Q&A | ≪先生方からの質問を募集中!≫ |
このコーナーでは,小学校の先生方から小学校英語活動に関する質問を募集しています。小学校で英語活動を展開する際のちょっとした悩みや疑問に,お答えいたします。無記名でも結構ですので,どしどし質問をお寄せください! |
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小学校で英語が始まったのですが,これは教科なのですか,それとも課外活動のようなものなのですか?
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小学校英語が目指しているのはどういうものですか?英語の会話能力ではないのですか?
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統一された年間カリキュラムのようなものはないのですか?教科書はあるのですか?どのようにしてカリキュラムや授業案は準備されているのですか?
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地域や学校によって取り組みに違いがあるのはどうしてですか?
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担任の先生が主導して英語活動が行われるべきであると文科省のガイドラインにはありますが,英語も話せず,英語を教えた経験も少ない(または無い)先生に英語活動を任せてしまってよいのでしょうか。
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小学校の英語では読み書きの指導を導入すべきではないと聞いているのですが,それはどうしてですか?4つのスキルをバランスさせた形での指導のほうが有効であると考えるのですが。
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小学校の先生は英語活動の研修を受けているのでしょうか?どのような研修を受けているのですか?
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小学校英語におけるALTなどのネイティブの教師,また外部から入る教師の役割とは何ですか?
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いくつかの学校を回って小学校で英語を教えている教師がそれぞれの学校の先生とうまくコミュニケーションを図って相互理解するためのアドバイスはありますか。
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小学校英語活動で文字は取り扱ってはいけないのでしょうか?
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ALTに呼び掛ける際に,“○○teacher”と呼ぶのは間違いだと聞いたことがあります。授業中に子どもたちがALTをどのように呼べばいいでしょうか?
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小学校で英語活動を始めるときに,最初のオリエンテーションはどのようにしたら良いのでしょうか。
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英語活動に関する書籍等を紹介してください。
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小学校でローマ字の指導があると聞いていますが,どの程度の内容を学習するのでしょうか?また,ローマ字の学習をすることで,小学校での英語活動や中学校1年生での英語教育にどのようなことが期待できるのでしょうか?
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子どもが「英語をカタカナで書いてほしい」と言うのですが,どのように対応したらよいでしょうか。
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英語活動の実施状況に関して,情報があれば教えてください。
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小学校英語が目指しているのはどういうものですか?英語の会話能力ではないのですか?
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小学校英語の取扱いについて,指導要領には「国際理解に関する学習の一環としての外国語会話等を行うときは,各学校の実態等に応じ,児童が外国語に触れたり,外国の生活や文化などに慣れ親しんだりするなど小学校段階にふさわしい体験的な学習が行われるようにすること(学習指導要領第1章総則 第3総合的な学習の時間の取扱い)」と記述してあります。 また,手引には「言語習得を主な目的とするのではなく,興味・関心や意欲の育成をねらうことが重要である」,「国際理解は異文化を知ることだけにとどまらず,異文化を知ることを通して自国の文化を知り,さらに単に知識の習得だけを目的とするのではなく,行動する能力を習得することがねらいとされている」という記述が見られます。 これらのことから考えると,英語の習得という限定された目標ではなく,英語を通じて,相手に積極的にかかわろうとする意欲を育てること(コミュニケーションへの関心・意欲・態度)や,異文化と自文化に見られる相違点や共通点に気付き,それらを認め,尊重しようとする態度を養うこと(文化理解と尊重の態度)ということができるでしょう。もちろん,英語という言語を取り扱いますので,英語を聞いて反応できるといった技能が身に付くことは結果として期待できるでしょうが,それを第一の目的と考えて,単語やセンテンスを繰り返し言わせ,覚えさせるといった指導はするべきではないでしょう。 |
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統一された年間カリキュラムのようなものはないのですか?教科書はあるのですか?どのようにして年間カリキュラムや授業案は準備されているのですか?
