これからの算数科学習指導について提案します!

 小学6年 「場合を順序よく整理して」  6/7時の学習プラン 
        〜全部を調べ、あてはまる場合をみつけよう〜
  1 本時の目標
    起こり得る場合を順序よく整理し、目的に合う行き方を調べようとする。
 
【算数への関心・意欲・態度】
  2 算数的活動について
 
(ア)
探究的な活動として、図や表を用いて起こり得る場合を順序よく整理し、目的に合う行き方を考えさせる。
 
(イ)
説明する活動として、あてはまる場合について図や表を用いながら説明させる。
 

  3  本時の展開
 
過程
学習活動
指導上の留意点(・)、評価規準と評価方法(◎○)
算数的活動(◇)、ICT利活用(◆)
つかむ
 本時の問題を知り、課題をつかむ。
どのような行き方があるか、組み合わせを全部調べる。
[問題]
A市からB市へ行くのに、下のような乗り物があります。
〔ア〕 費用がいちばん安いのは、どんな行き方をしたときですか。
〔イ〕 待つ時間を考えないことにすると、いちばん速く行けるのは、どんな行き方をしたときですか。
〔ウ〕
待つ時間を考えないことにすると、1時間までで行くことができ、費用が800円までですむような行き方がありますか。
書画カメラを用いて教科書p30の挿絵を拡大提示し、どのような乗り物があるか、所要時間、費用について確認しながら問題を把握させる。
   
〔ア〕〜〔ウ〕の問題を考えさせる前に、すべての場合の組み合わせについて調べさせ、その中から目的に合うものを選び出させるようにする。
   
全部を調べ、あてはまる場合をみつけよう。
見通す
 解決の見通しをもつ。
   
落ちや重なりがないように組み合わせを調べるには、どのような方法を用いればよいかを考えさせる。
〔ア〕〔ウ〕 について、費用がいちばん安い場合、いちばん速い場合など、目的が変わることで、あてはまる場合が変わることを捉えさせる。
自力解決
 自力解決をする。
 
図(樹形図)を用いて起こり得る場合を順序よく整理し、どのような行き方があるか調べる。
  全部の場合の中から、あてはまる場合を見付ける。
     
  《児童がノートにかいた考え》
 
図(樹形図)を用いて起こり得る場合を順序よく整理し、どのような行き方があるか調べさせる。(ア)
   
◎ 図や表を用いて、目的に合う行き方を調べようとしている。【関心・意欲・態度】 (観察、ノート)
A すべての行き方を図や表に表し、〔ア〕〜〔ウ〕の中の1つについて調べ、更に他の項目についても調べようとしている。
B すべての行き方を図や表に表し、〔ア〕〜〔ウ〕の中のいずれかについて調べようとしている。

〔「努力を要する」状況(C)と判断した児童への指導〕
  挿絵を基に、3種類(モノレール、電車、バス)の中から1種類を選ぶ場合と、2種類(バス、電車)の中から1種類選ぶ場合の組み合わせについて考えればよいことを確認し、図(樹形図)に表させていく。
学習活動の観察や授業後のノート記述の分析を基に、全員を対象とした評価を行い、記録に残す。
学び合い
 自分の考えをペアで説明し合う。
 
あてはまる場合について図を用いながら説明する。
 
あてはまる場合について、図を用いながら説明させる。(イ)
自分の表現方法と似ているところや違うところを見付けさせ、友だちの表現方法のよいところや分かりやすいところに気付かせる。
 解決方法を発表し、全体で話し合う。
  全体の場で説明する。
 
黒板に図(樹形図)をかかせながら、調べた方法を説明させる。(イ)
   
図(樹形図)で表した組み合わせを基に、目的に合わせてあてはまる場合を考えさせる。
まとめる
 本時の学習をまとめる。
 
図(樹形図)を使って全部を調べ、条件に合わせて考えるとよい。
     
  振り返り問題を解く。(教科書p31[2]、B)
   
 本時の学習を振り返り、算数日記を書く。
 《児童が実際に書いた算数日記の例》
図(樹形図)に費用や時間などの必要な情報をかき込むと解決しやすいことを振り返らせる。
   
適用問題において、自力解決で「努力を要する」状況(C)であった児童が、本時の解き方を活用してすべての行き方を図や表に表し、目的に合うものを調べようとしていれば、「おおむね満足できる」状況(B)と評価する。
 
授業で分かったことや感想、これから気を付けたいことや更に調べてみたいことなどを書かせるようにする。
 
 
 
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