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はじめの5分「音楽遊び」をやってみよう |
「音楽遊び」について♪ |
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音楽を聴き取り感じ取ったり、思いや意図をもって表現を工夫したりする際に、〔共通事項〕の音楽を特徴付けている要素や音楽の仕組みに着目させたいと思います。〔共通事項〕は、それのみを扱うのではなく、表現及び鑑賞の各活動の中で、繰り返し継続して指導していくことが大切です。
「音楽遊び」は、ただの遊びとして終わるのではなく、ある一定のルールの中で、クラスのみんなで楽しむことができ、さらに、楽しみながら自然と
音楽を特徴付けている要素や仕組みに触れることができると思います。
ここでは、本時の授業内容にあわせて簡単な「音楽遊び」の活動を仕組んでみました。
「音楽遊び」を通して、子どもたちが音楽的な要素や仕組みに触れ、思いや意図をもって音楽表現する学習につなげていきたいと考えました。 |
すぐにできる!こんな「音楽遊び」をとりいれました! |
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リズム |
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<ねらい> |
○ リズム打ちを楽しみ、正確にリズムを打つことができるようにする。 |
<やり方> |
@ 教師が手拍子で打ったリズムをまねして、リズムを打たせます。 |
教師 児童 |
タン タン タン (ハイ) タン タン タン (ウン) |
A 教師は、だんだんリズムを複雑にしていったり、4拍子1小節を4拍子2小節、4拍子4小節に増やしていったりするなど、リズムを変化させていきます。 |
教師 児童 |
タン タタ タン タン タタ タン タン(ハイ) タン タタ タン タン タタ タン タン(ハイ) |
<ポイント> |
リズム模倣は、教師と児童全体や教師と1人の児童など、人数に幅をもたせることができます。最初はゆっくりから、だんだん速くするというように速さを変えて楽しむことができます。 |
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リズムリレー |
<ねらい> |
○ 一定の速さの拍にのって、リズムを打つことができるようにする。 |
<やり方> |
@ リズム模倣で行ったリズム打ちなどを基に、児童が同じ拍のリズムを打ち、クラス全員で回していきます。 |
児童A 全員 |
タン タン タン (ウン) → タン タン タン (ウン) |
児童B 全員 |
タン タタ タン タン → タン タタ タン タン |
<ポイント> |
児童一人一人がリズムを打ち、クラス全員でリレーすることで、リズムが続いておもしろくなります。リズムが思い浮かばない場合は、四分音符を重ねるだけのリズムやで四分休符を入れたリズムにするなど、流れを止めないようにさせると緊張感も増します。 |
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リズム読譜 |
<ねらい> |
○ リズム譜を見て、正しくリズムを打つことができるようにする。 |
<やり方> |
@ 教師が、リズムカードを拍に合わせてめくる。
A 児童は、リズムカードを見ながら手拍子を打つ。 |
リズムカード
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<ポイント> |
一定の速さの拍を始めに示してあげて、全員で拍をそろえてリズムを打つことができるようにします。複雑なリズム等も入れて、数多くのリズムカードを準備しておくと児童の関心も高まります。 |
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本研究で取り組んだ授業実践は、教材曲の「この星に生まれて」と同じ4拍子のリズム打ちをとりあげて活動しました。「この星に生まれてのこの小節のリズムは、このリズムカードと同じリズムだね。」というように授業の中で楽譜と照らし合わせながら、「音楽遊び」と関連させて取り上げました。 |
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旋律 |
音当てクイズ |
<ねらい> |
○ 音符カードを見て、正しい音高で歌うことができるようにする。 |
<やり方> |
@ 教師が、音符カードをめくる。
A 児童は、
音符カードを見て、音のあてっこをします。その時、ドはドの音高で声をだせるように楽器で音をとって歌わせます。
B いくつかのカードを順にだして、曲の1フレーズに気付かせます。 |
教師 児童 教師 児童 教師 児童 教師 児童 教師 児童 教師 児童 |
ド → ド レ → レ ミ → ミ ド → ド レ → レ ミ → ミ |
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教師 「何の曲の出だしか分かる?」 ⇒ 児童 「チューリップ!」 |
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音符カード
