教師による評価活動
      
 生徒の日本の音楽に親しむ気持ちを育てるためには,学習活動が生徒主体であり,また生徒自身が自らの学習を振り返る中で,自らの変容や成長に気付くことが大切であると考える。したがって,題材全体を通して,生徒の自己評価活動を取り入れることにより,生徒一人一人が自らの学習を振り返り,その中で自分自身の日本音楽に対する考え方や感じ方の変化に気付き,これからの日本音楽との関わり方を考えてくれることを期待している。また,発表活動においては,相互評価活動を取り入れることにより,自分たちのグループの発表の成果をより客観的に知り,そのよさや改善点に気付くことによって,今後の意欲につなげることができればと考えている。
    
 ここでは,生徒の評価活動のねらいを次のように示す。
     
○ 学習活動の振り返りと次時への見通しを促す評価活動
○ 自分や他者のよさに気付く評価活動
○ さらによいものを志向する評価活動
    
  以上のようなねらいを踏まえ,次のような生徒の評価活動が考えられる。
     
(1) 題材全体の「振り返りシート」 資料1
(2) 発表会における「アドバイスカード」 資料2
        
 (1)は毎時間の活動の見通しと振り返りを行うシートで,授業の始めにその時間の目標と自分が達成する課題の確認をし,授業の最後に課題の達成度と授業の充実度,そして,活動の振り返りと次への見通しをまとめるプリントである。毎時間集めて,授業中に十分に観察が出来なかった生徒の活動の様子を知る手がかりとし,次の時間の指導・支援の計画にも役立てる。また,本題材における到達課題を生徒に示し,折りにふれて自己評価をさせることにより,生徒自身が自らの到達状況やこれからの課題を意識することができるのではと考える。また,学習が終わった段階で自らの活動のあゆみを振り返ることにより,日本音楽に対する自分の考えの変容などを知ることにもつながると思われる。
    
 (2)は発表会においての相互評価カードで,よさに気付くということに視点をおいて「良かったところ」と「アドバイス」という書き方でまとめるようにしている。
 全ての発表が終わったら,その場でお互いにアドバイスカードを交換し,自分の発表に対する感想やアドバイスに目を通す。そして,自らの作品やこれまでの活動についての自己評価を行う。
   
    
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