2 研究の実際
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【小学校】
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1 学級活動の内容項目 |
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小学校の学級活動の指導内容は、小学校学習指導要領 ‐第6章‐ 特別活動において、〔第1学年及び第2学年〕、〔第3学年及び第4学年〕、〔第5学年及び第6学年〕に分けて示されています。また、第1学年から第6学年までの、いずれの学年においても取り扱う〔共通事項〕としてに次のように示されています。 |
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学級活動内容(2)
日常の生活や学習への適応及び健康安全 |
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ア |
学級や学校における生活上の諸問題の解決 |
イ |
学級内の組織づくりや仕事の分担処理 |
ウ |
学校における多様な集団の生活の向上 |
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ア |
希望や目標をもって生きる態度の育成 |
イ |
基本的の生活習慣の形成 |
ウ |
望ましい人間関係の育成 |
エ |
清掃などの当番活動等の役割と働くことの意義の理解 |
オ |
学校図書館の利用 |
カ |
心身ともに健康で安全な生活態度の形成 |
キ |
食育の観点を踏まえた学校給食と望ましい食習慣の形成 |
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2 学級活動内容(2)の指導 |
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学級活動内容(2)について、
小学校学習指導要領解説 特別活動編p42では次のように示されています。
「(2)日常の生活や学習への適応及び健康安全」の内容は、個々に応じて実践される。しかし、そのような問題を扱う場合に
おいても、児童の自主的、実践的な態度を育てるために、できるだけ児童による自主的な話合い活動を取り入れ、問題を解
決するように配慮することが望ましい。 |
杉田は、学級活動内容(1)と学級活動内容(2)の指導について、「教師は、両者の違いをしっかりと理解するとともに、それぞれを峻別するのではなく効果的に関連させながら指導していく必要があります。」と述べ、学級活動内容(1)と学級活動内容(2)を「学級活動の効果的指導」として、次のように整理しています。
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<学級活動の効果的指導>
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学級活動内容(2)
日常の生活や学習への適応及び健康安全 |
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どの
ような
ものか
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○ |
学級の全員が協力して取り組むべき内容を扱
う。 |
○ |
取り上げる内容を子どもたちが決める。 |
○ |
方法などを話し合い、集団決定したことに基づいてみんなで協力してよりよい学級や学校の生活を築く活動。 |
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○ |
学級に共通し、個々人が努力して解決すべき内容を扱う。 |
○ |
取り上げる内容を教師が決める。 |
○ |
解決方法などについて話し合い、自己決定したことに基づいて一人一人が強い意志で努力し、よりよい自分へと成長しようとする活動。 |
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特徴
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○ |
社会的な実践力を育てる、集団決定による話合いを中核とした自治的な活動。
[Yes,We Can.を実感させる活動]。 |
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○ |
自己指導能力を育てる、自己決定による話合い活動を中核にした自主的な活動。
[Yes,I Can.を実感させる活動]。 |
○ |
教師の意図的・計画的な指導であり、生徒指導の機能を活用した授業。 |
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展開の
構造
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○ |
子どもたちが集団決定するとともに、あわせて自己決定もさせるようにし、活動後にその自己決定に即して自己の生き方についての考えを深められるようにする。 |
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○ |
子どもたちに自己決定をさせるとともに、あわせて子どもたちに集団決定もさせるようにし、自己決定したことを集団の中で生かす能力を養うようにする。 |
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杉田 洋 『よりよい人間関係を築く特別活動』 平成21年12月 図書文化
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【中学校】
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1 学級活動の内容項目 |
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中学校の学級活動の指導内容は、中学校学習指導要領 ‐第5章‐ 特別活動に次のように示されています。 |
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学級活動内容(1)
学級や学校の生活づくり
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学級活動内容(2)
適応と成長及び健康安全
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学級活動内容(3)
学業と進路
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ア |
学級や学校における生活上の諸問題の解決 |
イ |
学級内の組織づくりや仕事の分担処理 |
ウ |
学校における多様な集団の生活の向上 |
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ア |
思春期の不安や悩みとその解決 |
イ |
自己及び他者の個性の理解と尊重 |
ウ |
社会の一員としての自覚と責任 |
エ |
男女相互の理解と協力 |
オ |
望ましい人間関係の確立 |
カ |
ボランティア活動の意義の理解と参加 |
キ |
心身ともに健康で安全な生活態度や習慣の形成 |
ク |
性的な発達への適応 |
ケ |
食育の観点を踏まえた学校給食と望ましい食習慣の形成 |
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ア |
学ぶことと働くことの意義の理解 |
イ |
自主的な学習態度の形成と学校図書館の利用 |
ウ |
進路適性の吟味と進路情報の活用 |
エ |
望ましい勤労観・職業観の形成 |
オ |
主体的な進路の選択と将来設計 |
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2 学級活動内容(2)の指導 |
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学級活動内容(2)において、中学校学習指導要領解説 特別活動編p30〜p31では次のように示されています。
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適応と成長に関しては、中学校段階の生徒が直面している問題とのかかわりの中で、人間としての生き方を探求
させることにより、生徒一人一人の健全な生活態度を育成しようとするものである。また、健康安全に関しては、人
間の諸活動の基礎となる健康安全や食を中心として、現在及び将来において生徒が当面する諸課題に対応すると
ともに、生徒自ら健全な生活態度や習慣の形成を図っていく資質や能力を育成しようとするものである。
この活動の進め方に当たっては、学級の生徒の相互理解を深め、ともに問題解決に取り組んでいこうとする雰囲
気や意欲を育て、自他の尊重に基づく健全な生き方を探求するように指導することが大切である。 |
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そのためには、生徒にとって身近な問題を取り上げたり、様々な活動の方法を取り入れたりして、生徒が自分自身の
問題として受けとめていくよう適切な指導・援助を行う必要があります。 |
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最終更新日:2011-03-30 |
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