個別のガイダンス
で生徒の学習意欲は
さらに
UP
!!
学級担任の選択教科学習へのかかわり
個別ガイダンスのねらい
選択教科の学習では,生徒のよさや得意を十分に伸長することが期待されています。ところが,学習意欲を持続させ,見通しをもって学習をすすめることが難しい生徒がみられます。そこで,選択教科の学習について,全体で行うガイダンスとともに,生徒一人一人の特性に応じた,学級担任による個別のガイダンスの必要があると考えています。
個別のガイダンスは,生徒に,「自己の学習の在り方」を考えさせる場です。学級担任は生徒とのかかわりを多くもち,学習の意義を理解させることをはじめとして,生徒の学習を充実させたいと思います。各選択教科の担当と十分連携をとり,生徒の個性,学習意欲や学び方,習熟度などへの理解を深めて個別のガイダンスを行います。そして,それぞれの生徒のニーズやつまずきをとらえて具体的な指導・支援の方策を探り,生徒が主体的に学習に取り組んでいく姿勢をはぐくみます。
選択教科への生徒の期待
・
○○をもっと時間をかけてじっくり勉強したい。
・
友だちと一緒に楽しく勉強したい。
・
先生に気軽に質問できればなあ。
主体的に学習に取り組む
自己の学習を振り返る。学習の「めあて」を意識する。
学習に関するアドバイスを得て,
「見通し」をもって積極的に
学習に
取り組むことが
できる。
学級担任の思い
・
見通しをもって積極的に学習に取組ませたい。
・
生徒の興味や関心を生かした学習にしたい。
・
「やる気」を伸びにつなげたい。
目標をもって学習に取り組ませる
生徒一人一人の学習への取組を把握できる。
教科担当と連携し,個別の指導・支援を行うことにより,学習の意義をとらえさせ,一人一人の得意やよさを伸ばせる。
選択教科での位置づけ
手順
@
選択教科に期待すること等の予備調査
A
開設の教科・コースの学習内容やねらい,選択の在り方の説明
B
(生徒)教科・コースの選択と決定
手順
教科担当と連携して
@
自己診断カード記入
A
自己診断カードの分析・ガイダンスの内容を計画
B
個別のガイダンスの実施
C
ガイダンスを受けた感想や今後の目標の記入
選択教科の充実のために
お互い授業参観などをしてみましょう。
課題と成果の整理をしてみましょう。
次年度に向けて学習指
導計画を立ててみましょう。
ガイダンス資料編
(1)選択教科充実のポイント
(2)ガイダンスとは
(3)学習指導要領では
(1)選択教科充実のポイント
@
必修教科と関連づけて!
必修教科と選択教科,どちらも学習指導要領の各教科の目標の達成を目指しています。指導計画を立てる際も,必修教科との関連を図ると,選択教科の学習がさらに深まります。
A
生徒の期待に応えるような教科の開設を!
学校の体制や生徒の意識調査(選択教科に期待することや取り組みたい学習についての調査)をもとに,学校全体で十分検討し,教科・コースの準備を行います。
B
生徒の実態に応じた学習内容や指導法の工夫を!
同じ教科やコースを選択した場合でも,それぞれの生徒の習熟度や興味・関心の程度には違いがあります。生徒の個性を生かす視点から,生徒の実態に応じたきめの細かい指導が求められています。
C
生徒のよさを生かす指導と評価を!
生徒一人一人のよさや可能性を生かすということを学習指導の中心にすえる必要があります。自己評価や相互評価を生かして,自分のよさに気づかせ,主体的に学習をすすめていけるよう支援していきたいものです。
D
生徒が目的をもち,すすんで学習ができるようなガイダンスの工夫を!
生徒が,「こ
の時間を活用して何を学びたいか」をよく考えて,目的をもって教科を選択できるようにしたいものです。自分自
身のことをよく考え
,主体的に選択させることによって,生徒は意欲をもって学習に取り組みます。
(2)ガイダンスとは
@「ガイダンスって何?〜ガイダンスとは,人々が新しい課題に取り組む際の案内あるいは導入のことです。
現在及び将来にわたり,主体的な選択やよりよい決定ができるように,また,学校生活に適応し,円滑な人間関係を形成することができるように行う指導・援助のことです。
Aなぜ今ガイダンスの機能の充実?
いじめや不登校などの問題状況など,学校現場では緊急に取り組むべき課題が山積しています。このような状況を食い止めるための一つの手立てが「ガイダンスの機能の充実」です。学校生活への適応や選択教科における選択・決定を柱に「ガイダンスの機能の充実」を図ることが求められています。
B「ガイダンス機能の充実」を図る場として考えられるのは?
・入学前,入学時,入学後,進級後のオリエンテーション(学習,部活動,生徒会活動)
・新しい学習や活動の開始時期の指導〔動機づけ,関心や意欲を高める〕
・図書館活用説明会
・学級の好ましい人間関係づくり
・選択教科の選択の事前学習
・選択教科の教科の選択の場面(選択学習オリエンテーション)
・選択教科の学習過程での指導
・進路学習(進路説明会)
(3)学習指導要領では
「ガイダンスの機能の充実」が中学校及び高等学校の「総則」「特別活動」に新たに示されました。
第1章 総則の第6の2(5)
生徒が学校や学級での生活によりよく適応するとともに,現在及び将来の生き方を考え行動する能力や態度を育成することができるよう,学校の教育活動全体を通じ,ガイダンスの機能の充実を図ること。
第4章 特別活動 第3「指導計画の作成と内容の取扱い」1の(3)
学校生活への適応や人間関係の形成,選択教科や進路の選択などの指導に当たっては,ガイダンスの機能を充実するよう学級活動等の指導の工夫をすること。