調査2と調査3
結果を比べてみると・・・

 調査2(集団に適応することが難しいと思われる児童生徒の様子についての調査)で,「あてはまる,ややあてはまる」という回答が多かった項目と,調査3(教師が指導上大変だと思うことについての調査)で「かなり大変と感じる,大変と感じる」という回答が多かった項目を比べてみると,下の表のように,相互に関連すると思われる項目が見られました。


  • 授業中,席には着いているが,ぼんやりしたり,自分のやりたいことをすることが多い。
  • 学力が低く,授業について行けない。
  • 一斉指導の中での学力差に応じた指導
  • 学力の低い児童生徒への指導
  • 忘れ物が多い児童生徒への指導
  • これらは,調査2の「あてはまる」「ややあてはまる」,調査3の「かなり大変だと感じる」「大変だと感じる」の割合が最も多かった領域で,どれも学習に関連する項目です。低学力や学力差に応じた指導についての教師の困り感が大きいことと,児童生徒が授業に集中できなかったり,学力が低かったりすることが多いことが,重なり合う結果となっています。


  • 友達とのけんかやトラブルが多い。
  • 人の意見に耳を傾けず,自分の意見ばかり言うことが多い。
  • ちょっとしたことで大声を出したり,泣いたり,暴れたりすることが多い。
  • 自己中心的言動をする児童生徒への対応
  • 問題行動・非行への対応
  • これらは,自己中心的言動(自己中心性)に関連する項目です。自己中心的言動への対応についての教師の困り感が大きいことと,児童生徒が友達とのトラブルや自分勝手な言動が多いことが重なり合う結果となっています。


  • グループでの活動や話し合いに参加しないことが多い。
  • 授業中,じっと座っておくことができなかったり,周りの子どもに話しかけたりすることが多い。
  • 当番や係活動等をしないことが多い。
  • 常識的な言動が身に付いていない児童生徒への指導(善悪の判断,礼儀,約束,嘘等)
  • 基本的生活習慣の指導(あいさつ,時間を守る,掃除等も含む)
  • 給食指導
  • これらは,学習や学校生活上のきまりや習慣に関する項目です。基本的に身に付けてほしい行動や日常生活における習慣の指導における教師の困り感が大きいことと,児童生徒が授業中の指示や約束事を守らなかったり,自分の役割を果たせなかったりすることが重なり合う結果となっています。

  • 休み時間や昼食時等に一人で過ごすことが多い。
  • 自分の意見や言い分を言わない。
  • 友人関係がうまくつくれない児童生徒への対応
  • 孤立している児童生徒への対応
  • これらは,友達づくりに関連する項目です。友人関係の指導についての困り感が大きいことと,児童生徒が学校で一人で過ごしたり,話さなかったりすることが重なり合う結果となっています。


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師の困り感について

適応することが難しい子ってどんな様子?