1 単元名 2 単元の目標 3 学習指導改善の内容 4 学習計画



1 単元名    明治維新だ!さあ,学校を創ろう!  〜あなたは学校アドバイザー〜

江戸時代後期の教育機関に代表される藩校の隆盛から明治維新の近代的学校制度への移り変わりを調べたことをもとに,教育改革によって新しい学校制度が構築され,日本の近代化を支えていったことについて考えさせる。さらに,初代文部大臣である森有礼が思案した学校令公布を手がかりに,国内外が混沌とした明治期の学校づくりについて考えさせることを通して歴史事象を多面的に見たり考えたりする能力を育成する。




2 単元の目標
関心・意欲・態度 佐賀藩の教育に関心をもち,学校プランに生かそうとする。
思考・判断 明治期の国際情勢を考慮してプランを作成し,他のプランと比較検討を行うことによってよりよい順位決定ができる。
技能・表現 自分のプランの依拠する価値や理由を論理的に主張する。
知識・理解 明治維新期の我が国の教育政策について理解する。



3 学習指導改善の内容

(1) 歴史事象に切実性をもってかかわらせる場の設定の工夫
  • 優れた先人を生み出した「弘道館」の教育に着目させる。 
  • 当時の時代に身を置かせ,アドバイザーという立場に立たせる。
  • 明治期のアジアの情勢から当時の社会的問題を発見させる。
  • 問題解決の手立てとして,学制を取り上げる。

(2) よりよい選択を行うための議論の能力を育成する。
  • ブレーンストーミングの手法を取り入れる。
  • データを基にした主張を行わせる。
  • 明治期の日本が置かれていた状況を理解させ,プランを検討させる。
  • 主張するプランを実行した場合の効果を予想させる。
  • 互いに意見を検証し合い,優先順位を決定する意思決定の場を設定する。



4 学習計画(全10時間)
  学 習 活 動 教 師 の 働 き か け ワークシート
活用例
ワークシート
一覧















































































1 幕末の佐賀について話し合う。

2 鍋島直正の業績を調べる。


佐賀藩ってどんな藩だったのだろう。 

3 弘道館について調べる。

○ ふるさと佐賀県の歴史の一端を学習することに気付かせる。 

○ 佐賀藩の仕事や経済状況を関連させて直正の業績を調べさせる。




○ 教育内容が多岐にわたっていたことを調べさせる。






NO.1




NO.2




NO.1

NO.13

1 佐賀の七賢人について調べる。

2 近代化における七賢人の役割を考える。


 

○ 七賢人の業績を端的にまとめさせる。


○ 藩の人材育成と関連させて考えさせる。
NO.3

1 生活の変化を話し合う。


明治維新によって行われた改革について調べよう 

2 明治の諸改革を調べる。

3 廃藩置県の影響を考える。



○ 服装や食事などの観点で話し合わせる。
○ 資料を活用して端的にまとめさせる。


○ 武士の処遇に気付かせる。

○ 維新による生活の変化に気付かせる。

NO.4

1 改革による国内の変化を調べる。

2 国外の状況を調べる。


3 学制の成否について考え,話合う。

4 明治初期の社会的問題を確認する。



○ 国内情勢の変化を資料を用いて調べさせる。

○ 欧米列強が進出しているアジアの状況を理解させる。

○ 人材育成や就学率の観点から考えさせる。

○ 教育の重要性に気付かせる。
NO.5

1 社会的問題解決の方法として学校制度について考えていくことを確認する。

2 テーマを設定する。

これからの国づくりを支えていくための学校プランを考えよう。

3 学校アドバイザーの立場になって考える。

4 自分なりに学校プランを考える。


5 プランを話し合う。

○ 教育制度の大切さを理解させる。



○ 明治政府の方針と関連付けて理解させる。

 
 



○ 森有礼にアドバイスするという設定で考えさせる。

○ 価値意識や理由付けをもとに考えさせる。佐賀藩の教育も参考にさせる。


○ 児童のプランを以下の4観点で分類する。
   ・語学 ・理数 ・体育 ・道徳


NO.6

1 自分のプランを発表する。

 

提案された学校プランを選ぼう 。

2 学校プランを選ぶための話合いをする。

○ 「学校プラン→価値→理由」をセットにして発表させる。
         



○ 個人的な決定と集団の決定の両方を行わせることによって多面的な思考を促す。
○ 3つか4つに絞らせる。


NO.6

NO.7

1 支持するプランを決定する。


2 支持するプランを練り上げる。

○ 優先順位を決定させる。

○ 前時に指摘された課題を克服するプランに練り上げさせる。



NO.8


NO.9
NO.10

1 プランの内容を確認する。

 

学校プランの優先順位を決定しよう。

2 グループごとにプランを提案する。

3 各々の学校プランの有効性を話し合う。




4 最終的な判断を行う。


   本時の展開へ


○ 優先順位を決定する討論を行うことを確認させる。       



○ 必要性について言及させる。
○ 支持するプランを言明させる。

○ どのような効果があるかを,当時の外国との関係や国内情勢をもとに考えさせる。
○ 反論や再主張によって吟味させる。


○ 順位決定カードを用いて,意思決定を行わせる。
○ 観点を明示して合理的な判断を促す。






NO.9
NO.10
NO.11






NO.12

NO.13

 討論の結果を振り返り,プランの修正を行う。

2 森有礼へ手紙を出す。

○ 討論で出された観点で自分のプランを評価させる。

○ プランの有効性をピーアールする手紙を書かせる。
○ 明治期に身を置いて,考えさせる。


NO.11
NO.12