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総合的な学習の時間では,各学校でその目標や指導する内容を自由に設定し,地域や学校の自体に応じて年間カリキュラムを編成するようになっています。したがって,英語活動に関しても統一されたカリキュラムというものはありません。上で述べたような目標を達成するためのカリキュラムを学校独自で編成する必要があります。しかしながら,英語活動という新しい分野のカリキュラムを一から作り上げるのは小学校教師にとって簡単なものではありません。ですから,手引の実践事例編,先進的な学校の取り組み,NHK学校放送番組「えいごリアン」の関連サイトのような英語活動関連WEBサイトなどを参考にして,それぞれの学校独自の実践をし,それを1年分ためて年間カリキュラムを作るといったところから始める必要があるでしょう。その際は,ただ闇雲に実践するのではなく,学校の英語活動のねらいということを常に意識して計画を立てる必要があります。 |
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地域や学校によって取り組みに違いがあるのはどうしてですか?
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現在の英語活動は総合的な学習の時間に行う国際理解教育の一環として実践するということになっていますので,取り組む・取り組まないというのは各学校が判断します。したがって,国際理解教育に取り組む学校でも,英語活動を中心としない調べ学習や地域の外国人との交流活動に重きを置いた活動をしている学校もあるわけです。英語活動が,言語習得を第一のねらいとしていない以上,英会話を中心としない様々な取り組み事例が報告されているのも当然と言えるでしょう。 |
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担任の先生が主導して英語活動が行われるべきであると文科省のガイドラインにはありますが,英語も話せず,英語を教えた経験も少ない(または無い)先生に英語活動を任せてしまってよいのでしょうか。
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小学校の英語活動が言語習得を第一のねらいとせず,コミュニケーションへの関心・意欲を高め,文化への気付きと異文化理解・異文化尊重の態度を育成することがねらいとすれば,英語の専門でなければならないというものではないと考えます。もちろん,英語教授法や音声学についての知識や指導の経験が,ないよりはあった方がいいかと思いますが,絶対条件ではないということです。 小学校の教室にALTのような外国人ゲストが来たときに,担任の先生が流暢な英語でコミュニケーションをとれば,子どもたちは英語をペラペラ話す先生に感動することでしょう。しかし,同時に英語を上手に話せなければ仲良くなれないのだと感じてしまいます。逆説的な言い方ですが,担任の先生がそれほど流暢ではない英語を駆使して身振り手振りを交えながらコミュニケーションを図ろうとする姿を見せれば,子どもたちは「上手な英語を話せなくても仲良くなれるんだ」とコミュニケーションへの期待と可能性を感じるかもしれません。つまり,担任は上手な英語のモデルというより,コミュニケーションのモデルとして重要だということです。 小学校教員免許と中学校英語教員免許でどちらが必要かと問われれば,英語教師の免許より小学校教師の免許が必要だと思います。小学生に指導した経験がない英語教師に丸投げをしてはいけない理由がここにあります。単なるゲームや歌だけで指導するのではなく,塗り絵や工作などの図工的な活動,調理のような家庭科的な活動を取り入れたり,算数や理科・社会で取り扱った内容と関連付けた要素を活動に盛り込んだりすることができるのも,小学校教師ならではの強みだと思います。 |
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小学校の英語では読み書きの指導を導入すべきではないと聞いているのですが,それはどうしてですか?4つのスキルをバランスさせた形での指導のほうが有効であると考えるのですが。
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言語習得が第一の目標ではないと述べましたが,言語を取り扱う以上,結果として何らかの言語習得が期待できるということもあります。その際,読む・書く・聞く・話すという4つのスキルを同時に導入するのは児童の負担を増やすことになってしまいます。 幼児の母語の習得過程が聞く→話す→読む→書くとなっていることを見ても,小学校段階では音声中心の活動であるべきでしょう。 さらに,「聞く」「話す」というスキルを比べた場合に,まず「聞く」という活動が先にくるというのが自然です。TPR(Total Physical Response)という指導法にもあるように,英語での指示が理解でき,動作化することで反応するというのも立派にコミュニケーションが成立していると考えてください。子どもに発話させなければという意識が強くなるあまり,インプットが軽視される傾向がありますが,子どもにとって具体性のある場面設定で,意味のある英語をインプットすることが重要です。 |
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小学校の先生は英語活動の研修を受けているのでしょうか?どのような研修を受けているのですか?
