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そこで
困り感〜2

  この子が2才の時に,お母さんが病気だったため,一時期おばあさんの家に預けられたそうなんです。大事な時期に,家族と離れたことがいけなかったんですよね… 
 いったいこの子のわがままは,どこからきているんでしょうか…もしかしたら,なんらかの発達の偏りがあるのかもしれません…でも,はっきりした理由がさっぱりわからない。原因がわかれば対処のしようもあるんでしょうが… 
 過去を探ることや原因追及が支援と結び付かない
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 教室にいたくない理由を尋ねると,隣の席の子どもがなんとなく苦手だからだと言うんです。席を替えたら教室に居ることができそうだと言うんで,早速席替えをしたんです。ところが,また,隣の席の子が嫌いだと言い,保健室にばかり行きたがるんです。 こんなに気を遣っているのに…

 原因を明らかにし,それらを取り除くことで,不適応行動の改善を図りたいという強い願いから,教師は,その原因を探ることに力を入れる傾向があるのではないでしょうか。
 子どもの気質,発達の偏り,生育歴,家族関係などが,原因としてよく挙げられることのようです。しかし,それらは,果たして取り除けるものでしょうか…そのすべてを取り除くことは難しく,むしろ,教師が踏み込めない場合が多いようです。
また,原因を探る過程での,子どもとのやりとりの中で,子どもが自己評価を下げてしまったり,触れられたくない過去を思い出してしまったりして状況が悪化することも少なくないようです