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単元「
関数 y = a x 2」の小単元「関数 y = a x 2」(3時間)における数学的活動を取り入れた授業展開案です。 |
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単元 関数 y = a x 2 (啓林館)
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1 関数とグラフ
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【・1・ 関数 y = a x 2】
全3時間
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・ 実験を通して、2つの数量の関係を見いだし、課題の解決を図ろうとする。
・ おもりが落下しはじめてからの時間と落下した距離に着目し、数量の変化や対応の
様子から、2乗に比例する関係を見いだすことができる。 |
段階 |
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つかむ |
○ |
関数についての既習の内容を復習する。 |
○ |
本時の学習内容「2つの数量関係について考えよう」を知る。 |
○ |
場面設定を知る。
いまから400年ほど前、ガリレイという人が、物体の落下運動について詳しく調べ、物体が落下しはじめてからの時間と落下する距離の関係について、ある発見をしました。
かりん:地面に落ちるまでに3秒かかったといっている人がいるよ。
博士 :ということは、およそ45mのところから落したんだね。
けいた:え〜、何でそんなことがわかるの?
じゃあ、1秒間に15mずつ落ちるってことだね?
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見通す |
● |
けいたさんの考えが正しいかどうかを予想する。 |
○ |
課題1を知る。
実験を通して、おもりが落下しはじめてからの時間 x (秒)と、
落下した距離 y (m)を測定し、2つの数量の間に成り立つ関係を調べましょう。 |
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○ |
おもりが落下しはじめてからの時間と、落下した距離の間に成り立つ関係について、調べる方法を考える。 |
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練り合う |
● |
グループで実験を行う。 |
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@
A
B
C
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〈実験の方法〉
記録テープを記録タイマーに通し、おもりを付ける。記録タイマーとの抵抗ができるだけ少なくなるようにテープを持つ。
記録テープを持つ人は机の上に乗り、記録タイマーを持つ人はしっかりと手で握り、腕の位置を固定する。
記録タイマーのスイッチを入れ、同時におもりとテープを手から離す。
記録テープに、6打点(0.1秒)ごとに印を付け、はじめの印からの距離を測る。
※ 各グループで2〜3回実験を行う。 |
○ |
実験の結果を表やグラフに表す。 |
数学的活動 〔自分の考えを人に伝える活動・人の考えを理解する活動〕 |
● |
グループで、表やグラフから気付くことを話し合う。 |
○ |
グループごとに気付きを発表し、全体で確認する。 |
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深める |
○ |
課題2を考える。
下の表は、ボールが落下しはじめてからの時間 x (秒)と落下する距離 y (m) の関係を表したものです。x ,y にはどんな関係があるか考えてみましょう。
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数学的活動 〔目の前の課題から、物事の本質を見抜こうとする活動〕 |
● |
表から、関数 y =a x 2 で表される関数の特徴を見つけ出す。 |
数学的活動 〔自分の考えを人に伝える活動・人の考えを理解する活動〕 |
● |
グループで、自分の考えを説明し合う。 |
○ |
y=5 x 2 になること確認する。 |
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まとめる |
● |
実験の結果や課題2を振り返り、 y=a x 2 で表される関数があることを確認する。 |
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〈実践を終えて〉
◇ 数学的活動について
・
おもりの落下の実験を通して、生徒は身のまわりに関数y=a x 2 の関係にある2つの数量があるということに関心をもち、その後の学習意欲の向上につながりました。
・実験などの数学的活動「イ 観察、操作などの具体的な活動」を取り入れた授業を行う際は、活動の前に実験結果や課題の予想をさせたり、得られた結果を基に考察を行ったりすることで、学習内容の理解にもつながると感じました。しかし、実験の結果から、その関係を一般化したり、次の課題につなげたりするためには、綿密な授業計画が重要であることも分かりました。
◆ 学習評価の進め方について
・
数学への関心・意欲・態度の観点については、グループで、表やグラフから気付くことを話し合う活動(詳細授業展開案の学習活動の8)で評価を行い、実験の結果を基にした課題への取組の状況を見取りました。実際に行った実験の結果を基に、課題に取り組んだため、ほとんどの生徒が「おおむね満足できる状況」(B)に達することができました。
・
数学的な見方や考え方の観点については、課題2を考える活動(詳細授業展開案の学習活動の9)で評価を行いました。「おおむね満足できる状況」(B)に達していない生徒にはヒントカードを配付し、 x 2 の値の変化や y の値との関係に着目して考えるなどの助言を行ったことで、x と y の関係が y=5 x 2 となることに気付く生徒もいました。
