小学6年「場合を順序よく整理して」 5/7時の学習評価

本時は、これまでの学習を活用して、「遠回りをしない」という条件に気を付けて、落ちや重なりがないように道順を工夫して調べる方法について考えさせる。そのため、【数学的な考え方】の全員の評価の機会とし、既習の樹形図を活用することで、条件に合う道順を順序よく調べることができることに気付かせ、樹形図を用いるよさを感じさせていきたい。
◎ 落ちや重なりがないように調べ方を工夫し、条件に合う道順とその場合の数を考えている。
                                                   【数学的な考え方】(観察、ノート)
A 図(樹形図)や表を適切に用いて順序よく調べ、条件に合う道順を求めている。
B 道に色を付けるなど、自分なりの方法で条件に合う道順を求めている。

〔「努力を要する」状況(C)と判断した児童への指導〕
 はじめに上と右のどちらに進むかを決めること、その場合何通りあるかを交差点に注意しながら考えることを確認し、[問題1]で出された方法の中で調べやすいものを選ばせる。 

児童Dのノート(自力解決の場面)

児童Dは、自力解決の場面において、縦の道を@、横の道をAと記号化し、道に色を付けながら道順を考えていた。樹形図を用いる場合のように、まずはじめに進む道を決めて順序よく調べていくことはできていないが、それぞれの道順をかき出し、自分なりの方法で落ちや重なりがないように調べている。そして、道順が全部で6通りあることを求めることができている。このことから、児童Dは自力解決の段階において、「おおむね満足できる」状況(B)と評価した。
 


 そこで、児童Dに対しては、板書を基に、[問題1]で紹介された樹形図を用いた解決方法について振り返らせ、樹形図にかき表して考えてみるように促した。




児童Eのノート(自力解決の場面)

児童Eは、自力解決の場面において、縦の道を@、横の道をAと記号化して考えていることがノートの記述から分かる。そして、児童Dとは異なり、@から進む場合と、Aから進む場合について、それぞれ樹形図を用いて順序よく調べ、条件に合う道順を求めていた。このことから、児童Eは自力解決の段階において、「十分満足できる」状況(A)と評価した。

 



児童Fのノート(自力解決の場面)

児童Fは、つかむ場面の[問題1]において、道に色を付けて解決していた。自力解決の場面の[問題2]においても、[問題1]と同様に1つの図の中に色を付けて考えていったため、次第に色が重なっていき、途中で道順が分からなくなっていた(問題文の右の図)。この段階では、「努力を要する」状況(C)であることが分かる。そこで、道順を1つずつ分けて図にかき表すように助言した。

その後、児童Fは落ちや重なりがないように、自分なりの方法で条件に合う道順を求めることができている(問題文の下の図)。このことから、「おおむね満足できる」状況(B)と評価することができ、それが本時における児童Fの評価となる。


C → B


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