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ふしリレー |
<ねらい> |
○ 楽器で音をだしたり、歌ったりして、音をつなげて旋律に触れることができるようにする。 |
<やり方> |
@ 教師は、みんなが知っている簡単な曲の出だしのフレーズの音符カードをだします。
A 児童は、楽器で音符カードを見て、音をだします。
B 音をつなげて簡単な旋律に気付かせます。 |
児童A 児童B 児童C 児童D 児童E 児童F |
ド → レ → ミ → ファ → ソ → ソ |
教師 「何の曲?」 ⇒ 児童 「こぎつね!」 |
<ポイント> |
リコーダーや鍵盤ハーモニカ、木琴等で、音をとったり、歌ったりして、クラスのみんなで音をつなげていきます。音高とあわせて、リズムにも触れ、旋律に気付かせます。 |
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本研究で取り組んだ授業実践は、教材曲の「この星に生まれて」の出だしの旋律の音高を、ミ → ファ → ソ → ミ → ソ → ミ → ドの順にとりあげて歌ってみました。教師が楽譜と照らし合わせながら、音高を手の高さで示すことによって、旋律に気付かせました。 |
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強弱
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だんだん遠く近く |
<ねらい> |
○ だんだん強くなる音やだんだん弱くなる音を感じることができるようにする。 |
<やり方> |
@ クラスの中から一人、役(サンタ役等)を決める。
A 役(サンタ役等)が、教室の外にでている間に、プレゼントを隠しておきます。
B 役(サンタ役等)が教室に入り、プレゼントにだんだん近付いてきたら、クラスのみんなは、だんだん大きく拍手(鈴・タンバリンなどの楽器でもよい)をし、だんだん遠ざかって行ったら、だんだん小さく拍手をする。
C 役(サンタ役等)は、音の強弱を聴いて、プレゼントのあるところを見つける遊びです。 |
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本研究で取り組んだ授業実践は、4小節や8小節のリズムパターンを繰り返して打ちながら、強弱に気付かせるような打ち方をさせました。そのリズムを弱く打ったり、だんだん強く打ったりして、表現の工夫に関わる活動を行いました。 |
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和声 |
ハローハローあいさつ |
<ねらい> |
○ 和声の響きに気付くことができるようにする。 |
<やり方> |
@ 授業の始まりと終わりのあいさつの起立・礼・着席をピアノの音で合図します。
○起立 T度 ド ミ ソ
○礼 X度 シ レ ソ
○着席 T度 ド ミ ソ |
A 教師は、ピアノで音をとり、児童は、「ハローハロー」や「グッバイ グッバイ」と音に合わせて歌ってあいさつをします。 |
ピアノ 児童 ピアノ 児童 ピアノ 児童 |
ド〜 ハロー(ドの音で) ミ〜 ハロー(ミの音で) ソ〜 ハロー(ソの音で) |
○ 時には、3つの音の高い音から始めたり、真ん中の音から始めたりします。 |
<ポイント> |
ドミソで歌うとき、拍を長めにとって歌い、和声の響きに気付かせるとよいと思います。
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かんたん輪唱・パートナーソング |
<ねらい> |
○ 和声の響きを感じ取ることができるようにする。 |
<やり方> |
輪唱(※2声部以上の楽曲で、各声部が同一の旋律を一定の間隔をおいて順次に模倣してゆくもの)
@ 輪唱できる曲を練習する。
A 先に歌い始めるグループと後に歌い始めるグループを決めます。
B 先に歌い始めるグループが歌い、その後、次のグループが歌います。
例) 「かえるのがっしょう」 (岡本 敏明 日本語詞 ドイツ民謡)
「林の朝」 (平井 多美子 作詞 作曲者不明 市川 都志春 編曲)
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パートナーソング(ここで扱う曲は、その曲そのものが、AとBのパートに分かれており、AとBを一緒に歌うことができる曲です)
@ みんなで練習する。
A Aのパートを歌うグループとBのパートを歌うグループを決めます。
B 1番は、みんなで一緒に歌い、2番は、それぞれ自分のパートを歌い、2つのパートを歌い合わせます。
例) 「子どもの世界」 (小野崎孝輔 日本語詞 リチャードシャーマン・ロバートシャーマ
ン作曲)
「パレードホッホー」 ( 高木 あきこ 作詞 平吉 毅州 作曲)
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本研究で取り組んだ実践は、授業の始まりや終わりのあいさつのときに、ピアノで和音を弾いて、ハローハローあいさつに取り組みました。 |
※ポケット 音楽辞典(2001年2月)p225
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