小学4年「面積」 8/12時の学習評価

本時は、前時までに学習した長方形や正方形の面積の公式を活用して、階段型の図形の面積の求め方を考えることがねらいである。そのため、【数学的な考え方】の全員の評価の機会とし、階段型の図形をどのようにすれば既習の求積可能な長方形や正方形に変形できるかを考えさせることに重点をおいて指導を行うこととした。また、本時の学習は、第5学年で学習する「三角形、平行四辺形の面積」における等積変形や倍積変形などの考え方の素地となることから、できるだけ多様な考え方を引き出したいと考える。そのような理由から、「十分満足できる」状況(A)を「2つ以上の方法で説明している」とした。
◎ 長方形や正方形の面積の公式を使って、階段型の面積の求め方を考えている。
                                                   【数学的な考え方】(観察、ノート)
A 既習の面積の公式を基に、階段型の面積の求め方を図や式や言葉を用いて2つ以上の方法で説明している。
B 既習の面積の公式を基に、階段型の面積の求め方を図や式や言葉を用いて1つの方法で説明している。

〔「努力を要する」状況(C)と判断した児童への指導〕
 画用紙の操作を通して、補助線をひいて長方形や正方形に分けて考えることに気付かせる。    

児童Dのノート(自力解決の場面)

児童Dは、自力解決の場面において、既習の面積の公式を基に、階段型の面積の求め方を図や式や言葉を用いて説明していた。ノート記述から、面積を求めるために必要な辺の長さを自分で選び、大きな長方形から欠けた部分をひく方法で面積の求め方を考えていることが分かる。このことから、児童Dは自力解決の段階において、「おおむね満足できる」状況(B)と評価した。


 
    




児童Eのノート(自力解決の場面)

児童Eは、自力解決の段階において、長方形に分ける方法(3種類)と大きな長方形から欠けた部分をひく方法で面積の求め方を考えていた。図や式や言葉を用いて、全部で4つの方法で面積の求め方を説明していることがノートの記述から分かる。このことから、児童Eは自力解決の段階において、「十分満足できる」状況(A)と評価した。

 





児童Fのノート(自力解決の場面)

児童Fは、自力解決の場面において、階段型の図形を方眼に分けて、方眼の数を数えて面積を求めていた。この段階では、既習の面積の公式を使っていないので、「努力を要する」状況(C)であることが分かる。そこで、ヒントコーナーにおいて、画用紙を用いた操作活動を通して補助線のひき方について考えさせ、長方形に分けて考えればよいことに気付かせた。

その後、助言を基に、児童Fは2つの長方形に分ける方法で面積の求め方を考え、図や式を用いて説明していることがノートの記述から分かる。このことから、「おおむね満足できる」状況(B)と評価することができ、それが本時における児童Fの評価となる。


C → B




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