これからの算数科学習指導について提案します!


 小学4年 「計算の見つもり」
       1/6時の学習プラン 〜合計がいくらになるかを考えよう〜
  1 本時の目標
 
進んで和や差を概数で見積もろうとする。
   
【算数への関心・意欲・態度】
 
和や差を概数で見積もることについて、求めようと思う位までの概数にして計算することのよさを考える。
   
【数学的な考え方】
  2 算数的活動について
 
(ア)
振り返る活動として、今までに学習した、概数や四捨五入にする仕方を確かめさせた上で、ねらいに応じた詳しさの概数にすることを考えさせる。
 
(イ)
探究的な活動として、計算してから概数にした式と概数にして計算した式を比較させる。その際は、目的に応じた詳しさの概数について問題場面と照らし合わせて考えさせることで計算の見積もりの意味をとらえさせる。
 

  3 本時の展開
 
過程
学習活動 指導上の留意点(○)、評価規準と評価方法(◇)
算数的活動(◎)
つかむ
本時の問題を知り、課題をとらえる。
 
〔問題1〕
お父さんは、デジタルカメラ(34980円)とCDラジカセ(20350円)を買おうと思っています。代金は約何万何千円といえますか。
買い物のときに、代金の見積もりをする場面であることを意識させる。
 
合計がいくらになるかを考えよう。
見通す
解決の見通しをもつ。
これまで学んだ概数や四捨五入にする方法を思い出して、見積もりの方法を見通す。
 

計算の見積もりの見通しをもたせるため、既習の内容(上から○桁目までの概数にする方法)の四捨五入について掲示物などで思い出させた上で、どのような見積もりにすればよいか考えさせる。(ア)
自力解決
自力解決をする。
 

《予想される児童の考え》

・ 計算してから概数にする。

・ 千の位までの概数にしてから計算する。


千円単位まで分かればよいという、問題場面のねらいに応じた詳しさの概数にするように考えさせる。(イ)
単に式だけに表すのではなく、相手に分かりやすく伝えることを意識させ、理由を言葉でも書かせるようにする。
 
◇ 進んで和や差を概数で見積もろうとしている。
【関心・意欲・態度】
〔行動観察、ノート〕
学び合い
ペアをつくり、お互いに自分の考えを説明し合う。
なぜその見積もりにしたのか、問題場面と照らし合わせて理由を説明するようにする。
お互いの考えを伝え合うことで、自分の考えを振り返らせたり、友達の考えのよさに気付かせたりする。
全体の場で、式と考えを説明する。
 


概数にして差を見積もる問題に取り組む。
〔問題2〕
デジタルカメラ(34980円)とCDラジカセ(20350円)のねだんのちがいは、約何万何千円といえますか。

《予想される児童の考え》

 ・ 何万何千円まで分かればよいので、千の位までの
概数にして計算をする。
55000−40000=15000
   答えは、約15000円といえる。


計算してから概数にした式と概数にして計算した式を比較させ、概数にして計算する場合の方が計算の処理をする上ではよいということに気付かせる。(イ)
求めようとする位までの概数にして計算する差を概数で見積もる問題に取り組む。この式にした理由を言葉で書かせるようにする。
 
◇ 和や差を概数で見積もることについて、求めようと思う位までの概数にして計算することのよさを考えることができる。
【数学的な考え方】
〔行動観察、ノート〕
 
まとめる
本時の学習をまとめる。
和や差を、ある位までの概数でもとめたいときは、それぞれの数を、もとめようと思う位までの概数にしてから計算する。
   
振り返り問題を解く。
電子レンジ(39980円)と冷蔵庫(55200円)のねだんの和と差を、千の位までの概数で求めましょう。
 
算数日記を書く。
 
問題場面のねらいに応じた詳しさの概数にすることの必要性に気付かせ、計算の見積もりの仕方について考えていこうとする意欲をもたせるようにする。
   
必要に応じて電卓を用いて考えさせるようにする。また、ある位までの概数でもとめた結果と実際の計算の結果と比較させ、和や差の見積もりをするよさにふれさせるようにする。
   
概数にして和や差を見積もったことについての感想を書かせる。
 

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