不安 | 怒り | ||
不安とは現実の恐怖や危険ではなく, 起こるかもしれない恐怖や危険に対するとりとめのない情緒である。 (カウンセリング辞典) |
人が不安を抱くときは,将来,危険な状況や破局になることを予想し,「何か恐ろしいことが起こる」という考えに陥っています。 例えば,不登校の子どもを持つ親は,家の中で学校に行けない子どもたちと向き合い,多くのストレスを抱えておられます。その中で, 「よその子は学校に行けるのにどうしてうちの子は・・・・。」 「将来,この子はどうやって生きていくのだろう。」 「子どもがこのままの状態から抜けだせないのではないか。」 「このままだったらどうしよう。」 などと考え,事実かどうかわからないことや,見えていないこれから先のことを思い悩んで不安になっていらっしゃることが多いようです。 |
☆不安な保護者への対応 |
○不安な気持ちをしっかり受け止め, まずは,保護者のよき理解者になりましょう。 じっくりと話を聴き,事実がどうであれ,まずは感情を受け止めましょう。そうするだけでも,落ち着かれる保護者は多いようです。保護者を理解しようとしている姿勢が伝わると,信頼関係が生まれ,お互いの気持ちや考えを出し合うことができるようになるでしょう。。 ○話を聴くときは,時間の枠や場所を設定しましょう。 人の話を一生懸命聴ける時間の長さは人それぞれでしょう。こういう時間の長さを時間の枠といいます。 この時間の枠と場所を設定しておくと,時間のコントロールができ,話を聴く先生が疲れ切ってしまうことも防ぐことができます。不安が強く,話が長くなるようならば,次回の約束をしましょう。そうすることで,話を今後も聴き,一緒に考えていくという姿勢を示すことになり,保護者に安心感を与えることになるでしょう。 ○安心できるような情報を与えましょう。 子どもの学校での様子,好ましい変化,相談機関の紹介,考えられる進路などの情報を与えると,保護者の不安を和らげることができるようです。そのためには,いろいろな情報を得ることができるように,アンテナを張っておくことも必要です。 ○保護者が努力したことを認めましょう。 子どもの様子や保護者の話の中から,好ましい対応等がうかがえたときには,そのことを認め,そのような対応が続くように励ましましょう。認められることで,保護者は自信が付き,不安が和らぐでしょう。さらに,好ましい対応が増えていくことにもなるでしょう。 |