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ここでは、課外活動や習い事の頻度、地域における行事などへの参加の頻度についての設問から児童生徒の地域における生活についての調査結果を述べる。
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「課外活動(中学校では部活動、社会体育)、習い事などをどのくらいしていますか」という設問については、小学校では「まったくしていない」、「週に1~2回」、「週に3~4回」、「週に5回以上」と回答した児童の割合は、約20%から28%とほぼ均等になっている。中学校では「週に5回以上」と回答した生徒の割合は、中学1年32.9%、中学2年77.7%になっており、それぞれの学年で一番多くを占めている。
この設問を前年度調査と比較すると、すべての学年で全体的な傾向として大きな変化は見られない。平成20年度の中学1年では「週に5回以上」と回答した児童生徒の割合が高くなっているが,12月調査であり生徒の入部状況が違うためだと考えられる。[図1]

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同一児童生徒の経年比較で見ると、「週に5回以上」と回答した児童生徒の割合は、小学6年から中学1年にかけて14.9ポイント,中学1年から中学2年にかけて43.5ポイントと大きく増加している。 [図2]

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回答状況と全教科平均正答率との関連を見ると、すべての学年において「まったくしていない」と回答した児童生徒の正答率が最も低くなっている。また、中学2年では、「週に5回以上」と回答した生徒の正答率が最も高くなっている。 [図3]

特に中2での「まったくしていない」と回答した生徒の正答率が低いことについて、放課後の自由に使える時間が多いにもかかわらず,有効に活用できていないことが考えられる。
帰宅後、何もしていない生徒については、学校と家庭の連携を深めつつ生活指導の充実を図り、家庭学習に取り組むことができるようにすることが重要である。
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「地域での行事や祭り、ボランティア活動や体験教室などにどのくらい参加しますか」という設問については、「年に1回~半年に1回くらい」と回答した児童生徒の割合は、小学5年47.7%、中学1年57.8%、中学2年61.4%となっており、各学年ともいちばん多くを占めている。学年が上がるにつれて、月に1回以上と回答した児童生徒の割合は低くなり、「まったく参加しない」と回答した児童生徒の割合は高くなっている。
この設問を前年度調査と比較すると、中学校では「まったく参加しない」と回答した児童生徒の割合が高くなっている。[図4]
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同一児童生徒の経年比較で見ると、小学6年から中学2年にかけて「全く参加しない」、「年に1回~半年に1回」と回答した児童生徒が18.1ポイント増加しており、学年が上がるにつれて参加する割合は減少傾向にある。中学校では、部活動へ参加する生徒も増え、地域の行事や祭りなどへの参加は少なくなっている。[図5]

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回答状況と全教科平均正答率との関連を見ると、すべての学年において「まったく参加しない」と回答した児童生徒と「週に1回以上」と回答した児童生徒の正答率が低くなっている。 [図6]
ただし、図5を見たら分かるように「週に1回以上」と回答した児童生徒の人数の割合は、いずれの学年においても2%未満と小さいため、比較する際は注意が必要である。

学校は、各家庭と地域を結んだり、地域行事をサポートする等が考えられる。また、児童生徒が地域や社会に目を向け、関心をもち主体的にかかわれるように、日常の学校生活や学習活動の中で働きかけることが望まれる。
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