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・ 関数 y=a x 2 の値の変化や対応を表によって調べ、その特徴を考えることができる。
・ 関数 y=a x 2 の意味を理解する。
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段階 |
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つかむ |
○ |
前時の学習を振り返り、y=a x 2 で表される関数があることを確認する。
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○ |
本時の学習内容「関数 y=a x 2 の変化の特徴を知ろう」を知る。 |
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見通す |
● |
課題1を考える。
ボールが斜面をころがりはじめてからの時間をx秒、その間にころがる距離を ymとします。ある斜面でボールをころがすと、x と y の関係は、次の表のようになりました。x と y の関係を調べましょう。
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練り合う |
○ |
x と y の関係について確認する。 |
○ |
x と y の関係が、 y=a x 2 の形で表される関数があることを理解する。 |
○ |
教科書82ページの問1を考える。 |
数学的活動 〔自分の考えを人に伝える活動・人の考えを理解する活動〕 |
● |
グループのメンバーで互いに、自分の考えを説明し合い、答えを確認する。
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○ |
教科書83ページの例1を基に、x と y の関係が、 y=5 x 2 となることを理解する。 |
○ |
教科書83ページの問2を考える。 |
数学的活動 〔自分の考えを人に伝える活動・人の考えを理解する活動〕 |
● |
グループのメンバーで互いに、自分の考えを説明し合う。 |
○ |
全体で答えを確認する。 |
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深める |
○ |
教科書83ページの「ひろげよう」に取り組む。 |
○ |
課題2を考える。
関数 y=3 x 2 について、
@ |
x の値を n倍すると、y の値は何倍になりますか。 |
A |
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の値にはどんな特徴がありますか。 |
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数学的活動 〔自分の考えを人に伝える活動・人の考えを理解する活動〕 |
● |
グループのメンバーで互いに、自分の考えを説明し合う。 |
数学的活動 〔目の前の課題から、物事の本質を見抜こうとする活動〕 |
● |
関数 y=a x 2 の特徴をまとめる。
・ |
関数 y=a x 2 について、x の値を n倍すると、y の値は n2 倍になる。 |
・ |
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の値が一定で、aになる。 |
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○ |
y が x の2乗に比例する関係について知る。
x,y の関係が、y=a x 2で表されるとき、
y は x の2乗に比例するという。 aは比例定数 |
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まとめる |
● |
まとめを見ながら、関数 y=a x 2 の特徴を確認する。 |
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・ y が x の2乗に比例する関係を、式に表すことができる。 |
段階 |
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つかむ |
○ |
前時のまとめを見ながら、関数 y=a x 2 について復習する。 |
○ |
本時の学習内容「x,y の関係を式に表そう」を知る。 |
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見通す |
● |
教科書84ページの例題1について、解決の方法を予想する。 |
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練り合う |
数学的活動 〔自分の考えを人に伝える活動・人の考えを理解する活動〕 |
● |
グループのメンバーで互いに、解決の方法について、自分の考えを説明し合う。 |
○ |
全体で求め方と答えを確認する。 |
○ |
教科書84ページの問3を考える。 |
数学的活動 〔自分の考えを人に伝える活動・人の考えを理解する活動〕 |
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深める |
数学的活動 〔自分の考えを人に伝える活動・人の考えを理解する活動〕 |
● |
グループのメンバーで互いに、求め方について、自分の考えを説明し合う。
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○ |
全体で、求め方と答えを確認する。 |
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まとめる |
● |
関数 y=a x 2 の式の求め方について振り返り、ノートに整理する。 |
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