人の生き方から学び、自己の生き方を探る道徳の時間を提案します。

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3 研究のまとめ

(1) 研究の成果

@ 生きる指針となる人物の生き方から学ぶ伝記資料の開発

・ 生きる指針となる人物の生き方を基に教材開発を行い、自作資料を活用することで、生徒が人物の生き方に共

感し、その背後にある道徳的価値について、考えを深めさせることができました。

A 資料の人物と自分自身を重ね合わせて考える授業づくり

・ 夢や目標の実現に向けて努力することの大切さを実感させるために、主人公の生き方に、自分自身の経験や思

いを重ね合わせて考えさせる手立てを取ることで、道徳的価値を自分なりに発展させていくことへの思いや課題を

培わせることができました。また、写真や映像を見せたり、実物を紹介したりする補助資料の活用により、生徒の興

味・関心を高めることができました。

・ 小集団の話合い活動を効果的に取り入れることで、ねらいとする道徳的価値について多様な考えに触れることが

できた。その上で、その後の学級全体による話合いに発展させたり、ねらいとする価値を導き出したりすることがで

き、自分との関わりで価値を捉えることにつながりました。また、話合い活動後、補助発問によって今の思いを問う手

立ては、自分との関わりで価値を捉えることやこれからの思いや課題を抱くことにつながりました。

(2) 研究の課題

・ 葛藤場面を取り入れた中で、価値のよさ、大切さ、素晴らしさを理解させるとともに、人間の弱さ、もろさを十分に

感じ取らせる手立てが足りなかったところがありました。そのため、発問前の段階で、主人公の挫折の重みについて

特に強調して説明したり、中学校生活の中で、類似した挫折を例に挙げたりするなどの手立てが必要だと感じまし

た。

・ ワークシートに、道徳的価値を自分なりに発展させていくことへの思いや課題を記述していないものの、主人公の

生き方について考えたことをしっかりと自分の言葉で書いている生徒が見られました。評価の方法については、その

時間のワークシートの他に、生徒の心の変容を様々な方法で捉え、適切に評価し、指導の改善に生かすことができ

る手立てを考えていきたいと思います。


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