子どもの状態に応じた活用例〜学校を休みがちになった子どもへの学校内カウンセリング

 休みがちな自分を,子ども自身が受け入れられず,気持ちが不安定になっていることも予想されます。いい状態のときもあるということを,短いやりとりのなかで確認し,自分に対するプラスのイメージを膨らませてほしいものです。
 登校直後は,緊張をほぐす簡単な声かけがいいかもしれません。ここでは1日を無事終え,気持ちが比較的安定した放課後の,学校内カウンセリングを想定しています。短いやりとりを通して,子どもと共に解決策を構築しましょう。
いつ どこで 誰が どのような声かけをするか 声かけのねらい
放課後 職員室

保健室

相談室
担任

養護教諭

教育相談
担当等
朝,自分で起きたことはある?
その時は,どんな気分?【例外探し】


今日,休まずに来ることができたのは,どんな風にがんばったのかな?
【コーピングクエスチョン】


朝は,とてもきつかったんだね。よく学校に来たね。【称賛】


昨日の1日の生活の中で一番きつかった時を0として,一番楽しかった時を10とすると,今は何点くらいだろう。
どんなことができるようになれば,そこから更に1点上がりそう?
【スケーリングクエスチョン】
いい状態にあるときの具体的状況や気持ちを尋ねることで,自信を付けさせる。

登校できたことを,すでに始まっている解決の一部ととらえる。対処法を尋ねることは,解決を進めていくヒントとなる。

登校したという事実をほめた上で,そのときの子どもの心の状態に目を向けねぎらう。

よくない状態といい状態の差を確認し,1歩進めるための具体的なめあてをもたせる。