プロジェクト研究 道徳を通して培う情報モラル

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実践3 授業記録 道徳               実践事例一覧 > 実践3 > 実践3 授業記録

実施学年 小学校4年

主題名 ことばの大切さ  2−(2)思いやり

資料名 「おせなかったボタン」 (自作資料)

ねらい あさみが掲示板に書き込みをしようとしてやめる心の動きを考えることで,思いやりの心をもち,相手の立場に立って接しようとする態度を育てる。

授業記録 をクリックすると動画,をクリックすると静止画を見ることができます。
教師の発問
◎は中心発問  ☆は情報モラルにかかわる発問
児 童 の 反 応
○さて,2つの円グラフを作ってきました。
このグラフは,何のグラフでしょう。
・けんかのこと,すききらい,口げんか,
いやみ,悪口。
○この前,悪口についてのアンケートをとったでしょう。2つのグラフは少し数字が違うね。 <悪口を言われたことがある>
 85%・・・23人 15%・・・4人
<悪口を言ったことがある>
 74%・・・21人 26%・・・6人
○アンケートは2つとったこと覚えていますか。
◎上と下のグラフはどちらかが「悪口を言ったことがある。」で,どちらかが「悪口を言われたことがある。」です。さて,どちらがどのグラフでしょう。
(数人のつぶやき)
・「悪口を言ったことがある。」が上。
・「悪口を言ったことがある。」は下だと思う。
・ぼくも同じです。
○正解,「悪口を言ったことがある」が下のグラフです。上のグラフを見るとわかるように,「悪口を言われたことがある」という人の方が多いんです。なぜだと思う。 ・1人の人が何人もの人に悪口を言ったから。
・悪口を言った人が悪口と思っていないから。
・1人で5人くらいの人に悪口を言ったから。
○言った本人は悪口と気付いていないのではないかということだね。  
○今日のお話には,3人の人が登場します。
あさみさんとかなえさんとたかこさんがです。主人公のあさみさんの気持ちを考えながら聞いてください。

●資料の範読。
(分断提示1 資料4行目まで)
 
○みなさん,この前掲示板を体験したけど,どうでしたか。 ・おもしろかった。楽しかった。
○返事が来たらどんな気持ちになった。
○ところで掲示板って何かな。
・嬉しかった。
・誰でも自由に見られるチャットのようなもの。
○インターネットだから誰でも見られるんだったね。なぜ掲示板ってあるんだろう。 ・コミュニケーションを取るため。
○すばらしい言葉を知ってるね。コミュニケーションって何かな。 ・交流。
○交流をするときにも使いますね。  
●分断提示2 資料7行目まで  
○あさみさんは,掲示板でメールのやり取りをしていてお母さんに怒られてしまいましたが,みなさんはどうですか。 ・ゲームをしまくっていてお母さんに怒られる。
○あさみさんが近頃,インターネットの掲示板に凝っているのはなぜでしょう。 ・友達がいないから。
○友達が欲しいってことかな。  
  ・メールのやり取りが楽しかった。
○そうそう楽しいね。まだありますか。  
  ・学校の人にいじめられているとか,悩みを打ち明けるために使っている。
・友達がいたけど,ある日避けられた。
・こそこそ話とか言われていやだった。それで他に友達が欲しいからインターネットの掲示板に凝っている。
○なるほど。 ・いろいろな知らない人と交流できるのが楽しい。
○楽しいですよね。
○交流ができる。いろんな人と知り合いになれるんだね。
 