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独立行政法人教員研修センターと文部科学省の共催による「小学校英語活動研修講座」という研修会が2001年度にスタートし,毎年約600〜800名の小・中学校教員がこの研修会を受講しました。これは,5日間日間の日程で行われ,英語活動(国際理解教育)に関する講義,20名前後の小グループに分かれて活動や模擬授業を経験するワークショップで構成されています。この研修会は4年間続きましたが,2005年度からは別のシステムによる研修に変更される予定です。 また,各都道府県・市町村によっては,教育センターや教育委員会主催の研修会が企画・運営されていますが,その日数,内容などは様々です。さらに,民間の団体による研修会も多くありますが,中には前述したねらいに即していない内容のものもありますので,受講者の識見も必要になってきます。 |
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小学校英語におけるALTなどのネイティブの教師,また外部から入る教師の役割とは何ですか?
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小学校英語活動のねらいは上で述べたようにコミュニケーションへの意欲と文化理解の態度を育てることです。したがって,ALTや外部講師(以下,GT…Guest Teacher)には,コミュニケーションと文化に関する2つの役割があると考えられます。 コミュニケーションについてですが,まず思いつくのが英語のモデルという役割です。英語のネイティブな発音に触れさせるために英語で子どもたちに語りかけることが期待されています。その際,子どもたちが英語の音だけで内容を理解するはかなり難しいですから,ジェスチャーや絵カード,実物など様々な方法を織り交ぜながら話し掛ける必要があります。また,英単語やセンテンスの繰り返し練習をさせるためだけにALTが入っているような授業も見られますが,単なるカセットテープの代わりという考え方はALTの人格を否定していることにもつながります。意味のある投げかけをしたり,担任とのやりとりをしたりするようなコミュニケーションのモデルとして授業に参加することが期待されます。そういう意味では,ALTやGTはアメリカ,イギリスなどの英語圏の人でなければならないというわけではなく,第二言語や外国語として英語が使われている国の人など,コミュニケーションの手段として英語が使える人で,仕事に真摯に取り組む人,人間として魅力的な人であれば誰でもいいということが言えるでしょう。 もう一つの,文化に関する役割も重要です。子どもたちは初めからある国の文化に関心があるわけではなく,異文化を伝えてくれる「人」に興味をもち,それからその人がもっている文化をもっと知りたいと感じます。ですから,単なる英語のネイティブではなく,「○○という国の文化を伝えてくれるトム先生」といったように,異文化を伝えてくれる一人の人間の立場で教室に入っていってください。 一人のALTやGTが伝えるのは一つの国だけの文化にとどまるかもしれませんが,そこで培われた興味や関心はまた別の国の文化への興味・関心へと広がることでしょう。 |
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いくつかの学校を回って小学校で英語を教えている教師が,それぞれの学校の先生とうまくコミュニケーションを図って相互理解するためのアドバイスはありますか。
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「小学校の先生はALTが職員室に入ってくると急に仕事熱心になる。」これは,ある人から聞いたジョークです。職員室に入ってきたALTから話し掛けられないように,急に机について忙しそうに仕事をする小学校教員を風刺したものです。これは極端な例えかもしれませんが,小学校の教師には「自分は英会話ができない」「外国人とはしゃべれない」と英語に対する苦手意識をもっている人が多いようです。しかし,小学校教師は,英語教育の専門ではないかもしれませんが,英語の学習者としては少なくとも8年(中学校3年,高校3年,大学2年)程度の経験はあるので,慣れてくれば何とか英語でコミュニケーションを図れる場合が多くあります。文法的な正確さ,発音の流暢さを気にするあまり,話し掛けられない場合がほとんどです。このような担任の先生の気持ちを理解して上で,まずは仲良くなるところからコミュニケーションたスタートするのではないでしょうか。 また,時間とお金が許せば,パーティーなどインフォーマルな席を設けることも一つの方法です。そしてALT自身もそれほど流暢ではない日本語を織り交ぜて話をするように努力をすれば,お互いに肩の荷が下りて相互理解が進むと思います。仕事上の付き合いといっても,結局は人と人との関係ですから,まずは仲良くなることですね。 |
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小学校英語活動で文字は取り扱ってはいけないのでしょうか?
