意識調査の結果を分析して,「集団の状態を把握するためのシート」を作成しました。
意識調査の回答数が多かった項目や,記述で挙げられていた内容を参考に,教師との関係,授業への意欲,
友達との関係,集団(クラス)の雰囲気,自己存在感を把握する項目を,それぞれ5項目ずつ計25項目を考えま
した。
例えば,友達との関係を把握する5項目については,下のような過程で質問項目を考えました。
色の付いた項目が回答数の多かったものです。また,項目10は,記述回答の内容を参考に作っています。
質問項目 | 回答数 | 割合 | ||
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31 | こまっているときに助けてくれたとき | 167 | 53% |
32 | やさしくはげましてくれたとき | 110 | 35% | |
33 | 話を聞いてくれたり,相談にのってくれたりしたとき | 89 | 28% | |
34 | 「遊ぼう」と声をかけてくれた(さそってくれた)とき | 182 | 57% | |
35 | グループ作りなどで,仲間に入れてくれたとき | 147 | 46% | |
36 | 勉強の分からないところを教えてくれたとき | 110 | 35% | |
37 | まちがったり,失敗したりしても笑わないでいてくれたとき。 | 99 | 31% | |
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38 | 何でも話せる人 | 112 | 35% |
39 | 自分のことを分かってくれる人 | 165 | 52% | |
40 | いっしょにいてくれる人 | 103 | 32% | |
41 | けんかをしてもすぐに仲直りできる人 | 152 | 48% | |
42 | だれにでもいいことはいい,悪いことは悪いと言える人 | 65 | 21% | |
43 | 差別をしないでみんなに同じようにせっしてくれる人 | 108 | 34% | |
44 | 約束やひみつを守ってくれる人 | 198 | 62% |
意識調査では,発達段階による安心できる要因の違いが明らかになりました。小学校低学年と高学年では,
その違いが見られ,高学年では低学年と重なる結果もある一方で,中学校と重なる結果も見られました。
しかし,中学校と高校では,意識の違いはあまり見られませんでした。これらの結果を基に,「小学校低学年用」
「小学校高学年用」「中学・高校用」と3タイプのシートを作成しました。
また,児童生徒用シートと同じ内容項目で教師用のシートも作成しました。児童生徒と教師が同じ内容項目で
チェックすることで,その差異も把握できるようにしています。さらに,中学校・高校については,部活動における
「集団の状態を把握するためのシート」も作成しました。
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