平成22年度佐賀県小・中学校学習状況調査Web報告書

Web報告書もくじⅣ 教師意識調査の結果の分析


教師意識調査の結果の分析

2 学習環境の活用

コンピュータ、学校図書館ともに、活用頻度や活用目的に小中学校の違いが見られる。児童生徒の実態や学習の内容に応じて、明確な目的をもって取り入れていくことで効果があがると考えられる。
 

この節では、授業におけるコンピュータや学校図書館の活用頻度とその活用内容を分析する。

 

「コンピュータを活用した授業を行っていますか」
という設問については、「年に20回以上(平均して月に2回以上)」と回答した小学校教師の割合は18.2%であり、「年に10回から19回程度(平均して月1回程度)」と回答した教師の割合を合わせると49.4%になっている。これは中学校教師の意識調査の結果と比べて,かなり高くなっている。[図1]
 

 

この設問においてAグループとBグループの平均正答率を比較すると、 小学校では国語、社会、算数においてAグループの方がわずかに高くなっている。中学校ではすべての教科においてAグループの方が高くなっている。特に、社会、数学、理科、英語においては顕著な傾向が表れている。[図2]
 

 

「授業では、コンピュータをどのように活用していますか」という設問については、小学校では「インターネットを用いて調べ学習」と回答した教師の割合が最も多く、64.2%になっている。これは中学校教師の意識調査の結果と比べて約3倍程度高くなっている。中学校では「教師がパソコンで行うプレゼンテーションや資料の提示など」として活用する割合が小学校よりも高くなっている。[図3]


 
「学校図書館を活用した授業を行っていますか」
という設問については、「年に20回以上(平均して月に2回以上)」と回答した小学校教師の割合は23.7%であり、「年に10回から19回程度(平均して月1回程度)」と回答した教師の割合を合わせると4割を上回っている。これは中学校教師の意識調査の結果と比べて、かなり高くなっている。[図4]
 


「授業では、学校図書館をどのように活用していますか」
という設問については、小学校では「読書指導や読書活動の場として」と回答した教師の割合が最も多く、41.5%になっている。これは中学校教師の意識調査の結果と比べて,かなり高くなっている。中学校では「調べ学習の場として」活用する割合が小学校よりもやや高くなっている。[図6]

〈これからの指導に向けて〉

コンピュータを活用した授業

平成22年度佐賀県における学力向上重点対策の3「学習環境の改善充実」の中で、「ICT活用の個に応じた指導の充実」があげられ、佐賀県内の各学校においても、電子黒板やPCなどの環境の充実が図られ、公開授業や研究会などが行われている。ICTを活用することは、教師の指示を明確にしたり、見せながら話すことで説明が分かりやすくなったするなど、様々なよさがある。さらに、インターネットで最新の情報にふれたり、学習素材やソフトウェアで知識や技能を定着させたりすることにもつながったりすることもある。今後、教師のICTを活用するスキルアップ研修や児童生徒への情報モラルにかかわる教育などについても計画的に行っていく必要があると考えられる。


最終更新日:2011-1-31