●分断提示3 資料20行目まで  
○かなえさんから「たかこさんが悪口を言ってる」と聞いたあさみさんは,どんなことを考えたでしょう。    ・同じように「たかこむかつく。」と言って仕返しをする。
○たかこさんに対して怒っているんだね。いろんな角度から考えてみてね。  
○「何で言ったんだろう。」と思うよね。
・あさみさんが使っているインターネットで,たかこさんに仕返し(悪口)を言う。
・もう一度仲直りをしたい。
・仲がいいのに本人に言ったら余計仲が悪くなるから,インターネットで知り合った友達に相談する。
・たかこさんは何でそんなことを言ったんだろうと考える。
・そのままにしておく。
・悪口じゃないけど,他の人に相談すればいい。
・他の友達や先生に相談する。
○先生のところによく相談に来る人いますよね。  
●分断提示4 資料28行目まで  
○あさみさんも,悪口を書き込みましたね。  
◎☆もう一度,書き込んだ悪口を見たあさみさんがはっとしたのはどうしてでしょう。
○いろんな意見を聞いてみたいと思います。
・ずっと友達だったから,こんなことはしてはいけないと思ってはっとした。
・こんなこと書いちゃいけないし,たかこさんが悲しみます。
○相手の人が悲しむってことだね。 ・何でこんなことを書いたんだろうと思ってはっとした。
○ちょっと難しいけれども,衝動的という言葉がありますよね。突然行動してしまうようなことを言います。自分でも分からないうちにしてしまうこととかあるよね。  
○もし,ここに自分の名前が入っていたらどうだろう。心の中で自分の名前を入れて読んでごらん。もう1回読んでごらん。どうだった。
・もし自分がこんな書き込みをされたらむかつく。
・嫌な気持ちになる。
・これを本当に書き込んだら,もっと仲が悪くなると思う。
・自分も嫌だから,きっと相手も嫌だ。
・もし反対に「あさみうざい」と書かれたら自分も嫌になる。それが大きくなって先生に伝わったら怒られる。
○相手のことを考えたときに,自分がされても嫌なんだから,ということだよね。  
○掲示板ってどんなものだったかな。 ・だれでも見られる,先生も見られる。
○友達だけじゃなく,誰でも見られるよね。もし掲示板に自分のことじゃなくても他の人のことでもそんな悪口があったら見たいと思う。 ・見たくない。
(数人のつぶやき)
●分断提示5 資料最後まで
(・・・たかこの家に向かった)
・え〜 どうなったの?
(数人のつぶやき)
○悪口,言ったことがある人もいるけど,言われた人もいっぱいいるよね。言われてどんな気持ちだったかな。 ・嫌な気持ち。
・相手に仕返しをしたい気持ち。
・暗い気持ちになる。
・ずっと言われ続けていれば他に八つ当たりしたくなる。
○言われた方はたまらないよね。  
○悪口を言う方はどんな気持ちで言ってるのだろう。 ・軽い気持ち。
○みなさんが,これからインターネットやメール,携帯電話を使う機会は増えていくと思います。掲示板に書き込むときや普通に話すとき,どんなことに気を付けたらいい思いますか。 ・悪口を言わないようにする。
・悪口になりそうな話をしない。
・けんかをしない。
・ちょっとしたことで怒らない。
・人の傷つくことを言わない。
○何で悪口を言わない方がいいの。 ・けんかになる。
・ちょっとしたことで言い合いになる。
・けんかになって外に出されたこともある。
・思いやりの気持ちをもつ。
○相手に対して,気持ちを考え思いやりをもてばいいんだよね。がんばれるかな。そう思うことが大事だよね。 ・自分が言われて嫌な悪口は人にも言わない。
○自分がいやだと思うことは相手もいやだと思うんだよね。 ・思わず言ってしまったときにはすぐに謝る。
・相手が恨みをもつようなことを言わない。
<教師の説話>
 先生の体験を話します。
 ある日先生が作った「てつぼうランド」のホームページを見た人からメールが来ました。
「先生の教材で遊ばせていただきました。とても楽しみながら勉強でき,生徒さんにとってもいい教材だと思います。」
これを見たとき嬉しかったです。「また,がんばろう。工夫していこう。」と思いました。   
 「てつぼうランド」には質問もたくさん来るんですが,ある日こんなメールが来ました。
「ビデオを見たけどみんな下手でした。」              
先生はがっかりしました。あれは体操選手のようにとても上手な人が見るためのページではなく,てつぼうが不得意な人のヒントになるように作ったものです。あまりにも上手すぎると最初からやる気がなくなるでしょう。だから練習してできるようになった人の技を載せていたんです。本当にがっかりしました。
 2〜3日後にまたメールが来ました。              
「先日,娘が大変失礼なメールを送り申し訳ございませんでした。お返事をいただいて初めて娘がメールを送ったことを知りました。娘は小学校3年生です。つい最近まで逆上がりもできなかったのですが,放課後毎日のように練習し逆上がりを始め,いろいろな技ができるようになりました。てつぼうについてインターネットで検索しそちらのホームページを見つけたようです。私どもは海外で生活をしており,娘は日本の学校のホームページを見るのを楽しみにしております。」        
 先生は,3年生だから寂しかったのかなと思いました。自分ももっとお友達が欲しかったのかなと思いました。先生はこの返事をもらって,すっきりとした気持ちになりました。その後,このお母さんと娘さんにまたお返事を出しました。
○この授業で感じたことなどを書いてください
・(ワークシートを見て)「おせなかったボタン」というのが今日の題名なんだ。
○そうなんです。最初に出すとすぐあさみさんのしたことが分かってしまうかなと思って,お話の題名を初めに出しませんでした。  
○感想のところは自分が感じたことを書いていいよ。発表してください。 ・あさみさんはボタンを押さなくてよかったと思います。その後たかこさんと仲直りしている光景が目に浮かびました。
・あさみさんにとって,たかこさんはとても大切な友達だと思います。ボタンを押さなくてよかったと思います。
○ボタンを押さなくてよかったんだね。  

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