3 3年次における総合的な学習の時間
総合的な学習の時間については,各教科科目における4観点のように具体的な観点項目は示されていないので各学校で定めることになる。評価の観点については学習活動のねらい,すなわち,その活動を通してどのような力を身に付けさせたいのか,という視点から設定することが必要である。学習指導要領に示されたこの時間の2つのねらいと教科科目における4観点から評価の観点を考えたとき次のような項目を観点として設定することができる。あわせて評価規準の例も示す。
総合的な学習の時間の観点例1
評価の観点 観点の具体化
問題解決能力  自分で課題を設定したり発見したりすることができる。
 設定した課題を探求するための計画や方法を考えることができる。
 問題解決のための方法を見いだすことができる。
学び方・考え方  必要な情報を選択し,収集活用することができる。
 データや資料をもとに科学的に推論することができる。
 探求の過程や結果をレポートや作品にまとめることができる。
 探求の過程や結果についてわかりやすく発表することができる。
 自分の意見を述べるとともに他人の意見も受け入れることができる。
主体性・創造性  自ら進んで積極的に課題を見付けようとする。
 自ら進んで探求活動に取り組むことができる。
 困難が生じた時,柔軟に計画を変更するなどの対応ができる。
 自己の学習活動を適切に自己評価し,次の活動に生かすことができる。
在り方・生き方  自分の興味・関心や将来の進路等について考えている。
 自分のよさや不足している点を自覚し,自己の向上のため努力している。
 他人との協調,他人の考えや行動を理解し学ぶ姿勢がある。
 探求の過程や結果を自己の在り方・生き方や進路と結びつけて考えている。
総合的な学習の時間の観点例2
評価の観点 観点の具体化
 関心・意欲・態度  主体的に問題解決に取り組むことができる。
  本時の活動に満足し,楽しく活動できる。
  問題解決のため意欲的に取り組むことができる。
  本時の目標を達成することができた。
  他の生徒と協調し研究に取り組むことができる。
 技能・表現  考えや学習の成果をうまくまとめ,表現できる。
  調べ方や分析方法を工夫し生かすことができる。
  自分独自のアイディアや工夫を学習に生かすことができる。
  自分なりの新しい見方や考え方が学習に生かされている。
思考・判断  目標を意識して研究に取り組んでいる。
 課題に対する研究心や向上心をもつことができる。
 課題解決のための着眼点は適切である。
知識・理解  知識や技能を応用して問題解決に取り組んでいる。
 物事を多面的・多角的に理解できる。
 問題解決に必要な情報・資料等の収集をうまくできる。 

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