中の大事な言葉や意味が分かりづらい言葉を写真や図など視覚的な手掛かりを教師が用意することで、その文章の内容が理解できるようになる。
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・
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実習や実験などで方法を正しく理解させたいときには、絵や写真などを使っている。 |
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質問26 目盛りが読み取りやすい定規を準備する |
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支援の説明 |
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実際の学習の支援等について |
○ |
定規などの道具を使ってグラフや図を正確に描くことが苦手な生徒への支援 |
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・
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文房具の使用は、個人に任せている。個別的な支援ではあるが、全体へ紹介はできそうだ。 |
※ |
目盛りが読み取りやすい定規を用意することで、目盛りがはっきりと見え、見えづらい小さな文字が読み取りやすくなる。 |
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・ |
専門的な道具は、学校でそろえさせている。 |
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質問27 テストの時間は状況に応じて調整する |
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支援の説明 |
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実際の学習の支援等について |
○ |
テストで時間内に解き終えることが苦手な生徒への支援 |
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・
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小テストをするときに、時間を調節して行っている。
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※ |
テストの時間を状況に応じて調整することで、読むことや書くことに時間が掛かる生徒が、最後までテストに取り組みやすくなる。 |
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・
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生徒によっては、個別対応できることもある。 |
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質問28 テストで問題を解く際には、分かる問題を先に解くなどの取り組み方について教える |
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支援の説明 |
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実際の学習の支援等について |
○ |
テストで時間内に解き終えることが苦手な生徒への支援 |
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・
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テスト問題全体を見て、できるところから行うことや時間配分について言葉を掛ける。
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※ |
生徒に分かる問題を先に解くなどのテストの取り組み方を教えることで、テスト問題を時間内に解き終えることができるようになる。 |
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・ |
始めるときに、1問当たりの時間を知らせたり、机間指導をしながら問題を残している生徒に言葉を掛けたりする。 |
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質問29 座席の位置に配慮する |
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支援の説明 |
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実際の学習の支援等について |
○ |
教師の話の言葉を聞きもらさずに聞いたり、聞いたことを覚えたりすることが苦手な生徒への支援 |
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・
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医療的に配慮を要する生徒は、本人と相談して座席を決めている。ただ、いつも同じ場所にはならないようにしている。
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※ |
生徒の座席を前の方にすることで、聞くことに集中できる状況や教師に質問しやすい状況になり、話の内容の理解ができるようになる 。 |
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・ |
周りの生徒との関係もあり、いつも配慮するのはやや難しいが、自分から言ってくるときには、配慮している。 |
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質問30 見やすいチョークの色で板書する |
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支援の説明 |
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実際の学習の支援等について |
○ |
板書の文字に注意を向けて見ることが苦手な生徒への支援 |
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・
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白い色ばかりだと生徒は注意が向かなくなるため、白・赤・黄の3色のチョークを使っている。
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※ |
黒板の文字は、白色チョークや黄色チョークを使用し、要点やキーワードなどを囲む際は黄色や赤色のチョークを使用することで、見る場所が分かりやすくなる。 |
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・
・
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生徒からの要望もあり、大事なところが分かるように色を替えている。
色を替えることにより、重要だと分かるようにしている。
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質問31 生徒が見やすいように表やグラフ、図などを工夫する |
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支援の説明 |
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実際の学習の支援等について |
○ |
図や表の中の言葉や記号を見ることが苦手な生徒への支援 |
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・
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教科書の図を拡大して見せたり、プレゼンテーションソフトで図を提示したりしている。
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※ |
図や表を拡大し黒板に提示したり、プレゼンテーションソフトを使って提示したり、大事なポイントに印を付けたりすることで、図や表が見やすくなり、内容を理解しやすくなる。 |
