@ 児童の実態を正確に把握すること |
充実した授業を行うためには、目の前の児童にどの力が身に付いていて、どの力に課題があるのかを把握することが必要です。全国学力・学習状況調査や佐賀県小・中学校学習状況調査の結果や各学校で取り組まれている標準学力検査等の結果を分析することで、学校としての課題、各学年・学級における課題、各領域ごとの課題等、児童の実態を正確に把握することができます。その課題を踏まえて、取り組むことを明らかにしておくことが、児童に確かな学力を身に付けさせることにつながります。 |
A 学習の系統性を踏まえた年間指導計画 |
新学習指導要領解説国語編(平成20年8月 文部科学省)では、各学年の目標及び内容の系統表が各領域ごとに示されました。該当の学年で身に付けなければならない力は何か、またその力をどのように系統立てて高めていくかなど、分かりやすく示されています。この系統表を活用し、6年間を見通して、各学年の年間指導計画を立てることが必要です。 |
B 言語活動を位置付けた授業づくり |
新学習指導要領では、言語活動について、「日常生活に必要とされる記録、説明、報告、紹介、感想、討論など」と、具体的に例示されました。また、「学校や児童の実態に応じて、様々な言語活動を工夫し、その充実を図っていくことが重要である。」と示されています。つまり、言語活動を位置付け、それを通して、児童に確かな学力を付けていくことが大切です。解説に示されている言語活動例を参考に、身に付けさせたい力を活用させることのできる言語活動を位置付けた授業づくりに取り組む必要があります。その際、児童に身に付けるべき力を意識させ、見通しをもって学習に臨めるようにすることが大切になってきます。教科書教材の内容の読み取りだけに終わったり、言語活動することが中心になりがちな国語の授業では、日常生活に必要な基礎的な国語の能力は身に付きません。教材を教える授業から、教材を通して、児童自らが課題を解決していくことのできる力を付ける授業へ内容を充実させていくことが大切です。 |
C 言語活動を行うための知識や技能の習得 |
言語活動を位置付けた授業を行うとき、児童自身に、その言語活動がどういう活動でどういう手順で進めていくものかというようなことが理解できていなければ、言語活動を通して、児童に確かな学力を付けさせることはできません。例えば、第5・6学年の「話すこと・聞くこと」の言語活動例に、調べたことやまとめたことについて討論する言語活動として「パネルディスカッション」が挙げられています。しかし、パネルディスカッションとはどんなものなのか、どうやって行うのかなどについての理解がなければ、パネルディスカッションを充実させることは困難です。解説に例示されている具体的な言語活動を授業に位置付けながら、それぞれの言語活動特有の言葉の使い方や表現の様式について、明確にしておく必要があります。 |