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文部科学省から出された『小学校英語活動実践の手引』(以下、「手引」と記す)3ページに次のような記述があります。
総合的な学習の時間の枠組みの中で行う小学校英語活動は,学習指導要領の総則及び上記「手引」の内容に沿って行われるべきです。ですから,児童の負担を増やさない,中学校の前倒し的な授業をしないというコンセプトから言っても,小学校段階での文字指導はするべきではないと考えます。 小学校の英語活動の目的は,英語の音に親しむことや,英語を通して異文化に触れたり,自分の国の文化を再認識したりという国際感覚を育成することです。私たちは,自分が受けてきた英語教育のイメージから,ついついABC…の指導から入るものだと思いがちですが,日本語を話し始めた幼児にひらがなを教え込んだりしないのと同様に,文字の指導も十分な音のインプットがないうちにするべきではありません。 しかし,私たちの身の回りにはアルファベットや英文があふれています。指導しないということは,アルファベットを遮断し,児童の目に触れさせないようにしようというものでもありません。 例えば,絵の下にその単語を表すアルファベットが書かれている絵カードや,英語の歌をアルファベットで書いたものなどを掲示物として教室に貼るといったことは,英語活動の雰囲気を作り出すという点で有効な場合もあります。文字を教えるということなく,目に触れさせる程度で,効果的に英語に親しむ環境を作っていきましょう。 |
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ALTに呼び掛ける際に,“○○teacher”と呼ぶのは間違いだと聞いたことがあります。授業中に子どもたちがALTをどのように呼べばいいでしょうか?
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おっしゃるように,“teacher”という言葉は「先生」という意味ですが,日本語で「山田先生」と言うように,英語で“Yamada Teacher”と呼ぶことはできません。正しくは“Mr./Ms. Yamada”となります。また,最近では,未婚・既婚を区別するMiss/Mrs.もあまり使われない傾向にあります。 それでは,学校にMichael Jordan(マイケル・ジョーダン)というALTが訪問するとして,小学生がこの先生を何と呼ぶのがふさわしいのかを考えてみましょう。 まず、文法的に間違った呼び方です。
ですから、@〜Bの呼び方はさせない方がいいでしょう。 次に文法的に正しいものとしては次のようなものがあります。
C〜Eの中ではCが一番使いやすいかもしれませんが、小学生にとってはやや堅い感じがします。 ALTとの付き合いが長くなれば、親しみを込めたEの呼び方もいいかもしれませんが、先生を呼び捨てにするという感覚もあり、子どもたちに呼ばせるにはやや抵抗のある先生もいらっしゃることでしょう。 私(宗)が英語活動をする際は、折衷案として日本語の「先生」という呼び方をそのまま使って、F“Michael Sensei” というように呼ばせていました。ALTがニックネーム(この場合は、Michaelに対してMike)で呼んでほしいと言えば、G“Mike Sensei”となります。 以上のようにそれぞれ一長一短ありますので、英語として間違った表現でなければ、あとは学級の実態に応じて、担任の先生で決められるといいでしょう。 |
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小学校で英語活動を始めるときに,最初のオリエンテーションはどのようにしたら良いのでしょうか?
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これまで英語活動の経験がほとんどない児童に対して,年間を通して定期的に英語活動に取り組まれる場合には,最初に英語活動の時間について児童に説明しておいた方がよいでしょう。 その際に留意していただきたいことをいくつか書いてみます。
以上のようなことを最初の段階で伝える必要がありますが,年度最初の英語活動の時間の前に伝えて,そのまま英語活動に入るような形でいいのではないかと思います。 |
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英語活動に関する書籍等を紹介してください。
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公教育の中で英語活動をする場合には,指導要領の内容から逸脱したものを取り扱うわけにはいきません。 しかし,指導要領には英語活動の具体的な目標,内容については記述してありませんので,まずは,英語活動の内容・方法などについて具体化してある『小学校英語活動実践の手引』(2001 文部科学省)を読まれることをお勧めします。開隆堂出版社から1冊100円で発行されています。この中には,英語活動のねらい,指導上の留意点,年間計画,活動例,環境整備などについて研究開発学校の実践例を中心に紹介してあります。また,後半部分は,英語で記述してありますので,小学校での指導に初めて取り組むALTや外国人ゲストなどに読んでもらうことをお勧めします。 他に,以下のような書籍類を紹介します。
また、書籍ではありませんが、ホームページでも英語活動に関する様々な情報を取得できます。
現在では,英語活動に関する様々な書籍が出版されていて,逆に情報過多という現象も見られます。中には,先に紹介した『小学校英語活動の実践の手引』の内容と異なるコンセプトで書かれたものもありますので,小学校段階で行う英語活動のねらいを踏まえた上で,先生方自身の目で選ぶ必要があるでしょう。 |
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小学校でローマ字の指導があると聞いていますが,どの程度の内容を学習するのでしょうか?また,ローマ字の学習をすることで,小学校での英語活動や中学校1年生での英語教育にどのようなことが期待できるのでしょうか?