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・
・
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重要な部分については、生徒が集中して見ることができるように図で示している。
新しく準備をするとなると時間が掛かって取り組みにくいので、既にある教具などを使っている。
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質問32 レーザーポインターや指示棒を利用して、黒板に注意を向けやすいようにする |
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支援の説明 |
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実際の学習の支援等について |
○ |
授業に集中して受けることが、苦手な生徒への支援 |
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・
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指示棒の先を工夫して替えて、生徒の注目度を上げるようにしている。
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※ |
授業で説明するときに、レーザーポインターや指示棒を利用して指し示すことで、大事な部分に注意を向けやすくなり、内容の理解ができるようになる。 |
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・ |
レーザーポインターを使う機会は少ないが、プレゼンテ―ションをするときには、レーザーポインターを使って見てほしいところを示すようにしている。 |
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・ |
指示棒は身近で使いやすい。 |
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質問33 教室前面の掲示物を減らす |
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支援の説明 |
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実際の学習の支援等について |
○ |
授業を集中して受けることが苦手な生徒への支援
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・
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テストのときに、学習に関係のある掲示物を外すようにしている。
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※ |
教室の前面の掲示物をできるだけ少なくすることで、目に入る情報が限られ、黒板や教師に注意を向けることができ、学習に集中できるようになる。 |
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・ |
すぐに必要な連絡等は前面に掲示しているが、長期的な連絡は、背面に掲示するようにしている。 |
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質問34 生徒と一緒に、個別に課題やテスト勉強の計画を立てる |
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支援の説明 |
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実際の学習の支援等について |
○ |
課題やテスト勉強の計画を自分で立てることが苦手な生徒への支援 |
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・
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定期テスト前に、計画表を使って計画を立てさせ提出させている。
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※ |
生徒と一緒に個別に課題やテスト勉強の計画を立てることで学習の計画の立て方が分かり、テスト勉強に見通しをもつことができるようになる。 |
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・
・
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担任や副担任で確認し、必要に応じて個別的にアドバイス・修正の支援をしている。
進学のための補習計画は、個別に計画を立てる支援をしている。 |
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質問35 生徒がテスト勉強や課題提出のために計画的に取り組むことができているか声をかける |
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支援の説明 |
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実際の学習の支援等について |
○ |
テストに備えて、勉強の計画を自分で立てることや、複数の課題が出されたとき、順番を決めて取り組むことが苦手な生徒への支援 |
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・
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生徒が立てたテスト計画の経過を担任・副担任が確認し、進んでいない生徒などに必要に応じて言葉を掛けている。
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※ |
生徒と相談しながら予定表をつくり、定期的に言葉を掛けることで勉強のペースが維持できるようになる。 |
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授業の中で、テスト勉強を行う時間を取り、個別に言葉を掛けている。課題の提出の後に、うまく取り組めなかった生徒に対し、個別に支援を行っている。 |
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質問36 課題提出のために十分な時間を与える |
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支援の説明 |
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実際の学習の支援等について |
○ |
課題を終わらせるのに時間が掛かる生徒への支援 |
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・
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課題の期限もだが課題の量も関係があるので、教師間で調整することがある。
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※ |
課題提出のために十分に時間を取ることで、読むことや書くことに時間が掛かる生徒でも、慌てたり焦ったりせず課題の遂行ができるようになる。 |
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・ |
量が多くなる課題は、一週間前ぐらいに配布し、土日を挟んで時間的に余裕をもたせている。 |
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質問37 学習プリントを整理するための箱やファイルケース等を用意する |
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支援の説明 |
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実際の学習の支援等について |
○ |
学習プリント等を整理することが苦手な生徒への支援
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プリントは、穴を開けて綴じるだけにして配布し、その場で専用のファイルに綴じさせている。
