学校におけるソーシャルスキル・トレーニングに関する活動プログラムを提案します!

2 研究の実際

(3) ソーシャルスキル・トレーニングに関する活動プログラム

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ア 活動プログラムの定義

   本研究では、「授業前」「授業」「授業後」の3つの段階を合わせて「活動プログラム」と定義しています。
授業前
 実態把握を行い、どのスキルを授業で取り組むのかを決めます。ソーシャルスキルの実態把握のためには、教師による児童生徒の日常の観察や質問紙調査による集計結果などが考えられますが、個人の振る舞いや態度だけに焦点を当てるだけでなく、その集団全体の人間関係の実態把握を行うことが大切です。本研究では「行動を振り返るアンケート」と「集計ツール」を作成し、児童生徒の実態を把握して、授業に取り上げる基本スキルを選択するために役立てました。
授業
 本研究では、インストラクションモデリングを「わかる」過程、「リハーサル」を「やってみる」過程、「フィードバック」を「ふりかえる」過程として組み立てています。授業では、扱うスキルを「どのようなときに、どのような場面で実践するのか」を理解させます。授業は、そのスキルを使うきっかけづくりと捉えます。
授業後
 授業後には、そのスキルの獲得に向けての定着化を図る場を設定します。日常生活でも活用できるように、教師が様々な場面で働き掛けます。具体的には、授業後に定着化を促すためのチャレンジシートの活用や教師が児童生徒に対して行う日常の言葉掛け、通信等での紹介や授業での気付きの紹介など様々な取り組みが考えられます。
活動プログラムにかかる期間については、10日〜2週間を目安に取り組むことを提案します。
実態調査に「行動を振り返るアンケート」と「集計ツール」を利用される場合、「授業前」のアンケート調査には、20分程度を要します。
集計ツールに入力し、授業に取り上げるスキルを選択したあと、授業の準備を行います。「授業」は1単位時間とし、「授業後」は3〜5日間の定着化の取り組みを行います。
 
   

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