社会科 実践事例その9 中学校第1学年 |
1 単元名 身近な地域を調べよう 〜綾部神社を世界文化遺産リストに推薦すべき?〜【B:問題発見型】 |
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2 教材観 |
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みやき町中原校区は、自然豊かで歴史と伝統のある地域である。しかし、農業以外に主だった産業はなく、人口減、生徒数減はここ数年顕著である。 |
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風の神をまつっている綾部神社は、日本最古の気象台といわれ、地域のシンボル的な存在となっている。昔から、農業を主とする地域の天候を占ってきた貴重な神社である。 |
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主張が分かれる1つの地理的事象について、多面的・多角的に考察し、価値判断を行うことは意義あることと思われる。 |
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3 生徒観 |
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事前アンケートの結果では、「中原は好きですか?」の質問に対し、29人の生徒が「好き」4人の生徒が「いいえ」と答えている。「好き」の理由としては、「自然が豊か」、「歴史を感じる」、「みんな優しい」などが挙がった。その反面「いいえ」の理由としては、「田舎すぎる」、「何もない」、「道が悪い」などが挙がっている。 |
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1学期に、歴史的分野の学習において、「縄文と弥生、どちらで暮らしたい?」という学習問題における意思決定型の学習を取り入れた授業の中で、一単位時間での議論を経験している。 |
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毎週1枚提出の新聞記事の切り抜き活動を行っており、社会的事象に対する関心の高まりや自分の意見を書くことによる思考・判断力が向上してきている。 |
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校区に見られる地理的事象は認識できているが、その意味や今後の変化を予測する力は不足している。また、他地域に見られる事象と比較・関連付ける学習訓練も十分でなく、学んだことを他の学習の場面に生かす力を付けさせていく必要があると思われる。 |
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4 指導観 |
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一斉授業及び夏休みの課題「中原レポート 2009夏」を通して、地図の見方や考え方を十分に身に付けさせる。その際、読図や分布図作成などの地図の活用、地図表示ソフトなどの情報メディアの活用、校舎屋上で実際の風景と地形図と比較させるなど、地理的な作業や活動を随時設定する。 |
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学習問題「綾部神社を世界文化遺産リストに推薦すべき?!」をテーマに議論活動を取り入れ、多面的・多角的に考察させる。その活動を通して、これから先の中原校区の在り方や目指す地域社会をしっかりと考えさせる。 |
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議論の中で友達の考えに触れることにより、自分の考えや価値観を吟味し、よりよい価値判断をさせるようにする。そして、それらの学習活動を通して21世紀を生きる公民としての資質の基礎や社会に参画していくために必要となる力の育成につなげていきたいと考える。 |
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5 単元の総括目標 |
中原校区の特色や変化をとらえさせるために、資料の読み取りや資料作成、調査活動に意欲的に取り組ませる。その際、様々な資料を適切に読み取らせるとともに、地域の環境条件や他地域と関連付けて多面的・多角的に考察させ、地域の発展について考えさせる。そして、考察し理解した結果を地図化したり、報告書にまとめさせる。 |
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6 単元の評価規準 |