気になる項目 |
集団状況の分析
(結果からの気付き・課題・,教師の結果や日ごろの様子との差異など) |
考えられる支援の在り方
(個人,又はクラス全体に対して) |
1 クラスについて
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○ |
グラフの上からは,友達同士でトラブルが多発している傾向はないようである。ただ,日ごろのクラスを見た場合,仲のよいグループの中での友達関係はよいようであるが,その関係はグループ内に限られているように見える。児童一人一人のクラスに対する所属感や連帯感は必ずしも高くはないように思える。このことは仲のよいグループ内の付き合いはあるものの,そこからの横のつながりが希薄であることを表しているのではないだろうか。 |
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○ |
「友達のいいところ見つけ」や,「今日1日のありがとう」など,友達と共感的に向かい合えるような時間を,帰りの会などに組み入れたい。
【全体への支援】 |
○ |
構成的グループエンカウンターなどを通して,お互いの関係が密になるような取り組みをしたい。その際は,いきなり多人数で行うエクササイズではなく,2〜3人で取り組むエクササイズ(他者理解,他者受容をねらいとして)から始め,少しずつグループを大きくしていき,やがてはクラス全体で取り組むようなステップを踏む。
【全体への支援】 |
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2 友達について
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○ |
2の友達についての項目の中で,悪口や暴力で友達から傷付けられることがあると答えた児童もいるので,グループ間での対立がないかどうか見る必要がある。 |
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○ |
チェックシートの点数の付け方から,友達とのトラブルがあるのではないか,と心配される児童には個別に話を聞く機会をとって対応したい。
【個別の支援】 |
○ |
友達とのかかわり方,配慮の仕方などといったソーシャルスキルを高める指導も必要であると考える。計画的にソーシャルスキルトレーニングを組み入れていきたい。
【全体への支援】 |
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3 自己存在感につい て
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○ |
クラスの役に立っていると感じている児童が比較的少なかった。日ごろの係活動や,当番活動などの様子を見てみると,ほとんどの児童が熱心に取り組んでいるのだが,児童にとっては,「認められている,みんなの役に立っている。」ということにはつながっていないようだ。 |
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○ |
子どもたちが達成感,満足感を感じることができるような取り組みをクラスで行うことを考えて行きたい。また,そのような取り組みを行った後,「頑張ったね。」「ありがとう。」「助かったよ。」などの言葉掛けを,まず担任が率先して行いたい。
【個別,全体への支援】 |
○ |
自己表現を自由に行える場を作り(アートセラピーの手法を使うなど),子どもたちの自己存在感を高める手立てとしたい。
【全体への支援】 |
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4 授業について |
○ |
日ごろの授業の様子から,学習に対する意欲が低いと心配していた子どもは何人かいたが,クラス全体としての状態を見ても,5項目の中では点数が低い部類になっている。 |
○ |
個別に見てみると,学習意欲が低く出ている児童は,授業中あまり目立たない子や,能力が高い子という結果が出ている。 |
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○ |
学級全体の学習意欲を高めるための手立てとして,TTの有効活用や,クラス同士の横のつながりを考えた授業形態を考えていきたい。
【個別,全体への支援】 |
○ |
一斉授業のみならず,基礎的な学習,発展的な学習がその時間の中で同時に行えるような,ワークシートの準備が有効ではないか。
【個別の支援】 |
○ |
お互いのいろいろな考え方や,やり方を発表し合う時間をしっかり確保するようにしたい。
【個別,全体への支援】 |
○ |
分かる授業をするということとともに,既に分かっている児童にいかにして興味を抱かせる授業をするかが重要である。
【個別の支援】 |
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5 先生について |
○ |
日ころは教師との関係はよいものと思っていたが,自分が思っていた以上に厳しく付けていた児童もいた。一人一人のシート結果を見てみると,担任とのかかわりをもっと強く求めていると思われる児童が,3人ほどいる。 |
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○ |
自分では気付かない言動が,子どもを傷つけている可能性があるので,気になる児童に対しては面接などをして直接話し合う必要がある。
【個別の支援】 |
○ |
1日1回はクラスの児童一人一人に,何らかの声掛けをするように努めたい。
【個別の支援】 |
○ |
子どもたちともっと仲よくなれるように,構成的グループエンカウンターの“信頼体験”をねらいとしたエクササイズを中心に,教師と子どもの信頼体験が増すような取り組みをしたい。
【全体への支援】 |
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