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指導要領では,4年生の国語科でローマ字を取り扱うことになっています。 ローマ字に関して,『小学校学習指導要領[国語]』の中では次のように記されています。
上記のように,ローマ字指導のねらいは,児童の身近なローマ字表示のものについて,読み書きができることにあります。授業の中では,ローマ字を構成するアルファベットの練習と,ローマ字表を活用して日本語の単語の読み書き程度の指導が行われている場合がほとんどであり,その指導時数も年に4時間程度です。 ローマ字の指導をすることにより,英語活動に関連して期待できることは,次のようなことだと思われます。
中学校英語科としては,アルファベットの指導を一からされるべきだと考えます。 |
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子どもが「英語をカタカナで書いてほしい」と言うのですが,どのように対応したらよいでしょうか。
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子どもが「英語をカタカナで書いてほしいと言うのは,「覚えなければならない」という気持ちが働いているからだと思われます。つまり,授業の中で「(ロールプレイなど)英語を発話する活動がある」,「英語を覚えて,言わないといけないゲームがある」といった場合に,覚えるためにカタカナ書きを求めるということになります。「英語活動のねらい」の項でも書いたように,週に1回程度の英語活動で子どもたちに発話を求めすぎると,覚えなければいけないというプレッシャーから,「英語活動が楽しくない」と感じる場合もあるようです。また,英語の歌についても,何回か繰り返しているうちに,歌える部分がだんだん広がっていくものですが,初めからきちんと歌わされるといった場合にはカタカナで歌詞を書いてほしいということがあるようです。 子どもたちからカタカナ書きを求められた場合には,英語活動の時間に「発話することを中心にした活動」が多くなっていないか,子どもたちの年齢,英語活動経験等に合っているかというカリキュラム自体の評価をすることが第一であり,必要があればカリキュラムの見直しをしてください。 また,「もっと伝えたい」「もっと言えるようになりたい」という子どもたち自身の意欲の高まりから,カタカナ書きを求める場合にも,教師がカタカナで書いて提示することはするべきではありません。「英語の音はカタカナで表記できない」ということを伝え,「聞こえたようにまねしてごらん」というアドバイスではどうでしょうか。「どうしても」と言われたら,「自分が聞こえたとおりに自分で書いてごらん」と子ども自身の記号として書かせるというところが妥協点だと思われます。 |
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英語活動の実施状況に関して,情報があれば教えてください。
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文部科学省の統計によると,英語活動実施状況は平成14年度に56.1%,平成15年度に88.3%です。 こうして見ると実施率は大幅に上がっているように見えますが,年に1時間ALTが訪問したときだけ英語活動を実施した学校もこの中の数字に入っていますので,もう少し詳しく見る必要があります。 平成15年度の数字で言えば,全学年の平均の数字ですが,年間実施時数の割合は次のようになっています。 年間 1〜 3時間…27.0% 年間 4〜11時間…43.6% 年間12〜22時間…19.9% 年間23〜35時間… 7.8% 年間36〜70時間… 1.6% 年間71時間以上… 0.1% これを見ると,約7割の学校が年間11時間以下の実施となっていることが分かります。 また,ALTや地域人材等が授業にかかわった割合は次のようになっています。 ALT…63.1% 地域人材等…12.2% 英語活動を実施した時間枠を見ると,3年生以上では約9割が総合的な学習の時間に実施していますが,総合的な学習の時間がない1・2年生については,4割強が特別活動,6割弱がその他の時間(教育課程外)に行っています。 |