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※ |
個人用の整理箱や教科別に色分けしたファイルにプリントを準備することで、整理する場所が意識できるようになり、学習プリント等を紛失することを少なくできる。 |
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・ |
授業用と進路用のファイルを分けている。 |
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質問38 次の日の学習に必要な道具について、メモ帳などにメモをするように声を掛ける |
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支援の説明 |
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実際の学習の支援等について |
○ |
忘れ物をせず、次の日の準備をすることが苦手な生徒への支援 |
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タブレットPCやメモ帳、スケジュール帳などにメモをするように言葉を掛けている。 |
※ |
持ってくる物をメモするように言葉を掛けたり、メモをすることが難しい生徒には、持ってくる物を付箋に書いて渡したりすることで、忘れ物をしないで授業に参加できるようになる。 |
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特に翌日に忘れてはいけない物は、その日のうちに何回か繰り返して言葉を掛けるようにしている。 |
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質問39 実習や実験での活動は、活動を小間切れに区切りながら取り組ませる |
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支援の説明 |
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実際の学習の支援等について |
○ |
授業の見通しをもって集中して最後まで受けることが苦手な生徒への支援 |
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作業や実習は、スモールステップで区切り、一度に複数の活動がないようにしている。 |
※ |
生徒が取り組みやすい活動の量や内容を、小間切れに区切りながら取り組ませるようにすることで、その時間にすることの見通しをもつことができ、注意を持続して授業に参加できるようになる。 |
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・
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何分までに終わらせるなど、時間的な見通しももって取り組ませるようにしている。
問題や演習に取り組ませるときに、問題ごとに区切りながら取り組ませている。 |
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質問40 クラス全体への指示や説明は、【特別な配慮を要する生徒】の近くで行う |
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支援の説明 |
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実際の学習の支援等について |
○ |
教師の説明や指示を聞きもらさずに正しく聞くことが苦手な生徒への支援 |
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・
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全体へ指示や説明をするときは、配慮を要する生徒の顔を見ながら行うようにしている。
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※ |
聞きもらしのよくある生徒の近くでクラス全体の指示や説明を行うことで、聞くことへの集中がしやすくなり、教師の話の内容を理解することができるようになる。 |
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・ |
机間指導をしながら行うときもある。 |
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質問41 事前に最後まで人の話を聞くなどの学習のルールを伝える |
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支援の説明 |
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実際の学習の支援等について |
○ |
教師の話を最後まで聞くことが苦手な生徒への支援 |
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・ |
年度初めの集会などで、授業や学習に対する心構えについて話をして、意識付けを行っている。 |
※ |
教師が話を最後まで聞くなどの学習のルールを事前に伝えておくことで、話を聞くときのマナーを意識し、教師の話を正しく聞いて理解することができるようになる。 |
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・ |
最初の授業のときに、ルールの説明をして、ルールが書かれたプリントをノートに貼らせるようにしている。 |
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質問42 学習のルールが守れたり、望ましい行動がとれたりしたときに褒める |
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支援の説明 |
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実際の学習の支援等について |
○ |
授業に集中して、受けることが苦手な生徒への支援 |
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生活の中では、望ましい行動をしたら、その行為をほめ、「ありがとう」と言葉を掛けるようにしている。
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※ |
学習ルールを守れたり望ましい行動がとれたりしたときに教師が生徒をほめることで、授業における生徒の意欲が高まり集中ができるようになる。 |
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・ |
全体の前でほめられることを好まない生徒もいるので、ノート提出の際に、コメントを記入して褒めるようにしている。 |
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オ |
高等学校において、効果的な支援をするために必要だと思われることは何だと思われますか。
(3つまでの複数回答) |
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回答の多かった項目は、「教職員間の共通理解」「専門性を高める研修」「中学校からの情報交換」などの生徒理解についての内容と、「教育職員の加配」「個別支援の時間の確保」などの支援体制づくりについての内容でした。このことから、教育職員の意識として、現状として生徒に関する情報を収集し生徒理解につなげることや共通理解の基に支援体制づくりを行う必要性を感じていることがうかがえます。 |
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カ |
高等学校において特別支援教育を充実させることは、高等学校の重要な課題だと思われますか。 |
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「思う」の回答が42人、「どちらかというと思う」の回答は61人あり、両方を合わせると103人の回答がありました。これについては、「重要である」という意識は高いと思われます。その背景には、就職や進学といった進路指導を円滑に進めるためにも生徒の学習への支援は重要であることがうかがえます。 |
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