小学5年「図形の角」 3/6時の学習評価

本時は、前時に学習した三角形の内角の和が180°であることを活用して、四角形の内角の和の求め方を演繹的に考えることがねらいである。そのため、【数学的な考え方】の全員の評価の機会とし、四角形を三角形に分割して考えさせることに重点をおいて指導を行うこととした。その際、四角形を対角線で2つの三角形に分けて考えることができていれば「おおむね満足できる」状況(B)とし、更に直線で3つまたは4つの三角形に分けた場合も360°になることを筋道立てて説明することができれば「十分満足できる」状況(A)とした。
◎ 三角形の内角の和を基に、四角形の内角の和の求め方を演繹的に考え、説明している。
                                                   【数学的な考え方】(観察、ノート)
A 四角形を対角線や直線でいくつかの三角形に分けて、三角形のいくつ分かを基に多様な方法で考え、記述している。
B 四角形を対角線で三角形に分けて、三角形の2つ分であることを基に考え、記述している。

〔「努力を要する」状況(C)と判断した児童への指導〕
 四角形を対角線で2つの三角形に分けて、三角形の内角の和が180°であることを基に、その2つ分で何度になるか考えさせる。  

児童Dのノート(自力解決の場面)

児童Dは、自力解決の場面において、既習の三角形の内角の和が180°であることを基に、四角形の内角の和の求め方を考えていた。ノート記述から、四角形を対角線で2つの三角形に分け、三角形の内角の和の2つ分と考えて求めていることが分かる。このことから、児童Dは自力解決の段階において、「おおむね満足できる」状況(B)と評価した。



児童Eのノート(自力解決の場面)

児童Eは、自力解決の場面において、四角形を対角線で「2つの三角形に分ける方法」と「4つの三角形に分ける方法」の2通りで四角形の内角の和を求めていることが ノートの記述から分かる。4つの三角形に分けた場合も、まず三角形の内角の和の4つ分として720°を求め、次に720°からいらない部分の角をひき筋道立てて説明している。このことから、児童Eは自力解決の段階において、「十分満足できる」状況(A)と評価した。

 





児童Fのノート(自力解決の場面)

児童Fは、自力解決の場面において、四角形を三角形に分けることができず、学習が進んでいなかった。この段階では、「努力を要する」状況(C)であることが分かる。そこで、三角形の内角の和が180°であることを確認し、対角線で2つの三角形で分けて考えるよう助言した。

その後、助言を基に、児童Fは四角形を対角線で2つの三角形に分け、四角形の内角の和を求めていることがノートの記述から分かる。このことから、「おおむね満足できる」状況(B)と評価することができ、それが本時における児童Fの評価となる。


C → B




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